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令和の新しいクイズ番組「みんなパスカる!」

ちょっと前(GW)にNHKで見た「みんなパスカる!」というクイズ番組がすんごくおもしろかったので書いておきます。知識を競うんじゃなくて、出された問題に対してみんなで考える新しいスタイルでした。

出演者が和気あいあいと楽しそうに意見を言うのが印象に残っています。出演者は前田裕二、乙葉、村山輝星、小瀧望。なごやかな雰囲気がよかったなあと感じて、なんでそんなに心地よかったのかを考えてみました。目立とうとしない、笑いをとらない、いばらない、人の意見をちゃんと聞く出演者ばかりだったからからかもしれません。

問題は3問ありました。簡単な内容です。

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①ステーキ店で料理が来るまで子どもが楽しくかつおとなしく待てる方法とは?

答えの出ないときは、問いをずらして考えるといいそうです。子どもを楽しく待たせる方法から、子どもがつい夢中になっちゃうものはなんだろうと想像してみる。

答えは、大きなスクリーンでステーキを焼いている様子を見られる。

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②時代のニーズに合わせ注目されるこけしとは?

ブームの去ってしまったこけし、今の時代のニーズから考えて、カスタマイズ、ご当地こけし、髪型アレンジなど。あともう一つ防災グッズなんかに使えるといいというアイディア。それに、こけしの特徴は倒れやすい。

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①:今の時代のニーズに合っているかどうか?地震対策・防災対策になるかどうか
②:倒れやすい特性を生かす
この二つをかけ算で考えていました。

答えは、夜中の地震でこけしが倒れると、懐中電灯が自動でピカッと光る。

開発者のこけし会社社長の想いが素晴らしく、「2008年の地震でこけしが倒れた時に、こけしが倒れて役に立つことはなんだろう」と考えたとのこと。その後の地震ではまさに暗闇で光ってよく分かったとの感想が寄せられたそうです。

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③上高地の観光客が激変、どんな人に来てもらえれば新たな観光客を増やせるのか?

現在の観光客を3つに分けてみる。
今、観光している人たち
今、観光してない人たち
日本以外の海外の人たち
今、観光をしていない人たちか、海外の人たちなら新たな観光客を増やせるからスタートしました。今、観光していないのはどんな人かな。

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答えは、お金があっても時間があっても観光に行きたいのに行けない高齢者や障害者などの車いすの人。

次に、どうやったら車いすユーザーに上高地へ来てもらえるか。

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上高地の魅力は大自然とのふれあい。清流の川沿い散策は人気だが、砂利のため車いすは動かない。ということで次の質問は、砂利道でどうやったら車いすを使える?

前田:考え方は2方向で道を直すか、車いすを直すか。
みんな:道を直すのは大変、自然を壊したくない、上高地は自然がきれいな場所なので、自然に手を加えるのは得策ではない

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車いすに何か仕掛けををするって考えたほうがいいかな、スタッドレスみたいに、板を2枚使いその上を進む、戦車みたいなキャタピラーといろんアイディアが出て面白い。

さらにマウンテンバイク、四駆のオフロード、ゴルフ用のカート、押すんじゃなくて逆に引っ張っていけるのもいいかも、人力車みたいな。

答えは普通の車いすにポールを2本つけて(かんたんに)人力車みたいに引っ張る。

日本各地の地域活性化を行っている中村さんのアイディアで「押してもダメならひいて引いてみな」だそうです。人力車をみてひらめいたそうです。ポールをつけて人力車のようにすれば、砂利道、山道、雪道も進めるとのこと。

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中村さんの考え方にもしびれました。
上高地の観光客を増やすために日本全体の観光客も増やしたい。そのために最初に考えたのは、よその観光地のお客さまを取ってはいけない。むしろ観光客の絶対値をあげること。

中村さんの上高地のことだけでなく、観光業界の拡大を目指す。さらにこれまで旅行に行きたくても行けなかった方へ楽しみを届ける姿勢にうなりました。

自分でも考えるときにこのパスカる方式で、問題を二つに分解したり、紙にに書いたりして整理してみたい。GWの特別番組らしいですが第二回がありますように。


(アイキャッチ写真提供:七実さん)


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