20代のうちに読んでおきたい本【三国志/北方謙三】
【三国志(さんごくし)】超弩級に有名な書籍である。
しかし、何十年も読むことをタメラッてきた。いや、避けてきた本でもあった。
40代になって、ある銀行家の方からこう言われた。
「若い頃にこれは読んでおきなさい。そう思う本は、三国志」
「管理職以上になったら、ぜひ読んでほしいのは、水滸伝」
そう言われて、はたと困ってしまった。
そう。
私はそのどちらも読んだことがなかったからである。
三国志は必読書らしい
たしかに高校生の頃から言われていた。
「読め」と。
学校の先生が言いそうな話である。
でも、本屋さんで読みかけて挫折。
ちょっとだけ、触りだけ読んでみても、読みにくい人名地名の漢字は多いし、なんだか小難しそうだし……
10代、20代、30代、時折手にとっては本屋さんの棚に返す、そんなことを繰り返していました。
そして40代、銀行家の人に会ってさえ、今ひとつ乗り気ではなかった。
そしてついに運命の出会い!
しかし、それからしばらくたったある日、街の本屋さんで、私の目の中に飛び込んでくる背表紙があった。
それが、【三国志/北方謙三】!!!
え!? 北方謙三!?
ここに至るまで、私が手にしてきた三国志は、Y川A治さんであったり、他の作家さんの訳本であった。
北方謙三って、あのハードボイルド作家の北方さん!?
男性誌のコラムで顔写真も見たことがある北方さんの三国志に、俄然、興味が湧いた。
1ページめをめくる。
”草原が燃えていた。
火は拡がることはなく、ひとすじの煙を上げているだけだ。男は息をこらした。煙は次第に近づいてきて、やがてそれが土煙であることも見てとれるようになった。馬の姿が現れた。
男が片手をあげ、しばらく間を置いて振り降ろした。男の両側にいた二十六騎が、一斉に走りはじめた。”
<三国志 一の巻 天狼の星/北方謙三/角川春樹事務所発行より引用>
読んでいる私の目の前にも大きな草原が広がって、なんだか、映画の1シーンを観ている気になってしまった。
続きが気になってしょうがない。
気がついたら1章を読み終えていた。
このときに決めた。
「コレなら読める! 」
全13巻、まとめて買って帰った。
そう、それがこの北方謙三版の三国志です。
北方謙三の三国志
さすが、ハードボイルド作家!
アクション映画を観るように、劇画を見るように、読者の目の前に、男気あふれる活劇が繰り広げられます。
それは置いておいて、「20代の人に読んでほしい」その理由が分かる気がしました。
まずは全13巻のうちの1巻を完読するだけでも、感じるものがあるはずです。
信義を貫くとは? 決意とは?
北方謙三さんの三国志、ぜひ一度手にとってみてください。
(=^ェ^=)
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