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アメブロで1,000本書いて分かったこと


◆はじめに

2015年1月から2019年12月までの5年間で、アメブロで1,066本のブログ記事を書きました。5年かけてブログの1,000本ノックを受け続けた後、次のトレーニングとしてnoteを始めたのが今年の1月。

1,000本書いたといっても内容は玉石混交(「石」が大多数の自覚アリ)で、総ての記事を気合をこめて書けたわけではありません。それに1,000本という記事の数だって年間200本程度なので、世のブロガーの皆さんと比べたら、それほど多いほうではないかもしれません。
それでも、1本当たり2,000字くらい書いて1,000本積み上がったので、その総量はざっと200万字。軽めのビジネス書・実用書であれば、5~6冊分くらいは書いていてもおかしくない計算になります。

この5年間の1,000本ノックを終えて、私なりに分かったことがいくつかあります。

それはブログを書くうえでこれからも役立つこともあれば、もっと抽象度の高いこと(発信者としてとか、そもそも発信することについてとか)もあります。
いずれにしても、それらは私自身の内側に時間をかけて降り積もり、アメブロを離れて約半年が経った今、知恵として定着してきた感覚があります。

今日は、それらの私が1,000本のブログ記事を書いて分かったことのうち、自分以外の誰かと共有する価値がありそうなものをご紹介します。


◆「あなたに伝えたいことがあるのです」

これはどなたかのブログで拝見したのだと思います(元の出典を忘れてしまいました、ゴメンなさい!)が、記事を書くときに「あなたに伝えたいことがあるのです」と書いてから書き始めるといいよ、というテクニックです。

私が長い記事を書く傾向があるためだと思うのですが、書いている途中で本当に伝えたいことが何だったのかを見失うことがありました。
もう少し正確に書くと、必ずしも伝えたいことがあるわけではなくて、感じたこと/考えたことをそのまま書いていたので、読み手に対するメッセージをちゃんと設定していなかった記事が結構あったんですね。

それがこの「あなたに伝えたいことがあるのです」という言葉を記事の一番最初に書いてから、記事を書き始めるようにすることで「伝えたいこと」を明確に意識するようになり、「伝えたいこと」がどう書いたら伝わるかを考えて組み立てるようになりました。

「あなたに伝えたいことがあるのです」。これで読み手に対するメッセージを意識して書けるようになる。これも1,000本ノックで分かったことです。


◆感情の力が努力を凌駕する

ブロガーあるあるかもしれませんが、一所懸命調査をして、情報を整理して手間をかけて書いた記事よりも、その日に感じたことを思いのたけをぶつけるようにして書きなぐった記事の方が反響が大きかったりします

私も実際にふと思い立って書いたこれらの記事が、公開直後の反響が大きかったのですが、

それより地方自治法を調べたり、先進事例などを調べて書いた公務員の副業関係の記事はちっとも反響が大きくないのは、いい勉強になりました。

もちろんしっかりと調べて、誰かの役に立つ記事にはとても価値があります。

一方で「反響」という点でいうと、役に立つ記事を読んで「へ~、そうなんだ、私もやってみようかな」と思う読者よりも、思いのたけをぶつけて書いた記事を読んで「そうそう! 私もそう思ってたんだよ!」もしくは正反対に「何言ってんの!? おかしいんじゃないの!?」と思った読者の方が、リアクションを示してくれているようです。
例えば「いいね!」を押してくれたり、賛否のコメントを付けてくれたり。

20分間で思ったままに書いた記事が、5時間かけて調査し論理立てて書いた記事に負ける。これも1,000本ノックで分かったことです。


◆炎上は「怖い」のではなく「できない」

5年間、1,000本の記事を公務員として実名で顔出しで、しかも所属まで明らかにして書いていますが、これまでに炎上したことはありません

これは特に炎上しないように書く内容を気をつけているということはありません。

敢えて書く内容について気にしていることは、「さいたま市役所に勤めている島田正樹」が書いていて恥ずかしくないことを書くこと。
例えば、以下のようなことは書かないようにしています。

