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ペンタックス Super Takumar 55mm F1.8は、目に見えない光を写すレンズ

オールドレンズの中でも人気があるペンタックススーパータクマー55mmF1.8のご紹介です。1960年代に製造されたお勧めオールドレンズです。

ペンタックス Super Takumar 55mm F1.8の特徴はなんといっても、レンズフレアやゴースト、ハレーションといった現象が盛大に現れることです。具体的には、太陽の光(強い光源)によって、写真が白っぽくなったり、虹色の線や輪ができたり、丸や多角形の光の玉ができます。要は癖のあるレンズです。順光ではよく写りますが、逆光、絞り開放では、癖が強く出ます。私にとってはお気に入りのレンズです。

悪く言えば、「まともに写らないダメレンズ」と捉えることもできますし、良く言えば「目に見えない光を写すレンズ」と捉えることもできます。

最新のレンズは、このようなフレアやゴーストの発生が起きないように設計されていて、逆光でもしっかり写ることがいいレンズ、優等生レンズとされています。ペンタックス Super Takumar 55mm F1.8は正反対です。

2番目の特徴として、低価格で販売されていることです。だいたい5000円から1万円以下といったところで、人気がある大きな要因になっています。

作例をご紹介します。

フレアやゴーストのオンパレードです。まさしく、目に見えない光を写し出すレンズです。

フレアやゴーストを出すコツは、夕方の日が沈むころに、絞り開放にして逆光で撮ることが基本です。ただ、広い空の太陽にレンズを向けてもなかなかうまくいきません。なぜなら明るい空などではフレアやゴーストが見えにくいからです。

上の作例をご覧いただけるとお分かりになると思います。
どんなところにフレアやゴーストが出ているかを確認すると、日影の暗いところに光の輪が現れ、明るいところには現れにくい特徴があります。そのため、夕方の光は差しているけれど周囲に建物などの影があるところや、影の中に一筋の光が差し込んでいるところ、そんな場所で太陽の方向にレンズをを向けます。そして前後左右にカメラを振って、影のところにフレアやゴーストを写し出す感覚です。

順光では、現代レンズにも劣らないシャキッとした写りになり、逆光ではまるで違う世界が写し出されます。

後ろはぐるぐるボケになりやすい傾向です。

ペンタックス Super Takumar 55mm F1.8は、逆光、絞り開放で使いたくなるレンズです。


フレアやゴーストを楽しむなら、他にもいろんなレンズがありますが、Super Takumar 55mm F1.8は低価格のため、まずはお試しとしてお勧めです。

もう少し違ったフレアやゴースト、滲みなどを楽しむなら、オールドレンズのライカズマリット50mmF1.5や、ライカズマール50mmF2などもお勧めです。


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