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英語には色んなウンコがあるんだ

休み時間に遠くから聞こえて来た言葉にギョッとして振り向いた。(*アメリカ東の高校で教師をしています)

”Oh noooooo, that's so UNCHI!"

すかさず生徒に聞く。”今、ウンチっていったやろ?”
彼はえへへと笑って日本語でSHITはUNCHIでしょう〜と答えた。
心の中では ふむ、そんな風に罵声として使う時はクソの方だが、と思っていたがもちろんそんな汚い言葉は教えない。
何の言語でも”悪い言葉”は使わない方がいいので(公共の場では)、ここは先生らしく”ダメだ”と怒ったが、心の中では笑っていた。ウンチって、おい(笑)

私もアメリカに来た当初はウンコにあたる英語はSHITしか知らなかった。
映画で見るアメリカ人は何かあっちゃぁSHIT を連発してたし、ウンコという単語は教科書にもテストにも出なかった。

過去にウンコという英単語について記事を書いたのだがそれを編集・加筆して再掲する。

留学して一年ほど経った頃に寂しさのあまりペットショップで見たチワワを買ってしまった私がその2週間後に彼を連れて初めて獣医さんに行った時の事だ。
ワクチンを打ったりした後にお医者さんに

Next time you come, please bring a stool sample (ストゥールサンプルを次来る時には持ってきてね)と言われた私はそれが何のサンプルなのか全く分からず顔をしかめた。

すぐに獣医さんは
Bring some feces と言い換えてくれたのだがそれでも分からない私は、それは何でしょうか?と聞き返した。

看護婦さんが笑いながら、Oh it’s poop! Just bring his poop!と言うのだが、私はますます混乱する。

Stool, feces, poop それが同一の何かを指すことはわかるのだがこんな単語を習ったことも聞いたこともなかったので、表情はまたまた ??? だ。

獣医さんは仕方ないなぁ、というように苦笑いしながら

Do you know what “shit” is? と聞き、それでようやく

あーーーウンコかぁ、と理解した次第だった。恥ずかしすぎる(笑)

留学した時は一応不自由なく読み書きが出来ていて、授業中も困ったことはなかったけれど、まさか自分の語彙力がウンコで試されるとは思ってもいなかった。
しかしながらこの一件で自分の英語はここで生まれ育った者の英語ではないのだ、とはっきり理解した。

ちなみにshit は頻繁に会話に登場する言葉だが、日本語のクソッ!という自分を攻める言葉・悔しがる言葉よりもやや“汚い度”が高い時もあればそうでない時もあり、使い方によって・使う人によって受け取られ方が変わる言葉だ。

では普段目にするウンコという意味の英単語がどれくらいあるかリストアップしてみる。日本語だとどうだろう?パッと思いつくのは5−6単語かな?

病院などで使われるちょっとかしこまったウンコ
Feces
Stool

普段の会話で使うちょっと秘密のウンコ
Number two

主に小さい子供や女子が使う可愛いウンコ
Poo / poo-poo
Poop / poopie
Doo-doo / dookie

主に動物などに関する自然界のウンコ
Dung
Manure
Waste
Droppings
Guano (鳥とコウモリのみ)

言いたくないけどウンコと言わねばいけない時のウンコ
Excrement
Waste
*新聞やニュースで見ます(found human excrement on the wall/ human waste left on the street)。“汚物”のような使い方。


悪い使い方もできる悪役ウンコ(ウンコそのものだけでなく、人や物をののしる時にも使う)
Shit: He is a piece of shit / Shit-head / It’s a shitty job など人物や物事の形容など活用は無限。

*学校や公共の場で言えない時はshootを使う(これは実際のウンコには使えず、罵り言葉のshitを使えない時にshoot と言い変える)。

Crap: a piece of crap/ a crappy job などshit よりはやや汚い度は下かな。

Turd: He is a turd など最悪な人間をウンコ野郎と表現する時に使います。
*最近ではジョニーデップの元妻が裁判で見せた最悪な様子に、Amber Heard アンバー・ハードをもじって Amber Turd アンバー・タードというあだ名がつきました。ちなみに彼女は実際にジョニデさんのベッドにウンコを残したらしいので、このあだ名は2重の意味があります。

どれも親しい仲間内でしか使わない方がいい。汚い言葉を多用する留学生を時々見るが、決して“スラング使える俺かっこいい”という印象は受けない。そもそも公共の場ではどんなものでもfour-letter words/ cuss words 罵り言葉を多用すると乱暴で低脳で関わりたくないバカの烙印を押されるよ、注意!

正しい場で正しいウンコをお使いくださいね。


シマフィー

元記事↓


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