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【前編】豪華二本立て!非認知能力の個々について学ぼう〜島子屋オンライン勉強会vol.4〜

こんにちは!島子屋のちーちゃんです。

先日の4回目となるオンライン勉強会の様子をお伝えします!

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チェックインの時間では、みんなのGOOD&NEWをおしえてもらいました。
新種の長い長いゾウムシの名前に大盛りあがり!笑
なごやかなムードで勉強会がはじまりました^^

さて、今回のテーマは「マインドセットとモチベーション」。
島子屋に興味を持ってくださっている方だけでなく、
子どもとかかわる上での心のあり方について知りたい方にもおすすめです!

今回つかった文献は
「マインドセット『やればできる!』の研究」キャロル・S・ドゥエック、2016、草思社
「モチベーション3.0」ダニエル・ピンク、2010、講談社

豪華二本立ての情報量多め?!で解説していきます!


はじめに

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まずは、非認知能力というもののおさらいをしましょう。

非認知能力とは数値で測ることができない内面の力で、
イメージでいうと家の柱や筋交い(すじかい)のようなもの。

これについては以下の記事でくわしく解説しています!


また小学校の新・学習指導要領から抜粋してみると、

生きる力_page-0003のコピー

知識及び技能→認知能力
思考、判断、表現力→認知能力と非認知能力の中間の力
学びに向かう力、人間性→非認知能力

と位置づけることができます。

さらにいえば、
非認知能力は「自分を高める力」「自分と向き合う力」「他者とつながる力」
と大きく3つに分類することができます。
「学力テストで測れない『非認知能力』の育成!」より引用)

そして今回の勉強会からは、いよいよ非認知能力の個々について学びを深めていきます。
上の3つの非認知能力のなかでも「自分を高める力」にあたる、
「マインドセット」と「モチベーション」を教育的観点から解説していきます!


マインドセット

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まずはこちら。
マインドのセット?ファミリーセットか何かのことかしら?笑
いえいえ、そうではないんですよ。

mind set
経験、教育、先入観などから形成される思考様式、心理状態。
暗黙の了解事項、思い込み(パラダイム)、価値観、信念などがこれに含まれる。
(MBA経営辞書より)

マインドセットとは、簡単に言えば
さまざまな要因により培われてきた気の持ちよう・心のあり方のこと。

そして、人間には大きく分けて2つのマインドセットがあるといわれています。

それは、
「硬直マインドセット(fixed mindset)」と「しなやかマインドセット(growth mindset)」。

「硬直マインドセット」は、自分の能力は固定的で変わらないという考えで、
対しての「しなやかマインドセット」は、人間の基本資質は努力次第でのばすことができるという考えがベースとなっています。

ざっくりいうと、
完璧主義で失敗を嫌う=硬直マインドセット
変化を好み、失敗もなんのその=しなやかマインドセット

というかんじ。

みなさんは、どちらのマインドセットに近い考えをもっていますか?

人は必ずしもどちらか1つのマインドセットだけを持っているのではなく、
シーンによって2つのマインドセットを持つ場合があるということもポイントです。

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マインドセットは、私たちに何をもたらすのでしょうか?

マインドセットの定義のなかに「教育」という言葉があるように、
子どものマインドセットはその子どもが受けた教育により大きく変化するということいえます。

たとえば、本の中に書かれていた調査では、
マインドセットと成績の相関関係を明らかにされています。

中学進学前の成績に差がない子どもたちを「硬直マインドセット」の群と「しなやかマインドセット」の群に分けると、
「硬直マインドセット」を持つ子どもたちは成績が低下し、
「しなやかマインドセット」の子どもたちは成績がアップし続けたという結果に。

つまり何が言いたいかというと、
マインドセットが学力などの認知能力にも大きな影響を与えるということです。
では、「硬直マインドセット」を持つ子どもは成長が見込めないのかというと、そうではありません。
なぜなら、マインドセットは変化するものだからです。

では、子どもの「しなやかマインドセット」を培うために、私たち大人ができることがあるのでしょうか?

一番のポイントは、
成功や失敗にかかわらず、その体験から何を学んだか?を考える声かけをすることだといいます。

たとえば、子どもが水をこぼしてしまったとしましょう。
そのとき、あなたはどのような声かけをしますか?

「何回も言ってるでしょ!!」というのが「硬直マインドセット」的な声かけ。
そして、「どうして水がこぼれたかな?前にもこういうことがあったけど、何か気をつけたことや次にこうしたら良いと思うことはあるかな?」
というように、体験から学びを促すのが「しなやかマインドセット」的な声かけというわけです。

つまり、
成功したのなら、能力より努力したことをほめる。
失敗したのなら、その失敗なら何を学べるか?について考えるきっかけをつくる
という具合です。
この考えは体験からの学びをベースとした「体験学習」に近いものがありますね。
(これについてはまた後日解説したいなとおもいつつ!)

また学校について言及しているところでは、
「学校で、やる気のないふりをしている子どもたちをたくさん見てきた」といったことも書かれていました。
たしかに私も教育にかかわる上で、
学校に限らず何度も同じような境遇の子どもたちに出くわしたことがあるので
正直、これらの言葉にドキッとしました。

その子たちはなぜやる気のないふりをしていたのでしょうか?
学校の何がその子たちにやる気のないふりをさせたのでしょうか?
問いを立てて考えていくと、自らの学びが深まっていきます。

話がそれましたが、教育的観点からこの本を読みすすめると
子どもとかかわる私たち大人こそが「しなやかマインドセット」を身につけていくことが、いかに大切であるかがわかります。

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変化の激しい今だからこそ、「しなやかマインドセット」を持とう。
教育にかかわるすべての人に読んでほしい、希望あふれる一冊でした!

長くなってしまったので前編はこのへんで。
後編では、モチベーションを扱う本を
「子どものやる気をどう引き出せばいいのか?」という
教育的観点から解説し、みんなでの対話の様子もお伝えできればとおもいます。
読んでいただきありがとうございました。

それでは、また!

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