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第六章 恩返しはどこへ行く?_002

02.ボランティアの連鎖

市役所を通じて、自宅周辺にある児童養護施設に赴きました。
私の申し出に、施設長は「ぜひお願いしたい」と述べました。

この施設長の次のコメントが、
まさかの新たなるボランティア活動へと繋がることになるとは、
思いもよりませんでした。

先生のこのボランティアについて調べさせてもらいました。
全国を通して初めての試みですね。
どうぞよろしくお願いします。

私から一つお願いがあります。

先生のような職業人が自分の余った時間
(決して余った時間を使っているわけではありません)を利用して
ボランティアをすることこそ、本当のボランティア活動なのです。
このような施設は、全国に約600施設余りあります。

少しでもその周辺のさまざまなプロが参加してくださると、
施設側としてはとても助かります。

ぜひ、たくさんの方が参加してくださるように、
全国に働きかけを行なって頂きたいと思います。

ひとまず歯科医の全国組織に、
このボランティアを紹介してください。
そして私たちの広告塔になっていただきたいと希望しています
」と。

この申し出を聞いた時、
そのような大それたことを私ができるわけがないと、
思わず鳥肌が立ったことを覚えています。

そのこと自体は、私が提供したいことではありませんし、
恥ずかしながらそのような社会的要件を
私が満たしているとは思えなかったからです。

しかも目立つことが苦手なのにと、
内心では思いつつも、
その場での溜飲を下げたのです。

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