地域おこし協力隊に応募する前に確認すべきことと実際にやったこと(不採用)
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地域おこし協力隊に応募する前に確認すべきことと実際にやったこと(不採用)

しまっち

※この記事は、2016/5/23にhttps://www.shimayu.net/archives/223で公開していた記事及び2016/8/31にhttps://www.shimayu.net/archives/480で公開していた記事を加筆修正したものです。
また、これは古い情報であり、筆者は地域おこし協力隊に採用されなかったことをご承知おきください。

はじめに(2016/5/23)

退職してからここ2ヶ月程何もしていませんが、2016/1~2016/3までは地域おこし協力隊になろうと積極的に活動していました。今回はどんなことをしてきたかを整理がてら書いていきます。

地域おこし協力隊とは

○制度概要:都市地域から過疎地域等の条件不利地域に住民票を移動し、生活の拠点を移した者を、地方公共団体が「地域おこし協力隊員」として委嘱。隊員は、一定期間、地域に居住して、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこしの支援や、農林水産業への従事、住民の生活支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取組。
             ーーー総務省「地域おこし協力隊の概要」より

平たく言うと、都市部に住んでいる人達に田舎に引っ越してもらって地域活性の仕事をしつつ、任期後(最大3年)も住んでもらいたいなー、ついでに協力隊が外部にPRすることで移住者も増えたらなーという取り組み。2009年に開始し、実施自治体も初年度の31から673に、隊員数も89人から2625人に増えています。(注:2016年当時)

仕事内容は自治体によって千差万別で、農業、漁業、観光、高齢者の生活支援、特定施設のスタッフ(道の駅とか)、ふるさと納税関係など色々あります。

年収は200万円(月額17万円弱)で自治体によって別の予算で上乗せしてくれたり、住居を用意してくれたり、住宅手当を出してくれたり、自家用車の借り上げをしてくれたり自動車自体を用意(レンタル)してくれたりします。募集要項をよく確認した上で応募しましょう。

また、全国の募集を取りまとめているサイトがあるので、自分にとって良い条件の募集がないか探してみると良いでしょう。

もちろん審査があります

書類審査と面接があります。

書類審査では提出物が履歴書だけの場合もありますが、テーマに沿った作文も要求される場合があります。「地域おこし協力隊になったらやりたいこと」「任期を終えたらどのように定住するか」のセットが多かったですね。

いくつか受ける場合はそれぞれを一から書くのは大変なので、自治体によってぶれない部分を箇条書きで書き出しておくと良いです。例えば「任期を終えたらどのように定住するか」なんかはどこに応募しても大筋は変わらないと思うので先に書いておき、この骨格にそれぞれの自治体特有の要素を肉付けをすると良い文章になります。

書類審査が通ると面接です。市町村長を筆頭に役場の偉い人達が出てきます。見せかけで超ビビってるな?(レ)

自己PRと「任期後にどのように定住するか」を聞かれます。自己PRは1分間フリーに喋る場合と履歴書から気になるところを聞いてくれるパターンがありました。前者だと急に振られて話すのは難しいので最低限「学生or仕事でやってきたこと+関連スキル+協力隊での活かし方」くらいは考えておきましょう。じゃないとTDN履歴書復唱というとんでもなくツマラナイ時間を生み出すことになります(1敗)。辛いです・・・。

「任期後にどのように定住するか」は絶対聞かれます。任期後の定住は義務ではありませんが、過疎が進んでいる自治体としては定住して欲しいよね・・・。この質問は私にとっての鬼門です。「田舎だから職を探すよりは起業した方が良いかな」程度の考えでは説得力のある答えはできません。

「地域おこし協力隊として活動していく中でどのように起業していくか決めたい」「一つのことをやるのではなく、複業で生計を立てようと思う」とも回答しましたが、イマイチな反応でした。見切り発車でやっていく中で決めていくこと自体は別にいいんじゃないかとは思いますが、面接官の立場だったらこいつ大丈夫か?ってなるので、ビジネスプランの外枠くらいは作っておく方が説得力があります。

地域おこし協力隊に応募する際にやった方がいいこと3選

1.移住フェアに参加する
2.応募しようと思った自治体に直接行って現場を見てくる
3.役所で担当者から話を聞く

とにかく担当者から話をよく聞いて、実際に町を見て回ると就任後のギャップで挫折しません。
「募集はしたけどいざ就任したら役所も放置」とか「町民が全く認知していない」とかあるようです。しっかり確認しましょう。
少なくとも担当者の方に熱意があれば大丈夫だと思いますが、ある程度覚悟する必要はあるでしょうね。

