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あえてタンゴをかけないタンゴの会で得た知見



先日、タンゴの生徒でもあり友達でもある仲間たちと千葉へ1泊2日の合宿(ただの遊び)に行ってきた。


夜、タンゴの話をしていると、自然発生的にみんな踊る感じになった。


いつものレッスンと違ったのは、その日はタンゴの曲じゃなかったこと。

それぞれがSpotifyで好きな曲を流して、K-popやら歌謡曲やら洋楽やらで、まるでカラオケのように流す曲を順繰りしながら踊っていった。


みんなものすごく楽しんでいた。


好きな曲で踊ったからか「こんな感じで踊りたい!」という強い意思を感じた。


そうだよな、それでこそ本当の、本能のダンスだよな。

好きな曲があって、そこに乗りたいっていう欲求があってはじめてダンスになる

「この曲はCメロで一気に雰囲気変わるから、踊りもなんかそういう風にガラッと雰囲気変えたいなー」という欲求があるからこそ、ゆっくりパラーダ(ステップの名前)するというレッスンの旨みが分かるのだ。

決して先にゆっくりパラーダするという技術があるわけではない。

欲求の通り踊れて気持ちよかったり、上手くできなくてもどかしかったりしたときに、こころから「もっと踊れたらな」と思うんだろう。



よくタンゴのレッスンで「ダリエンソ(タンゴの作曲家)はリズムが早いからこうやって踊りましょう」みたいなことを言われるし、僕も言う訳だが、これはレッスンの参加者がすでにダリエンソを知っていて、ダリエンソでカッコ良く踊りたいという欲求がある時にしか有効ではない。

初めてタンゴに触れたひとはダリエンソのことなど知らんからだ。

知らん音楽の知らん特徴を解説されて、それを「こう踊れ」と言われるのは、数学の公式を丸暗記するみたいにしんどい。

ずっと聴いてきた好きな曲で踊るという試みから得られた教訓だった。

これからも定期的に、「あえてタンゴをかけないタンゴの会」をやりたいと思った。

それと同時に、「逆に、タンゴの音楽たくさん聴いて好きな曲が出来ると、ずっとこのレベルで楽しいんだぜ?最高じゃない?」という方向づけも大事になってくるだろう。

普段のレッスンはダンスの技術的側面にばかり偏りがちなので、もう少し音楽の話をしてもいいのかなぁと…そして自分自身勉強したいなとも思った。


Kaito

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