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【これで安心!】税務調査の初期対応のポイント


はじめに

こんにちは、島田(@mshimada_tax)です。

前回のnoteでは、税務調査の種類について解説しました。

合わせて、厳密には税務調査ではないけれども、税務署からお尋ねを受ける「行政指導」についても触れています。

動画で見たい方はこちらのYouTubeも参考にしてみてください。


今回は、実際に税務署から税務調査の連絡があったときの対処法についてお話していきます。

「慌てないでください」といくら言われても慌ててしまうと思いますが、自分に不利な対応をしないためのお守り知識として読んでいただければと。

税務署の接触形態

この記事では一般的な任意調査を前提に話を進めていきます。

(任意調査の概要については上記の動画を参考にしてください。)

税務署からの接触形態としては、

①事前に連絡がある
②無予告で来る


の2パターンがあります。

ただ、可能性として高いのは①です。

②は可能性としては低いですが、絶対に無予告で来ないとも言い切れないので、どちらのケースも覚悟しておいていただければと思います。

ケース別の対処法

ということで、それぞれケース別に分けて初期対応方法を解説していきます。

①事前に連絡があるケース

繰り返しになりますが、一般的な税務調査は任意調査と呼ばれ、基本的に事前に連絡があります。

この連絡は事前通知と呼ばれています。

通知のタイミングは特にルール化されていません。

通常は、自宅や事務所に税務調査官が来る前の数週間~約1か月前までに税務署から電話がかかってきます。

ポイントは連絡手段が電話だということです。

電話なのでメモすべきことはしっかりとメモを残しておくようにしましょう。

最低限の確認事項は

・調査対象になる税目と申告年度
・担当調査官の氏名
・調査日程

です。

それぞれの確認ポイントと理由はこちらの記事でも解説しているので参考にしていただければと思います。


ちなみに、調査日程は一方的に税務署の都合で決められるわけではありません。

正当な理由があれば納税者の都合を考慮してくれるので、都合が合わない場合は交渉できます。

また、いま紹介した記事でも説明していますが、顧問税理士がいる場合は、通常はその顧問税理士に事前通知がいきます。

その場合は税務署との調整は顧問税理士に任せてしまっても大丈夫です。

顧問税理士がいない方は、

・自分で対応するか
・税理士を探すか

を決めなければいけません。

もちろん、税務調査は税理士の立ち合いがなければダメというわけではありません

税務調査官への指摘に正しい主張や判断ができるのであれば、自力で対応していただいて大丈夫です。

もし、自力対応が不安で相談にのって欲しいという方は、こちらからお申し込みいただければと思います。


②無予告で来るケース

ここまでお話してきたとおり、任意調査は事前通知があるのが通常ですが、税務調査官が予告なしで突然来るパターンもあります。

これは、税務署が申告内容、過去の調査結果、その事業内容などを踏まえたうえで、事前通知をすると適切に調査できないと判断した場合に行うことができるとされているからです。

なので、無予告の税務調査が来たときは、通常の任意調査より税務署に目を付けられていると思っていただければと。

無予告の税務調査のポイントは、不利な状態で税務調査がスタートしないようにすることです。

そのためには、

・税務調査官に対して顧問税理士に立ち会いをしてもらう旨を伝える
・顧問税理士の指示を仰ぐ
・顧問税理士と連絡がとれない場合には、後日日程を改めてもらうように交渉する

ようにしましょう。

顧問税理士から具体的な指示を受けるまでは、事務所内や店舗内に通さずに、外で待機をしてもらうようにお願いするのがベターです。

そして、無予告の税務調査も、税務調査自体を拒否することはできませんが、日程を調整することはできます。

顧問税理士が当日立ち合いが難しければ、顧問税理士を通じて日程調整ができないか交渉するとよいでしょう。


顧問税理士がいない場合であっても、業務やプライベートでどうしても外せない用事があるときは、日程調整をお願いしてみましょう。

その調整ができたら、税務調査が行われる前までに税理士を探すこともできます。

また、記録や記憶が曖昧な取引や申告内容についても見直すことができるので、税務調査官からの質問を想定しておくことが大切です。

ただし、くれぐれも時間に猶予ができたからっといって、関係資料を隠したり改ざんしたりしないようにしましょう。

税務調査ではバレますし、バレたら調査期間が延びたり、重いペナルティを課されたりする可能性が高くなります。

そもそも、無予告で税務調査を受けているということは、それだけ怪しまれているということなので、嘘を付いて自分の首を苦しめないようにしたいところです。

まとめ

ということで、今回は税務署から税務調査の連絡があったときの初期対応のポイントを解説してきました。

事前に連絡があるケース、無予告で来るケースのどちらの可能性もありますので、パニックにならないように見返していただければと思います。

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