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18きっぷで行く盲腸線&路面電車の旅

青春18きっぷの旅、7月に二泊三日で立山黒部アルペンルートの旅をして2回分消化。
残り3回分のうちの一回は、8月に近場へ日帰り旅をしてきました。
(残り2回分はついこないだですが、それについては後日改めて)



今回の旅は上野から宇都宮線に乗って宇都宮、さらにそこから烏山線に乗っての旅。
東京から宇都宮まで2時間弱、さらに乗り換えて終点まで50分ほど。
上野から烏山までは片道で通常2,640円、往復だと5,280円なので、日帰りなら18きっぷ一回分で元が取れる格好。
烏山線は宇都宮と那須烏山市を結ぶ約20㎞ほどの盲腸線。
宇都宮線は1時間当たりの本数がそれなりにあるのですが、烏山線はローカル線で1~2時間に一本という感じなので、一本乗り遅れると次の列車まで相当の待ちぼうけになるわけです。
こうしたローカル線を交えた旅は事前に計画を立てる必要が出てくるのですが、そういうところがまた旅の楽しさでもあるのです。
で、宇都宮から終点の烏山を目指していく訳ですが……


終点の烏山の一つ手前にある滝駅で降りました。
「滝駅」
この駅名から想像するに、滝が近くにあるわけですが、見ての通り片側ホーム一線のみの小さな無人駅です。
※今回も前回の旅と同じフィルムカメラLomoApparat 21mmを持っての旅。

ところで烏山線を走る列車の車両は「ACCUM」(アキュム)と呼ばれる、大容量の蓄電池を搭載した新型車両。
宇都宮から途中は電化されている宇都宮線を走るのですが、烏山線は非電化路線、その烏山線では蓄電池の電力で走るのです。
この車両が導入された当初は気動車が中心で、アキュムは試験的に数本走る程度でしたが、現在は全部この新型車両。
電化・非電化をまたぐ路線を走る列車ということで、今後も増えるでしょうね。


駅名の由来になっている、龍門の滝
猛暑真っ只中ですが、滝の近くはマイナスイオンのせいか涼しい。
そして、滝の上を車や列車が通るシーンを見ることができる場所でもあります。
ちょうど烏山線の列車が差し掛かったところで一枚撮影。


山火事注意の看板。
年季が入ってるのが分かる字体ですね。


龍門の滝から15分ほど歩いたところにある、洞窟酒蔵。
もともとは防空壕として造られた洞窟を、地元の蔵元(島崎酒造)が作る日本酒を貯蔵熟成させるために使われています。
そしてこの洞窟酒蔵、見学も可能。
見学日時は公式HPがあるのでそちらを参照していただくとして、基本的に土日祝なら直接訪れても見学可能、平日でも予約すれば受け付けてもらえることもあるそうです。
因みに8月のお盆シーズンは平日でも開放していて、今回はそれを狙って訪問。


洞窟内では日本酒がワインのように寝かせて保存されていますね。
中は涼しく、自然のクーラーが味わえます。
ここでは有料ながら試飲も可能で、洞窟で熟成されたお酒もここで購入できます。


滝駅に戻り、終点の烏山駅へ。
ホームの先のレールが途切れていて、終着駅であることを感じさせます。


烏山の街並みをサクッと散策。
もともとは山城の烏山城をいただく城下町ですが、和紙と煙草の生産で繁栄した町で、所々にそれを裏付けるかのような古い町家が見られます。


重厚な黒漆喰の商家。
結構な大店だったんでしょうね。


先程の洞窟酒蔵をもつ島崎酒造の店蔵。
お土産にここで何本か買いました。


烏山から宇都宮へ戻る列車の車窓から撮った一枚。
一面がひまわり畑に圧倒されます。
のどかな田舎の風景の中をゆっくりと走ります。



宇都宮に戻り、真っ先に向かったのがこのスズメバチのような電車が止まっている場所。
昨年開通した「宇都宮ライトレール」の車両で、宇都宮市内を走る路面電車。
路面電車が新規で開通したのはなんと75年ぶり(1948年開通の万葉線以来)

宇都宮駅東口から芳賀・高根沢工業団地まで19の停留所、14.5㎞を約50分で走行するのですが、何しろこの沿線、観光スポットがまったくない(笑)
何しろ終点が「工業団地」という名前が入っているぐらいですからね。
そして通るのは工場やロードサイド店舗、住宅街と学校と、まさしく地元民の生活のための路線。
それでも宇都宮駅から乗ってみると車内は乗客でいっぱい、如何に住民の大事な足として重宝されてるのが分かります。
まあ、私みたいな旅人にとってはアウェー感満載ですが、それがまたいい(笑)


というわけで、初めて乗ってみました。
近くで見ると迫力十分、如何にも悪そうな顔に見えます(笑)


終点が近くになるにつれて乗客の数も減っていき、ちょうど人が少ないところを見計らって車内を撮影。
アスファルトの上を滑らかな感じで走行し、揺れも少ないので快適。


しばらくは市内の街並みを走るが、そのうちにのどかな田園風景を車窓から見ることができます。
それぐらい郊外まで延びているともいえますね。
路面を通るのが多いにしても立体交差も多く、信号待ちも少ない辺り、さすが令和開業だな、と。

なお、近い将来には宇都宮駅西口へも延伸して、観光スポットへのアクセスも容易になるとのこと。
それでも宇都宮に来たら話のタネに一度は乗ってもらいたいですね。

ということで盲腸線と路面電車、宇都宮近郊で二つ美味しい鉄分の旅でした。








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