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おかえりなさい、私:9/2 K子さん取材@高松

K子さんとは小豆島に住んでいた時期が被っていたのに、出会わないままだった。(正確にはくいしんぼで私がハフハフとり南蛮をほおばってたら「あなたの食べてるそれ、なあに?」と聞かれていたんだけど)私が高松に来て4カ月ほどたったころ、たまたま古本市でK子さんに遭遇し、時々飲みに行くように。

母よりも少し年上という年齢をきいて、取材ではどこから聞けばいいのか、どこまで聞いていいのかさまよいながらも、今日も「あ、これが聞きたかったんだきっと」という一言をもってインタビューを終えた。
毎回不思議とちゃんと1.5-2時間くらいでそこにたどり着くし、きっとお互いのパワーがそれ以上は持たない気がする。(取材の後はいつもよれよれになってしまう)

インタビューはK子さんのご自宅で。先日お邪魔したときにはゲストルームになっていた部屋には作業台ができていて、「今度ここでワークショップをやるの。これがチラシ。素敵でしょ」とK子さん。
K子さんの口調が好きだ。一見ぶっきらぼうみたいなK子さんの口調だけど、いつも確かな思いで言葉を扱っているのが伝わってくる。言葉がないと意思疎通は困難なのに、日々自分はとても無防備・無責任にそれらを使っている気がする。
お土産のお菓子を食べたり、お茶を飲んだり、全然違う話をしたり、緊張すると思っていた取材は終始リラックスして楽しかった。
“少しでも良いものを書きたい、誰かに何か感じてほしい” なんておこがましい気持ちが、K子さんの前ではすっとフラットになる。私の好きな人。

多くを説明しなくても言いたいことがすっと伝わる人っていうのはありがたい存在だ。K子さんの前ではいつもよりも自分のことを話してしまう。香川に来てから、私はずいぶんと自分の話をすることが減った気がする。親しい友人以外の前で会話をすることが極端に減り、当たり障りのないことを話し、何となく相槌をすることが増えた。好きなものは好きだし、嫌なものはいや、それは変だよ、ってちゃんと言いたい。そして「それは変だよって、変よ」って言われたりしたい。
私よ、お帰りなさい。

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