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MITテクノロジーレビュー日本語版で記事を書きました、その取材のときのお話

MITテクノロジーレビュー日本語版でInnovators Under 35を受賞された遠藤礼子さんの取材記事を書きました。

下水でウイルス感染の状況を調べる下水サーベイランスをアメリカで初めて実証したスタートアップ企業の1人目の社員として活躍した後、今は京都大学に籍を置いて下水サーベイランスの普及に力を入れています。

下水サーベイランスって何かというと、下水を調べて新型コロナとかのウイルスを調べて実際の流行をとらえるというものです。ノロウイルスについては日本でも少しやっていましたが、世界も含めて本格的に始まったのは新型コロナの流行です。

遠藤さんが入社したスタートアップ企業バイオボット・アナリティクスは、設立当初は違法薬物を下水から検出することをやっていましたが、そこから新型コロナを調べる方針に転換したこととかも書きました。

まあ、詳しいことは記事を読んでいただくとして、取材のときのお話でも。

実は遠藤さんのことは1年半ほど前に、いつも聴いているポッドキャストのゲストで知ったのが最初です。

実際聴けばわかると思いますが、結構パワフルな人です。面白い人だなあと当時は思っていたのですが、まさかこの1年半後に取材できるとは夢にも思っていませんでした。やっぱりライターは不思議な職業です。

で、取材が始まる最初に、「実は遠藤さんのことはポッドキャストのReseachatfmで知りまして……」と話したら遠藤さんはずいぶん笑ってくれて、そこからスムーズに取材を進めることができました。

つまり、取材する相手が出演している番組や書いた記事、本とかがあればなるべく見ておいて(聴いておいて)、話の入り口あたりで差し込むと相手は喜んでくれるかもしれないよ、ということです。量によっては全部は難しいときもあるけど、直近のものと代表作くらいは把握しておくと「この話は書いてあったことだなあ」とか「書いてあったことはその後どうなったか聞いてみよう」とか、取材で聞き出す話を選別できるわけです。すでに語られたことはある程度ショートカットして、語られていないことを聞き出すほうが収穫、いわゆる取れ高があります。というか、世に放たれていないものを拾い上げることこそが取材の本質だと思っています。それを記事に書くかどうかはまた別問題だけど、世に放たれていないものが多ければ多いほどどんな記事にするかの選択肢は広がります。

今回の場合、アメリカでの取り組みはポッドキャストで大体話していたけど、とはいえ音声と文字とではまた印象が変わるので改めて話を聞いて、後半は世に放たれていない今の取り組みやこれからのキャリアについて書きました。我ながら、なかなかいい記事になったかなと思っています。

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