見出し画像

オバサンと呼ばれたくない熟女

オバサン、BBA、熟女……中年女性を示す名詞はどれも「『女』の時期をすぎた人」的なニュアンスを感じる。そのせいか、該当する年齢の女性の中には「オバサンとは呼ばれたくない」人が一定数いる。

彼女らは、いくつになっても自称「オネエサン」と呼ばせる図々しさを発揮する。むしろその厚顔さこそがオバサンらしさのような気もするのだが、同輩の私が指摘しても気分を害するだけなので、彼女らに対し余計なことは言わず、仏の境地で接するように心がけている。

私個人は、姪が産まれて実質「叔母さん」になったあたり(20代前半)からナチュラルに受け入れてきた。子供の前では「おばちゃんと遊ぼ?」と自ら一人称に用いるほど抵抗なかった。

それでも近い世代からオバサン呼ばわりされることは、しばらく納得していなかったように思う。心から「私もうオバサンだし」と悟ったのは、若者の流行についていけなくなった(≒アンテナの錆びつきを自覚した)あたり(40代後半)だろうか。

熟女とオバサンはイコールではない

「オバサン」という呼称の破壊力は大きい。たとえ私クラスの熟女であろうと、自分で名乗るのはよくても他人(しかも同年代)から言われたら無傷ではいられない。

ここから先は

1,816字

¥ 600

サポート大歓迎です。いただいたサポートは、愛犬アンジュの故郷(保護施設)に寄付させていただきます。