憂い眠れぬ夜と優しく差し込む朝日
普段より遅く起きた朝、瞼が重く気分は少し落ち気味だった。
些細な感情の細波が大きな荒波を引き起こす狭い心の海、これを平穏に保つことがどれほど難しいことかはよく分かっている。
部屋が少し寒く感じたので椅子にかけてあった大きめのフリースを肩にかけ、二の腕を摩りながら階段を降りてリビングへ。
いつもなら明るい音楽をかけて口ずさみながら家事をして、ふにゃふにゃした顔にキリッとメイクを施して、お気に入りの洋服を身に纏って、その日一日がいい日になるように動きひとつひとつに気持ちを込め