・自分が読みたくないもの(誹謗中傷や汚い言葉等)
・法令上書けないこと(守秘義務上明かせないこと等)

こういったことを書かないようにしていると炎上は怖いものではなく、そもそも難しいのです。

あとはこれを言ったら元も子もないのですが、私のように無名の地方公務員を仮に誰かが叩いても「は? ダレ?」ってなるので、その叩いてるコメントが拡がっていきません。叩こう思ってコメントする人が指摘する内容も上記のような範囲で書かれたことなので、なかなか「叩こう」という共感は拡がりにくいのではないでしょうか。

炎上は実名で書けることを書いている限り怖いものではなく、難しいもの。これも1,000本ノックで分かったことです。


◆情報は発信する人のところへ集まる

これはたくさんの人に言い尽くされたことですが、ブログで書いて情報を発信すればするほど、書いている私のところに情報が集まってきます。

これはどういうことかというと、例えば「公務員のパラレルキャリア」について記事を書くと、以下のようなことが起こります。

①記事を読んだ人から公務員の副業や課外活動についての情報提供や相談が寄せられる
②SNSでのブログ記事の投稿にコメントがつき、様々な人の「公務員のパラレルキャリア」についての考え方を知ることができる
③「公務員のパラレルキャリア」について関心がある人との交流が生まれ、この分野についての情報交換するようになる

こうして「公務員のパラレルキャリア」について発信した私が、新たに「公務員のパラレルキャリア」についての情報を得ることになるのです。
また、これはブログを書くこととは直結していませんが、ブログで書く内容によってはそのテーマについて雑誌などで記事を書く機会や勉強会などでお話をする機会をもらえることがありますので、記事を書くまたは勉強会で話をするために、改めて自分で勉強することになるので、その際にも大量のインプットが見込めます。

興味のある分野の情報を発信することで、その分野で他の人よりも詳しくなることができる。これも1,000本ノックで分かったことです。


◆名前・顔・所属を明かすと武器になる

見出しと逆の場合を考えてみましょう。

匿名で顔も所属も不明な状態で私が「公務員のパラレルキャリア」についていい記事を書き続けたとして、私のところに情報が集まったり、記事の執筆や勉強会の講師の依頼をいただくことができるでしょうか。
また、実在する「さいたま市役所に勤める島田正樹」は、「公務員のパラレルキャリア」に詳しい人だと思われたり、リアルな人間関係の中でブロガーとして認知してもらえるでしょうか。

要するに、ブログを書いたことで書き手が得るであろうものを、自分自身が得られるのは実名で書いているから。(実名>>>所属>顔 でその影響は大きいと思われます)

匿名で書くとブログの書き手と実在する自分とが分離したようになってしまいますが、実名で書くことでそれが一体でいられるような感覚が私にはあります。
情報発信の手段としても、ブランディングのツールとしても、ブログが実在する自分自身の武器になるのは実名で書いているからです。

名前・顔・所属を明かして書くことで書き手としての財産は、私自身にとっての財産になる。これも1,000本ノックで分かったことです。


◆さいごに

元々ブログを書き始めたのは、日々考えていることを何日かすると忘れ去ってしまい、しばらくするとまた同じようなことを考えていることに気が付いたのがきっかけです。考えていることをストックすれば、またその考えを深めたり拡げたりできるかもしれない。いわば備忘録として書き始めたのがアメブロでした。

それがいつしか誰かに読んでもらえる書き物になり、私自身にとっても誰かに「伝えたい」という想いで書くものへと変わってきました。

ブログを書いていなければ、これほどたくさんの人と繋がりをもつこともなかったでしょうし、ましてや人前で話したり、雑誌などで文章を書くこともなかったはずです。
いつも読んでくださる皆様、ありがとうございます。
私の人生はブログで変わったと言っても過言ではありません。

私にとってブログとはそういうもの。

だから、誰もが書くべきとは思いませんが、書くことはおススメします。そして書くのであれば、私が1,000本書いて分かったことをはじめから知って、うまく活用してもらえたら嬉しいです。

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