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57. 自閉っ子育児 新しい靴が履けるようになるまで

小4長女、小2息子くん、3歳次女ちゃん、3人の子育てママのしままです。

今日は支援級に在籍している息子くんの話です。

以前も書いたことがあるのですが、ASDの息子くんは新しい服や靴がとても苦手です。
前回の記事はこちら。


そんな息子くんが新しい靴を履けるようになるまでの話です。

新しい靴を買う


保育園の頃、息子くんに新しく靴を買ってあげようと思って、靴屋さんに連れて行ったとしても、靴屋さんに入る事さえ無理でした。
今考えれば、新しい靴の匂いがダメだったんだと思います。

そんな息子くんにララポートで、新しい靴を購入しました。
靴屋さんに入ることができるようになったので、一緒に選んで試着して購入しました。
デザインは今履いている靴とよく似たもの、色もほとんど同じです。

余談ですが、先日服を購入した時に、色やデザインが似たものを選んだところ息子くんがすんなりと新しい服を着ることができたので、同じ作戦をとることにしました。

玄関で出番を待つ新しい靴

翌日の朝、新しい靴を玄関に出し、古い靴を靴箱に入れておきました。
すると息子くんは、当然のように靴箱から古い靴を出し、古い靴を履いて学校に出かけました。
2、3日の間、同じように靴を玄関に出して、古い靴を靴箱にしまうを試してみましたが、息子くんの反応は変わりませんでした。

息子くんに新しい靴を履いていくように促しましたところ、「んー、硬いから…ちょっと無理。」と言うお返事が返ってきました。

母の作戦は失敗しました。

ですが、想定内です。
自閉っ子育児も長くなりました。
次の作戦に移行します。

次の作戦は、新しい靴をしばらく玄関に置いておき、息子くんの目を慣らす!です。
新しい靴に視覚的に見慣れたところで、履いてみようと声をかけます。
焦ると、ますます履かないと言いそうなので、1ヶ月ほど玄関の片隅で待っていてもらうことにしました。

作戦決行の日

新しい靴を買ったのは、冬休みのことです。
新学期から新しい靴で通学してもらいたかったのですが、出番待ちになった新しい靴。

2月の末に家族でお出かけする日がありました。
その日は珍しく電車での移動。(普段は車でのお出かけが多いです)
リュックにおやつとお気に入りのポケモンのぬいぐるみを入れた息子くんのテンションは上がっていました。
その瞬間を見逃さなかった私が、息子くんに声をかけました。

私「息子くん、今日は新しい靴履いてみたら?」
息子くん「……。」
私「今日はパパも一緒だし、きっと大丈夫だよ。」
息子くん「わかったぁ…」

渋々と新しい靴を履く息子くん。
心の中でガッツポーズをする私。

そして、駅に向かって歩く間に、私と夫くんと長女ちゃんの3人で新しい靴を褒めまくりました。
私「息子くん、新しい靴履けたのすごーい!」
長女「息子くん、新しい靴かっこいい」
夫くん「息子くん、新しい靴似合ってるねー!」

息子くんは何も言いませんでしたが、まんざらでもなさそうに笑みを浮かべていました。

学校に行って息子くんがしたことは?

休日に新しい靴が履けたので、休み明けから息子くんは新しい靴で登校するようになりました。
ホッと一安心です。

息子くんが帰ってきて、連絡帳を見てみると担任の先生から「息子くんが靴が新しくなったと教えてくれました」と書いてありました。

この連絡帳を読んで、息子くんはたぶん、新しい靴を履いた方がいいことはわかっているんだけど、不安で一歩踏み出せなかったのだと気が付きました。
そして、やっとできたから、大好きな先生に嬉しくて報告したかったんだろうなと感じました。

翌日、連絡帳に息子は新しい靴や服を着ることが難しいこと、それができて大好きな先生に伝えたかったと思うと言うことを書きました。
先生は、息子のことを理解してたくさん褒めてくれたようです。
こんな細かいやり取りができると、支援級を選んで良かったと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
新しい靴を履けるようになり、息子くんは少し自信がついたようです。
これからも小さな成長を見守っていこうと思います。

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