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コラム:報道を見て再確認した「不妊治療」の孤独

🍀時系列に沿っての話は、番号を振っています。

🍀「コラム」の記事は治療内容には関係なく、飛ばしても話はつながるようになっています

少し前にワイドショー等で騒がれていた「不妊治療」の話題がありました。

ここで書くのは正直気分が悪いし本当は話題にも上げたくないのですが、もうだいぶ時間が経ったのに、ちょっと身近で話題に上がったのでこういう発言って嫌な意味で「心」に残ってしまうんだなあ…と思い、書くことにしました。


それは、デヴィ婦人の発言

「不妊になる一番の理由は、妊娠して子どもを生みたくないっていって、掻爬のこと何ていう?堕胎。堕胎する。あれを絶対に禁じりゃいいんですよ。皆さんね、知らないけれど、不妊になるのはあの堕胎が原因です。掻爬といって子宮の中を掻くわけですよ。だから先生によっては、もう傷をつけちゃう子宮内に。そうすると絶対に着床しないんですよ」 「前に付き合っていた男の人とそういうことにあって、堕胎しましたということを言えないじゃないですか。女性は隠してますよ。全員が」
「本当に不妊の方いるかもしれない。でも、ほとんどの原因、9割9分はもう堕胎です。全員堕胎です」

というもの。

もう、なんていうか、常識ある大人の人が公共の電波を使って、こんな発言をしてしまうって話題に上げるだけバカバカしいと思ってしまう程の発言です。

すぐに、産婦人科医の方々が、発言を「完全な事実誤認」とSNSなどで発信してもくれていました。

多分、この方は、もう日頃から色々人を見下して生きていて、自分がしてこなかった苦労をしている人たちの気持ちなんて1ミリもわからないと思うんですが・・・

「不妊治療」って、

本当に本当に本当に…デリケートな「出来事」で。

私は13年間、当事者としてかかわって、最終的には自分のメンタルとの戦いだったという気がしています。(自分のメンタルが壊れてしまわないギリギリの戦い)

そんな精神状態の人に向けて言える言葉では決して決してないんです。

特に今回の発言は、

”やむを得ず”そうせざるえなかった(産む選択ができなかった)環境の人を指している

かもしれないけど、

流産の後だってそのまま自然に…ではなく、辛い辛いお医者さんで処置もある。

お医者さんの判断でしなくてはいけない場合だってある。

不妊治療をしている人だけでなく、いろいな辛い思いをしている人たちに追い打ちをかけるようなことを、何をこんなに自信満々に偉そうに発言しているんだろうとゾッとしました。

何より、もし、いま不妊治療をしている夫婦がいて。

「前に付き合っていた男の人とそういうことにあって、堕胎しましたということを言えないじゃないですか。女性は隠してますよ。全員が」
「ほとんどの原因、9割9分はもう堕胎です。全員堕胎です」

というこの発言を旦那さんが見たとして…

もしかしてそうなのかな・・・って思ってしまう男性がいないとは言い切れません。

まだ未成年の若い男性がこの発言を見て、

将来その立場になった時に、

あ、昔デヴィ婦人がこんなこと言ってたな・・・なんて頭をかすめてしまうかもしれない。


きっと過去に出会った「不妊治療」をしている人たちのことを、こういう目で見ていたと思うし、この方はきっと今後もそう思うんだろうなと思うけど、ちなみに、もし政治家だったら、即辞任しているレベルの発言だと思います。

何より、私は「不妊治療」の当事者として、

この報道を見て→ひどいと思って→その後の謝罪…?と、「能動的に」情報を取りにいったけど、受動的に受け取った人はその後の経過なんて知る由もありません。

一度発信してしまった情報は回収することはできないんです。

昔、倖田來未さんが「羊水が腐る」という発言をして謝罪し、活動自粛までしていたけど、その発言と比にならない発言なのに、普通にその後も活動されています。

みんなもっともっと怒っていいと思う。

もっともっと怒って、本人がそんな事実はありませんでしたって、しっかりしたエビデンスをひっさげて、産婦人科の先生と一緒に、会見してもいいレベルだと思います。

間違った医療知識を発信してしまったということではなく、

中絶をしたら着床しないという間違った医療知識を発信してしまっただけではなく、

それをみんな隠している

というなんていうか、事実ではなく、想像の発言で気持ちまでを踏みにじる発言。

偏見もいいところですよね。

最終的に、私はこの一連の流れを見て

不妊治療はやっぱりマイノリティで、孤独なものなんだなと再確認しました。

子供ができないことの苦しみって、他に例えることができない辛さだと私は経験して思っています。

人間として、女として、妻として、嫁として…

全て否定されているようで、自信を失ってしまう。

「動物」としてどうなの?とまで陥ってしまうこの気持ちは、

やっぱり当事者にしかわからないんだろうなと思ってしまいました。

うちも夫は、誠心誠意で協力してくれたけど、

もちろん「他人事」とは思っていないけど、

同じ気持ちを味わったかといえば、

やはりそれは

(毎月自分の身体で体感する)女性と男性では「同じ」ではないと思う。

(もちろん男性不妊とか色々な立場の方がいるのであくまでもうちの場合は…です)

だからこそ、9割9分(女性の)中絶が原因なんて言われてしまうと、

男性側は、そうかもしれないって思ってしまう人だっているかもしれないと思います。

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やっぱり、「不妊治療」もしやすい世の中にはなって来ているけど、

まだまだ、、、まだまだだな、、、ととても悲しくなる出来事でした。

今はまだ経験したことをブログに書くことしかできないけど、

経験した人は、ちゃんとわかっていて、

今頑張っている人たちを自分のことのように、応援していると思います。

合言葉は

”ずっとじゃない”

これは今3児の母になった私から

今頑張っている人への言葉では決して決してなく、いつも、自分から自分へのエールとして合言葉としてお守りにしていた言葉です。

だって、自分しか自分のことは信じてあげられないから…

自分だけは、自分を信じて…とあの頃の自分に声をかけてあげたいです。

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