移住フェアがなくても事前に問い合わせれば役場に直接お話を聞きに行くこともできます。私も募集出している自治体に連絡をして担当者の方にお話を聞きに行きました。

自治体によって「FAXで質問事項を送れ」という対応しかしてもらえない所から、すごいウェルカムな感じで役所に招いてくれて、先に着任した協力隊の先輩に合わせていただけることもあります。損はないと思いますので募集要項をよく読んだ上でどんどん聞きに行きましょう。

あと、住む町はよく確認しましょう。本当は何もないすっごい田舎に住みたかったけどいざ移住してみたらイオンとかあって生活が意外と都市部と変わらないとか、田舎すぎて生活に慣れるまでかなりの期間かかるとか思いもしなかったギャップがあります。

アクシデントをおもしろ話に変えられるポジティブな人はいいですが、大体の人は思い描く田舎暮らしがあると思います。自分がこれから末長くここで暮らして行けると思ったところに住むと良いでしょう。

地域おこし協力隊に応募する前に確認するべき7つのこと

地域おこし協力隊に応募する人は、基本的には都市部に住んでいる人が多いでしょう。東京とは言わなくても政令指定都市とか県庁所在地とかそのベッドタウンとか割と人も住んでいて、まぁ普通に生活している分には困らない程度には町の設備が充実しているかなと思います。

車が必要なのは応募要項にも書いていあるので、お店が遠くにあることは想像つくと思いますが、地域おこし協力隊を募集している市町村は本当に最低限の商店しかない場合があります。

応募する方にとっては「何もないのがいい」のは間違いないのですが、私自身これから応募しようと思っていた市町村を調べてみると盲点だった点が出てきたので共有したいと思い記事を書きます。

地域おこし協力隊に応募する前の確認事項

1.募集先の業務内容
2.募集先の熱意
3.病院事情
4.物件事情
5.お店事情
6.最寄りの都市部へのアクセス方法
7.インターネット回線状況
+その他

とにかく「こんな筈じゃなかった」というのを回避したいという観点で挙げています。
この記事を読んで「自分だったらこれないとキツいなぁ」と言うモノを挙げて確認してみてください。

1.募集先の業務内容

当たり前だろ!って感じですがよく確認してください。観光だったり就農だったり漁業だったり林業だったり地域支援だったり町づくりだったり、またはその地域独特の業務内容もあります。

就農でも米だったり野菜だったり果物だったり地域によって異なるので、募集している自治体の位置や知名度だけでなく、業務内容が「自分がやりたい事、興味を持っている事」かを確認しましょう。移住推進サイトに載っている条件だけでなく、詳しい募集要項も確認しましょう。だいたいその市町村のHPにPDFで配布されています。

その辺の細かい内容のミスマッチが、巡り巡って地域を離れる原因の一つのようです。「なんでもいいからとにかく田舎に!」っていうのは色々危険です。よく吟味しましょう。

2.募集先の熱意

「そんなに必要じゃないんだけどお金も出るし一応募集しておくか」みたいな所だと応募する自分に熱意があってもなかなか活動が思うようにできず辛いようです。

移住を推進している団体がやっているイベントでは、地域おこし協力隊を募集している役場の方と直接お話しできるのでイベントに参加してみましょう。例えば私は2016年1月にやっていたJOINのイベントに参加し、いろいろ聞くことができました。

またはお役所に連絡して直接担当者に色々聞きに行く方法もあります。
私も道内で何箇所か相談をお願いして、どんな人が欲しいとか、募集状況はどうかとか、業務内容のバックアップはちゃんとしてくれるかとか、任期後のサポートがどうとか隊員としての相談もできるし、それこそ下で書いている病院の情報とか、生活用品とか洋服とかどこに買いに行くのとか、移住の相談も受けてくれます。

ま、そこでお話聞いたところに応募したけど落ちましたけどねd(*´∀`)b

印象が良ければ少しは推してくれるかもしれないけど結局は市長を筆頭に上層部が決めますからね・・・あくまで情報収集と割り切りましょう。

3.病院事情

公立病院はどこの市町村にもあるけど着任した地域からは遠いとか、すごい設備が古いとか、医療レベルが低いとかあるので油断は禁物です。

私の場合はうつは一応完治・・・というか今現在は薬も通院もないのでそれほど問題ないのですが、持病を持っている場合は必ず必要な治療を受けられる病院があるか確認しましょう。(持病を持っていてもコントロールできていれば採用が不利になることは多分ない・・・はず?)

