たそがれまつこ

たそがれ年に甲斐犬を飼うことになった。早期退職して完済、リフォームした駅近マンションを…

たそがれまつこ

たそがれ年に甲斐犬を飼うことになった。早期退職して完済、リフォームした駅近マンションを貸し出し、最寄り駅からバスで20分の一軒家を借りることに。この地区はまさにわんわん天国。まさかの甲斐犬のサンボとの合宿生活。毎日が発見ではあるけれど、日増しに膝の関節は痛くなる......。

マガジン

  • 甲斐犬サンボの散歩道

    甲斐犬のサンボは、このあたりではサンちゃんと呼ばれている。和歌山の山から引っ越して来てから半年。すっかりこのあたりの犬たちとは顔見知りだ。この地区は飼い犬率がとても高いわんわん天国。あまりの情報の多さに、一瞬パニクるサンちゃん。そして、60歳をすぎてから犬を飼うにはなによりも体力が必要なことを知る私。雨にも負けず、雪にも負けず、花粉にも負けず、ハーネスが抜けても動揺せず、うんちを欠かさず拾い、出会う犬たちに挨拶をし。毎日朝夕の散歩で考えたことを記録してみると、ああ、こんな世界もあったのか.....。

最近の記事

甲斐犬サンボは肉球はなぜカチカチか?

家犬の犬たちの肉球はつるつるすべすべふわふわしている。それに比べて甲斐犬サンボの肉球はざらざらごつごつカチカチだ。なにしろ、毎日朝夕、アスファルトやじゃり道や土の上を歩くから。 時には盛大に穴掘りもするため、爪の間に泥が詰まっていることも、草の根っこが挟まっていることもある。もちろん、鼻の頭にも泥がついていたりする。さらに、爪を切ったりすることもない。アスファルトのヤスリで削れているからだ。 「サンちゃん、今日も穴掘ってきたの?」(エルちゃんのお母さん) 「ええ、そうです

    • アウトドア派かインドア派か。甲斐犬サンボのトイレ事情

      トイレトレーニングは、人間の赤ちやんの場合、本人に「覚えてもらって」練習する最初の関門といってもいい。犬も然り。ペットショップからやってきたりや保護犬を譲り受けたりした場合、トイレトレーニング済みの場合もある。また、先輩犬や親が一緒にいる家では、見様見真似で覚えてくれることもあるのかも。一応、サンちゃんもトイレトレーニングを試みてみたことがある。今は、「おしっこ匂いつきシート」なんてのがあって、そこでするように誘導されるらしい。 サンちゃんが生まれた地区は、野山、山林がすべ

      • 甲斐犬サンボは、なぜ、香ばしい匂いがするのか?

        子どものころ、生まれたばかりの、目が紺色の子犬たちは、日向の匂いがしていた。それは、とても懐かしい匂いだったことを思い出す。 サンちゃんのお腹のあたりを嗅いでみると、香ばしい匂いがする。なにかこう、小麦が焦げたような、コーン茶のような、とてもいい匂いがする。 犬の香ばしい匂いは、実は甲斐犬サンボに限ったことだけではない。 どうやら、犬の体臭は「香ばしい」らしい。 犬には人間のようなたくさんの汗腺がない。最も汗腺が集まっている部分が肉球。冬、散歩から帰ってくると、肉球から

        • サンボの散歩道、始動。引っ越しのごあいさつ

          サンボが引っ越してくる2週間前から人間の移動は行われていた。娘の荷物も届いていた。とりあえず、生活ができるように8月の暑い中、ダンボールを開ける作業を黙々と進めていた。ご近所のごあいさつも一応済ませ、「もうすぐ、犬も引っ越してきますので」と伝えてあった。ちょうどお隣さんには猫が2匹、犬が1匹いる。斜め向かいには、外犬の柴犬・サツマイモくんがいる。そのくらいの犬情報だった。 夏はアスファルトが熱くなるので、朝4時半起き。5時すぎには太陽が出て、どんどん暑くなっていくので、5時

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        • 甲斐犬サンボの散歩道
          6本

        記事

          「犬が好き人」なのか、それとも「私の犬が好きな人」なのか?

          犬が好きな人は主に二つに分類される。「犬が好きな人」と「私の犬が好きな人」だ。 M台の散歩道で出会う人のほとんどは前者だ。「サンちゃんはいい子だねえ」必ずなでてくれる バンダナ柴犬・サテツのお父さん。デカいラブラドールが引っ張るのを抑えて「サンちゃん」と手を伸ばしてなでようとする大麦とビーツのお父さん。しゃがみ込んでサンちゃんと同じ高さで声をかけてくれたり、時にはおやつをくれたりするお母さんやお姉さん。だから、サンちゃんもワンコというより、飼い主にすり寄っていくケースが多い

          「犬が好き人」なのか、それとも「私の犬が好きな人」なのか?

          543キロ8時間。甲斐犬サンボの移送旅行

          家が決まった。次はサンボの移動と引っ越しだ。 夏の暑い時期に和歌山から東京H市まで、543キロもの距離を移動することになる。こりゃ大変だ。しかし、善は急げだ。移動の方法も限られていた。なにしろ、コロナ禍である。 A.娘が自分の車で移動する B. 動物の移動サービスに依頼する C.知り合いに行ってもらって娘もサンボも一緒に移動する A案は、山道はへいちゃらな娘だが、高速道路を軽自動車で、しかもサンボと一緒走るのは、自信がなかった。誰か一緒に乗ってサンボを見る必要がある。車に

          543キロ8時間。甲斐犬サンボの移送旅行

          「甲斐犬サンボが街にやってくる」

          サンボが街にやってくる。 和歌山から街にやってくる。 サンボが街にやってくる。 といっても、東京都下の中核都市・H市だから、緑や川や野鳥がいる地域ではあるが、それまでサンボが暮らしていた地域は山の中だった。いのししや鹿や猿を追い払うのが、彼女の日課だった。 サンボ、通称・サンちゃんは、甲斐犬ミックスでまだ1歳半の女の子。5人兄弟の中で一番小さかったという。お母ちゃんが茶虎の純血の甲斐犬、お父ちゃんは琉球犬のミックス。 世の中には「甲斐犬好き!」という人たちがけっこういて

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