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自分の内側で起こっている変化

最近、話したい話したい欲が消えてきたように思う。これまでの私は、うれしいことも悲しいことも話すことが大好きで、話し手か聞き手かでいうと、圧倒的に話し手の立場にいることが多かった。

あんなに人に何かを聞いてほしくてたまらなかった私が、友達との会話で自然と聞き役に回ることが増えていることに気づいた。

自分の内側でどんな変化があったのだろう。

おそらくこれは(も)夫の影響だろう。夫のことを人間として尊敬している。チャーミングで人の悪口を言わない、自慢をしない(自慢していいくらいすごい人間なのに!)。そして静かで聞き上手。人を攻撃する言葉を決して使わない人。

夫と暮らすうちに、いろんな話をした。いろんな話を聞いてもらった。私の話したい欲はどんどん満たされ、最近になって完全消滅したのだと思う。本当に話したいときは、家に帰るとちゃんと聞いてもらえる人がいることも大きい。

いつでも聞いてもらえるのであれば、"今"話を聞いてほしい!という気持ちは薄れていくものなのだろうか。

かといって友達との会話でだんまりを決め込むわけではない。合いの手は入れるし、ワードで刺そうとしたがりだけど、あくまで友達の話を優先するスタンスにいる。振られると話すが、長尺で自分の話をすることはなくなった。

以前、「あちこちオードリー」で若林さんが「自己内省が完結したから、自分の話をしたい欲が消え、今、人の話を聞きたくてしょうがない」というようなことを言っていたような気がする。

その本当の意味を私はわからないけど、自分の中で何か、良いでも悪いでもなく、ただ変化が起きたのだろうということはわかる。

人って変わっていくなぁ。自分の内側で起こっている変化ですら見逃すことが多いのだから、ましてや自分以外の人の内側の変化を気が付くことは難しいだろう。どんなに近い間柄でも他者をわかったつもりになることは怠慢とも言えるだろう、と友達と別れて電車に揺られながら思った。

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