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ほとんどのイラストレーターが絵で食べられない理由

こんにちわ。島田です。

デザイナーとして生きて6年弱が経ちました。
過ぎてみれば早いもんですね。
ひとえに僕を頼っていただけた方々のおかげで
生きてこれたと思っている所存(サムライ風)

僕が芸術としての絵を辞めた理由

僕は元々デザイナーではなくて芸術の方の「絵」で食べようとしてる時期がありました。でもまぁ案の定食べられなくて色々なことも重なり

作品を作る→売る
から
依頼を受ける→描く

にスタンスを変えたんです。

なんでこうしたかと言うと、

人の役に立たないと一生誰にも褒めてもらえない
収入にもならないから死ぬ

と気づいたからです。
(褒められると伸びるタイプだし元々お金も大好きです)

つまり僕の独立当初はデザイナーではなくてイラストレーターでした。
と言ってもサイエンスイラストレーターと言ってすんごくマニアックな領域だってんですけどね。人の臓器や細胞や骨などを教授の先生などをクライアントに持って描くイラストレーターです。

けど「んー!絵だけ描いててもオモロないっ」となり、
デザインやら映像やらwebやらと色々手を出しているうちに
なんだかよくわからないマルチデザイナーである今の僕ができました。

イラストレーターという職業がありますよね。
SNSを見ている限り、未だに大人気の職業らしく。
絵が好きな人の8割以上は一度は目指したことがあるんじゃないかという勢いです。

人気職業なだけあり、競争率も激しいらしく、
中には無償や超低額で絵の依頼をしてきたりする方もいるんだとか。

で、そういう依頼主の事例を指して、

「絵だって仕事なんだよ!」
「こっちだって生活かかってんだ!」

とピキッてる若手イラストレーターの方々もおり、それ関連のツイートが先日バズってたことに興味が湧きました。
イラストレーターの方々に限らず、こゆ話題をクリエイターの方々どういう考えで見てるんでしょうか?

ちなみに僕はこんなことを思い、つぶやきました。

※引用までしたらその方の今後のお仕事に差し支えありそうでしたので、あくまで独り言スタンスで。

イラストレーターの方はなぜイラストで食べるのではなく、
イラストレーターとして食べようとする人が多いんでしょうか??

僕の考えはこの一言に集約されてるんですが、
この視点を持ってる方ってもしかして少ないのかなぁ、
どうなんだろう、、と思いこうして記事にしています。

特にイラストレーターの方で十分な画力があるのに、
競争率の激しいイラストレーター市場で戦おうとしてる方々は実際多い印象です。

勿の論で、それすら楽しんでいるならいいんですけどね。

けど、多分違いますよね。
要するに絵を描くことが好きだからイラストで食べたい。
てそこが目指しているところだと思うんです。

結論から言うと、

人の全体像をさらっと描けるレベルの画力があるならイラストは余裕で食べれます。

けど、わざわざ茨の道を進んでいるイラストレーターさんは多い。

あ、食べれると言ってもクラ○ドワークスとかああ言う低単価叩き売りなあれではなくですね。
肝となるとこだけを言うと

「イラストで食べる」

ていう視点で改めて真剣に考えて見てほしいんです。イラストレーターではなく、イラストで食べるんです。イラストレーターの本など読んだりしてきた結果、自分の中の先入観で「イラストレータってこんな職業」て根拠のないイメージを作り上げていませんか??それを目指しても需要と食い違うので依頼に結びつきにくいんです。

自分のイメージしたままのイラストレーターには後からなれます。
それ以前に、イラストで食べられないとイラストレーターにすらなれていないわけです。

なので今もしイラストで食べれていないなら

ビジネスの現場でイラストが「誰かの武器になる機会」てどのくらいあるだろう??

と考えてみてください。

それ全部「あなたの需要」です。

しかも、雑誌や人気メディアの仕事を取り合うイラストレーター業界と違い、完全に今はまだブルーオーシャンな部分も多くあると思います。

絵はまだまだ社会で活用され尽くしてはいません。

もし需要を想像できなかったなら勇気を出して、
イラストレーターではない人(可能であればビジネスマンの友人)に

「絵ってどんなときあると便利?」と相談して見てください。
おそらく喜んで教えてくれると思いますよ。なんならそのまま「一度やってみる?」なんて依頼をしてくれることもあるかもしれません。

前述したイラストレーターが無償で依頼されるって事例は、あっていいものではもちろんないんですが、それはそういう競争率の激しい場所にいるてことの証明でもあるんです。

依頼主が無心者な訳ではなく、依頼する=社会で使用されるので実績になるし作者自体にも広告効果がある。

という枠すら取り合うほどに、イラストレーター市場は
超激しいレッドオーシャン市場なんです。BもCも。

だから、

その激しい市場に自ら身を置いていながら
無償で依頼するな!というのは、
関ヶ原の合戦に参加して
私を切るな!と言っているようなものなんです。

実際のところ、サラリーマン以上を稼いで食べられてるイラストレーターさんは運が良かった上に、めちゃんこ努力しまくったんだと思います。

けど、今からそういう人の後を追うのは険しいです。
しかも、

その険しさって誰かに価値を提供することに「直結」してないわけです。
ただ険しいだけ。

僕も仕事でイラストを描かせていただいたりもしてきましたので、
イラストレーターさん側のお気持ちはよくわかります。

けど、あーだこーだ言っても依頼する側が気持ちよくなるわけでもなし。
エンドユーザーの幸福度が上がるわけでもありません。
言ってる本人も気持ちがいいものではないでしょう。依頼する側も余計に依頼しにくくなるだけです。
なので、

無償で依頼されることに怒る。
という視点の一歩先を見るべきです。
つまり、なぜ無償なんだろう。

という視点です。
その理由は簡単で依頼してる側にお金を払うだけの
メリットがないから払われないんです。悲しいかなあなたに断られてもイラストレーターは掃いて捨てるほどいます。

やや!依頼側のメリット考えるのは私の仕事じゃないでしょ!

そういう気持ちもわかりますが、ここがまさに重要。
ほとんどのイラストレーターがそう思っているんです。
そんな中たとえば1人だけが、

私の絵はこのくらいの制作費用がかかるのですが、
お客様に利益が出るように私も一緒に考えます!

と言い始めらたらどうなると思いますか?

少なくとも僕はそうしてきました。
人のために作品をつくるっていうのはそういうことだと思ってます。

無償で依頼をしてくるのは喜ばしいことではないかもしれません。
ですが、あなたと同様に、
その依頼者側も実は役に立ちたい(チャンスを与えたい)と思っている場合もあります。

つくって終わり
の一歩先をつくる側が見れたら双方が幸せになるのかなと思いました。

どうしたらいい絵が描けるのか
ではなく、
どうしたら絵は人の役に立つのか

ということですね。

長文を最後まで読んでいただいてありがとうございました。

でわでわ、良きイラストライフを!

記事を読んでいただきありがとうございます◎普段はアートディレクター・デザイナーをしています。「つくることは生きること」そんな思いでnoteを更新しています。