あとは忘れがちですが産婦人科、歯科、接骨院、動物病院があるか、あるだけでなくちゃんとした病院であるか確認しましょう。妊婦さんを通院させるために1時間以上運転しなきゃいけないとか、険しい道を通らないといけないとか、ペットを見せたけど雑な対応されたとか辛い思いをするかもしれません。

4.物件事情

独身だったらとりあえずの住まいとしてワンルームで十分かもしれませんが、結婚していたり、子供がいたり、ペットがいたりする場合はそうはいきません。

事前にネットで確認したいところですが、田舎だとなかなか情報が上がってきません。役所で相談すると空いている物件一覧をくれる場合があります。これネットにうpしておいてくれないかなぁ・・・。

今まで見てきた中で全体的な印象としては、やはり家が古いですね。もちろん最新の設備が整ってないと住めないよ、というわけではありませんが、作りがなんとなく懐かしい。

また自治体によっては家賃補助ではなく公営住宅等を用意してくれるパターンもありますが、広さや部屋数が十分か、ペット可かどうか等、必要な条件は確認しておきましょう。

5.お店事情

最低限、食料品を売っているお店はどこでもあると思いますが、生活用品や洋服、本、電化製品、医療品なんかが買えるか確認しましょう。まぁ今の時代だったらAmazonとかありますからね。慣れているんであればAmazonで買うと割り切ってみるのもいいかもしれません。2日もあれば届くでしょう。

他に、外食できるお店、休憩できるカフェ、地元の人が集まる居酒屋なんかがあるとより良いですね。憧れる。なかったら任期後に自分で出店するのもアリです。スタバが無いと死んでしまうわ・・・って人は諦めてください。そりゃ無理っす。

6.最寄りの都市部へのアクセス方法

もちろんその地域で全て完結できればいいのですが、どうしても人が少ない地域にはないお店だったり病院に行く可能性がありますので、そういう時にどこに行けばいいか、何時間かかるのか、車以外にバスや電車で行けるのかを確認しておきましょう。

また地域おこし協力隊の会合がどこか別の自治体であったり、勉強会や資格試験なんかは主に都市部で開催されるので、空港や大きい駅へのアクセスは確認しておきましょう。時刻表もね。離島だったらフェリーも。ついでに高速道路の場所もや行ける範囲も確認しておきましょう。

7.インターネット回線状況

「ネットがあるんだから田舎で暮らしても全然問題ないよね!」と地方移住を検討される方も中にはいるかと思いますが、未だにADSLの地域もありますし、ADSLならまだいいよね・・・って地域もあります。まぁ本当に田舎で高齢者しかいなくて、みたいなところに限ると思いますが。

都市部では光回線が当たり前になってきましたが、地方ではまだまだ整備が追いついていないところが多いです。人口の問題であったり、地理的な問題であったり。地域によっては携帯の電波も3G回線のところがありますしね。(逆にバリバリに回線状況がいい市町村もありますが、稀です)

映画はAmazonとかHuluで見ればいいよね!とかYoutubeやニコニコ見るのが癒しだわ・・・とか思っていると回線細くてイライラしたりするので気になる方はよく確認しましょう。

NTTのホームページで対応しているか確認できます。
NTT東日本
NTT西日本

是非はあるかもしれないけどこれからの時代はネット使えないとね。遊びだけじゃなくて仕事でも必要だし、むしろ田舎ほど必要かと。田舎でリモートワークなんかしてたまに都会でて、みたいなのはちょっと憧れる。技術ないと無理だけど・・・。

8.その他

あとは個々人で重要だと思うポイントを挙げてリスト化すると良いです。家族がいる場合はみんなで話し合ってください。幼稚園保育園や学校とかどうするかとか、帰省する時はどうするとか。体鍛えたいと思ったらジムは多分ないけど体育館でできるかなとか。山走った方がコスパもいいかなとか。

ここ1年くらいの行動を新天地ではどうするかシミュレーションしてみるとかどうでしょう。もちろん予測できない事態もあるでしょうが、せめて予測できる範囲は押さえておきましょう。

ないものはないで仕方ないんだけど、極端に不便とか我慢できないレベルという場合は応募を見送った方がお互いの為だと思います。やっぱ無理なく続けられないとね。

おわりに(2022/2/14)

もう新卒入社した会社をうつで辞めて6年は経つんですね。結局あれから地域おこし協力隊にはならず、紆余曲折を経て今現在は札幌のIT企業で自社開発の仕事をしています。

断念した理由としては、地域おこし協力隊としてどうしていきたいか、というのが自分の中で出てこなかったこと(ただ都市部で仕事したくなかっただけ)と、自分の趣向として、札幌に普段住んでたまに北海道中を駆け回りたいということに気付いたからです。あと徐々にハードルが上がっている気がしたのもあります。

自分にとって本当にいい選択か、自分がやりたい仕事かをよく考えて応募するといいかなと思いいます。移住だけだったら別に地域おこし協力隊でなくとも色々助成があったりもしますし。

(一応IT系の端くれなので、サクラクエストの早苗さん的な感じで移住しようかと思ったけど、まぁ今ではないかな?)

これから応募される方には反面教師として、参考にしていただければと思います。


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札幌在住のえんじにゃー。猫飼い個人開発おじさん。SIer時代にうつ病になり再発気味。やきう好きちなハムちなヤク。Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。