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感謝を現金で

うちの学校は私立なので、一年に何度も寄付金を募るチャリティーイベントやオークション、コンサートやディナーショーなどを行なっている。寄付金のほとんどは生徒たちの奨学金や修学旅行補助に当てられており、その収支も明確に示してもらえるので、教師もちょくちょく参加する。(*アメリカ東海岸です)

私は一学期に一回づつ、50ドルから100ドルほどの少額の寄付をするが、その理由は教師の寄付率(1ドルでもいい)が100%近いとよそからの寄付も集まりやすいから。毎日おいしい給食をいただいているので ”ランチ代“ と思いながら寄付している。

寄付活動のほとんどを企画・実行しているのは保護者会で、彼らのコネを使いまくって有名人を招いてトークショーをしたり、ライブをしたりしている。8人がけテーブル1つの値段が300万円のディナーショーもあれば、ひと家族1万円で参加できるカーニバルもあり、コミュニティーの誰もが参加できるように工夫している。

この学校で教師になりたての頃は、寄付金集めのイベントに駆り出されるのが本当に嫌だった。自分の生徒の親御さんやご近所さんにお金を出して欲しいとお願いするのが(なんの対価であっても)非常に不快だったからだ。寄付に限らず、誰かにお金を貸して欲しいとか、奢って欲しいとか、おねだりしたりとか、お金に関することは口にしたくないたちなのだよ。

でも実際問題、たくさんの寄付がないと私が教えるあの子も、この子も、みんなみんな私のクラスに来ることはできなかった。そう考えると、寄付金をお願いするのには、今はほぼ抵抗はない。言えばコミュニティーのみんなの力で誰かの将来を支えている、そんな気持ちなのだ。


今日オフィスに戻るとそれぞれのデスクにプレゼントが置いてあった。

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昨年度末に保護者会が教師とスタッフへの寄付金を募ったらしく、教師やオフィスの人、カフェのおばちゃんからお掃除の人、メンテや庭の手入れの人、学校に関わる全ての大人にこの一年間の ”感謝の気持ち” を現金支給してくれた。パンデミックの中、寄付をする側もされる側も、大変な一年だった。

どの仕事でも、均等にひとり162ドル。その半端な額から、本当に公平に割ったのだろうと想像がつく。

ありがたくちょうだいして、自分を幸せにしてくれるもの(=The ALFEE 笑)に大切に使わせていただきます。

シマフィー 

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