見出し画像

自分のトリセツ「自己肯定感を高める方法」

前回の記事「心の正体について」では、「心」というものは、それぞれの人が固有に積み重ねてきた記憶のことであって、その記憶によって、「自分が自分についてどう考え、どう感じているか」という、自分の価値に関する感覚が違ってくるということをお伝えしました。

そして、その「自分の価値に関する感覚」のことを、わたしたちは「自己肯定感」と表現しているのですが、人は自己肯定感が高い状態であれば、比較的、楽観的に物事に取り組むことができるようになります。

そして、楽観的に物事に取り組んでいくこと(取り組み続けていくこと)によって、様々なことを身につけ、上達させることが出来るようになっていきます。

これは、わたしたちが、箸を使えるようになったり、自転車に乗れるようになったのと同じ原理が働いています。

というのも、わたしたち人間には共通して「学習能力」というものが備わっており、その能力によって、反復されたことは「身についてしまう」ようにできているのです。

ここで敢えて「身についてしまう」と表現したのは、自分にとって好ましいことであっても、好ましくないことであったとしても、人は反復することによって、習得するようにデザインされているということなのです。

そして、わたしたちはこのプロセスを「習慣」と呼んでいたりするわけですが、この習慣と呼ばれるものがどれだけ重要であるかは、習慣に関する多くの言葉によって理解することができます。

人は物事を繰り返す存在である。したがって、優秀さとは行動によって得られるものではない。習慣になっていなければならないのだ。(アリストテレス)

人の本性は皆ほとんど同じである。違いが生じるのはそれぞれの習慣によってである。(孔子)

習慣とは非常に軽いものであり、普段はその存在にさえ気付かない。だが一度意識すると、非常に重く断ち難いものであることがわかる。(ウォーレン・バフェット)

はじめは人が習慣を作り、それから習慣が人を作る。(ジョン・ドライデン)

成果をあげる人に共通しているのは、自らの能力や存在を成果に結びつける上で、必要とされている習慣的な力である。(ピーター・ドラッカー)

このように、「習慣」にはとても大きなチカラが備わっており、習慣を味方につけさえすれば、人生は勝手に、自動操縦で上手く進んでくれるものであったりするのですが、多くの人が、この習慣を上手に使いこなすことができずにいます。

何故なのでしょう?

実はここに、「自己肯定感」というものが大きく関わってきます。

人が何かを志し、「習得しよう」「身につけよう」という積み重ねを行っていくときに、その行く手を阻むものがあるとすれば、それは、「続けられない自分」になります。

先にも触れたように、人は続けることさえできれば、それぞれが持つ学習能力によって、どんなことでも「身につけてしまう」ようにできています。

それにも関わらず、途中で何かを投げ出してしまう、諦めてしまうというのは、その瞬間、自分の価値に関する感覚=「自己肯定感」が下がってしまっているからに他なりません。

自己肯定感が持っている一つの特徴として、「自己肯定感は状況によって高まったり、低まったりする」というものがあり、何かが続けられなかったり、諦めてしまう状況のときには、この自己肯定感が低くなっているからなのです。

「あれ?この記事って自己肯定感を高める方法についてのものじゃなかった?なんで、自己肯定感が低くなる話なんてしてるの?」

もし心の中で、そんな突っ込みを入れてくれた人がいたとしたら、この記事をとても真剣に読んでもらえている証拠かも知れません。(笑)

確かに、わたしが今触れているのは、人は自己肯定感が低くなってしまうことにより、継続ができなくなっていくということについてでした。

ただ、「逆もまた真なり」であって、何かを諦めずに継続する状態をつくることによって、人は自己肯定感を高めていくことが出来るようになるのです。

この場合、ポイントは「小さなことを続ける」ということになります。

「毎朝5時に起きて10Km走る」とか、「毎日英語のリスニングを1時間以上する」とか、ハードルの高いことを継続する必要は一切ありません。

「毎朝決めた時間に起きる」とか、「毎朝コップ一杯のお水を飲む」など、簡単なことで構わないのです。

そんな簡単な「小さなこと」をコツコツと積み重ねられるようになると、自分に対する信頼が増していき、自ずと、自己肯定感が高まっていくようになっていくのです。

次の記事では、わたしがクライアントの方にお薦めさせて頂いている、毎朝の習慣=「朝の黄金習慣」について触れていこうと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?