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コラム:授かるプロセスをいいとこどりする(漫画ワンピースのノーランドの言葉を思い出す)

🍀時系列に沿っての話は、番号を振っています。

🍀「コラム」の記事は治療内容には関係なく、飛ばしても話はつながるようになっています


書いておきたことがあるので、またコラムを挟みます。なかなか難しいテーマなのですが、「自然派」の方々について・・・。

俗にいう「自然派」の方々(私はアース系と呼ばせてもらっています)

・ふんわりとナチュラル志向の方、

・反ワクチンの方、

・界面活性剤NGで、髪の毛もお湯洗いの方、

・牛乳や白砂糖NG、

・徹底的なグルテンフリー、

・動物性たんぱく質NG etc

「度合い」もそれぞれなのですが、私の住む沖縄には一定数の「自然派」の方々がいらっしゃいます。

普通に「同級生」のお母さんとしてお付き合いする分には、常識がないとかでは全くないし、びっくりするくらいお料理が上手な方が多く、「ていねいな暮らし」をしているんだなあ…マメなお母さんだなあと尊敬する部分も沢山あります。


ひとえに「自然」志向といっても、例えば添加物NGを選択する為には、「こだわった」調味料で丁寧な調理法を選ぶ必要があって。

そうなるとある程度の(お金も時間も)「余裕」がないとできないですよね。


なので生活水準が低いといった感じの方はほどんどいなくて、原発の時に早々に東京から「避難」してきた方が多い印象があります。

(母子家庭の方で、かなりディープな自然派の方もいるのであくまでも私の印象です)

そしてもっと極めた方たちの多い離島では、自然にお産をすることを望み、自宅で出産してしまう方もいるそうで…


知り合いの医療従事者のお友達からは(ワクチンのことも含めて)色々な弊害も聞いたことがあります。

それぞれきっと勉強したり色々と調べたうえでの信条なので、自然派の方々の批判をするわけでは決してありません。


ただ、自然なものであるに越したことはないけれど、それ以外のものが悪ではないし、それを選択しない人達が「知識」がないのではないと常々思っていました。(知らないと思うけど牛乳ってね…とかって話をされたこともあるので…)


私自身、沖縄に移住する前は、メーカーに勤務してモノづくりをしていたので、モノづくりはその商品に対する「愛」が詰まっていて、(自分の商品は自分の子供のような存在だし、誰かがお金を払ってくれるものなので、プレッシャーと戦いながら作っているし、買ってくれたら嬉しいし)

例えば添加物とかを入れなくてはいけない食料品のメーカーの方でも、害があるものを入れたい!と思っている開発担当者もメーカーさんもいないと思います。

特に今の時代の便利な食べ物は、(レトルトや冷凍食品等)味はもちろんですが、便利さと安全性の追求した現在できる「最終形態の形」だと思って、尊敬の念を持つこともあります。


私はもちろん、子供たちの健康の為にと日々思っているけど、ジャンクフードも食べるし、手抜きもするし、お休みの日にビーチでコンビニおにぎりなんてこともある。


だけど、風邪対策で困ったときのお守り的にマヌカハニーだって舐めるし、時間と色々な余裕があったら、自分で作れるものは作りたいし・・・

カラフルな見たことのない色の着色料のお菓子とそうでないものがあったら、そうでない方がいい・・・。


添加物だって、入っているのと入っていないのどちらがいい?と聞かれたらそれは入っていない方がいい。

お出汁をちゃんと取った方がおいしいのは知っているし、取り方だって知っているけど、普段はほんだしで十分。


要は

「いいとこどり」「出来る範囲でいいとこどり」

をしています。


前置きが長くなってしまいましたが、このブログのテーマは「不妊治療」

不妊治療においても「いいとこどり」でいいんじゃないか!!!

という話です。


「授かる」プロセスにおいて、「自然派」の方々はやはり「薬」や「高度医療」には頼りたくないという気持ちがあると思います。


ただ、最初に「自然」にと思ってしまうと、高度生殖医療なんて、もっての外と思ってしまって、だったら私たちは子供のいない人生を選ぶ・・・とそれが自然と思って(思い込んで)しまう気がして心配になります。


私自身、このコラムにも書きましたが、


HCG注射がとても嫌でした。できるなら自然に授かりたいと常に思っていました。

でも、それにも限界があって、年齢にも限界があって。今現在、私の周りの自然派の方々で1人目不妊や、2人目不妊に悩んでいる人が、

『カフェインを全て絶って「昆布茶」を飲んでいます!』

とか、(大きなお世話だけど私は甲状腺でひっかかったので昆布茶を毎日飲んで大丈夫なんだろうか・・・)

『昔はこんなに不妊の方は多くなかった。昔の日本人の食事に近づけてと、根菜をたくさん食べて、動物性たんぱく質を絶って植物由来のたんぱく質だけにしています!』

とか、

『ファスティングで妊活!』

とストイックに徹底したり、それを呼びかけている方々を見かけます。


もちろんそれで成功したなら最高なのですが、長く長く長くそれを続けて…結果を伴わず悩んでる人も見かけるのです。


自分の意志でやっていることを、楽しく自信を持ってするのはいいことだと思うけど、だけど、

「自然でないこと」に「引け目を感じる」ことは一切ない

と、強く強く思うのです。

やりたかった方法でどうしても行き詰ってしまったら、高度生殖医療に頼ってもいいと思うんです。

生活スタイルは変えずに、病院だけ通えばいいと思う。

原因だけ見つけてもらえばいいと思う。

堂々と「いいとこどり」すればいいと思う。

「帝王切開」や「無痛分娩」だってそう。

「自然」じゃないとかなんとかいって、周りでワイワイいう人がいたって、引け目を感じる必要は一切ないと思う。

当たり前だけど、電気やガスや水道…便利なものに囲まれて恩恵を受けていて、全てを自然になんてできっこないのだから。


子供が通う学校にもいますが、

給食もNGでいつもお弁当を持たせていて、

反ワクチンで

インフルエンザでも病院にかからない

自然派の中でも「極めて」自然志向の方々を見ていていつも思い出すものがあります。

それは

漫画のONE-PIECE(31巻)のセリフ。

流行りの病を生贄の儀式で止めようとする村の人に対して、

ノーランドという植物学者が、

「過去の偉人たちの功績を無下にするようなこの儀式を許さない。人の幸せを望み、海へ乗り出した探検家や研究者達へのこれは侮辱だ」

と叫ぶシーン。




ワクチンだって、薬だって、漢方だってそして高度生殖医療だって、

過去に誰かが流した「涙」を乗り越える為に、


偉人たちが功績を積み重ねてきたことであって、人の幸せを望み進化してきた結果と思います。

だから、自然の方がいい気がして、ちょっと遠回りしてしまうことがあるかもしれないけど、たまには「いいとこどり」して医療に頼ってもいいんじゃないかな・・・と思うのです。


だって、排卵するのなんて年に12回。

たったのたったの12回!!

それしかチャンスがなくて、女性はどうしたって年齢的な「期限」だってある・・・。

どんな方法で掴んだって、頑張って切り開いて行った行動力に胸を張っていいと思います。


なかなかどんぴしゃでこの立場の人がブログを読むことはないかもしれませんが、13年間の不妊治療中には色々な立場の方に出会ったので、

書き留めました。

次は、3人目の凍結胚移植を書きますね。



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