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夜の歌ばっか聴いてしまう僕【しまさんの「読むRadio」】

僕は、「雨男だ、そして結構それが好きだ」という話を書いた。雨の日は元気だ。梅雨のこの時期も結構好きだ。あじさいが華やかだ。空は曇りだ。

そして、同じくらい、「夜」も好きだ。というかここまでくると「太陽が苦手」なのかもしれない。(笑)

今回の「読むRadio」は3つほど、「夜」の歌を紹介しようと思う。


YOASOBI「夜に駆ける」

※Youtubeには2つバージョンがあるけど、個人的にはこちらのテイクのほうが好きだ。Ikuraさんの歌声が「ホンモノ」として聞こえるので。

2020年に入って、一気に名前を聞くようになった「YOASOBI」。ユニット名から「夜遊び」である。個人的に最近気になってるユニットに「ヨルシカ」があるけど、こちらは「夜しか」だ。

ユニット名の話は置いといて笑


YOASOBIのプロフィールが興味深い。

コンポーザーのAyase、ボーカルのikuraからなる、「小説を音楽にするユニット」 YOASOBI。
----公式サイトより

偶然、「小説風な音楽」は知っていた。例えば、THE BLUE HEARTSのギター、真島昌利氏の作詞した曲にはこれが多い。(参考:アンダルシアに憧れて

でも、最初から「小説を音楽にするユニット」と宣言して、それを実践してくるパターンには驚いた。


「夜に駆ける」は『タナトスの誘惑』という小説を音楽にしている。

小説とワンセットで読むと、歌の意味が、もっというと、歌の主人公の行動の部分を裏付ける心理となぜ「夜に駆ける」なのかがわかる。(小説はR15が付いている。刺激的、かつ人によっては傷つくかもしれないから…)


僕個人が好きな歌詞のフレーズは、最後の部分だ。(というか、この部分が好きで聞くようになってしまったのだが。)

「終わりにしたい」だなんてさ
釣られて言葉にした時
君は初めて笑った

**騒がしい日々に笑えなくなっていた 
僕の目に映る君は綺麗だ **
明けない夜に溢れた涙も
君の笑顔に溶けていく

変わらない日々に泣いていた僕を
君は優しく終わりへと誘う

沈むように溶けてゆくように
染み付いた霧が晴れる

特に太字にした部分が気に入ってしまった。

「騒がしい日々に笑えなくなっていた」というのがまさに今なのかもしれないし、それでも「僕の目に映る君は綺麗だ」とつぶやくのかもしれない。それは一息つくという意味だと思うし、「もう嫌だよこんな世の中…」という辞世なのかもしれないし。

そして「変わらない日々に泣いていた僕を、君は優しく終わりへと誘う」と。最初聞いたときは「変わらない(君との関係性含めた)日常に、(進まないことに)泣いていた僕を、君は(次に進もうよと)優しく(今の状況を)終わりへと誘う」だと思っていた。小説を読むと全く違うので、それはぜひ小説を読んでからのお楽しみで。

スピッツ「夜を駆ける」

夜に駆けたら、次は「夜を駆ける」だ。


この曲は、僕の友だちが、インスタのストーリーで取り上げていて、「おお!」ってつい言って、「これなんて曲?」って聞いたら「夜を駆けるだよ~!」と。

まだまだにわかスピッツファンなので、知らない曲の方が圧倒的に多いんだけど、そしてベストアルバムにも乗ってなかったので、知らないに決まってるんだけど、聴いたときに「これは・・・!」となった曲だった。


偶然かわからないんだけど、YOASOBIの「夜に駆ける」にどこか似ている。

似てない僕らは細い糸でつながっている
よくある赤いやつじゃなく
君と遊ぶ 誰もいない市街地
目と目が合うたび笑う
夜を駆けていく 今は撃たないで
遠くの灯りのほうへ 駆けていく

夜、という空間はやはり「見えるものが少ない」し、「見えるとすれば目の前の君くらいだ」という話なのかもしれない。

夜を駆けていく。遠くの灯りの方へ、駆けていく。


しかし、最後は違った。というか、結末は違うはずだ。

滅びの定め破って 駆けていく

そう、「夜に駆ける」と違って、「滅びの道を進み、夜に駆ける僕ら」ではなく、「滅びの定めを破り、夜を駆ける僕ら」なのだ。

ここは、スピッツの「ロックバンド」的な部分なのかもしれない。僕の人生は、いや(君を含めた)僕らの人生は、夜を駆けて、滅びの定めさえも破るのだ、と。


SMAP「夜空ノムコウ」

最後は、超名曲。最後の曲くらい希望の曲でも取り上げたい。

スガシカオが作り、SMAPが彩った「夜空ノムコウ」。正直なところ、いまでも十分通じるし、錆びないなあと思う。


曲の季節は冬。テーマを勝手に決めていいなら、「変わらぬ日常の中でも明日に希望はある」、だろうか。


何度も登場する、このフレーズが印象的だ。

あれからぼくたちは 何かを信じてこれたかなぁ・・・

ため息をつくような、そういえばなあ、という気持ちが吐息とともに聞こえてくるような、そんなフレーズだ。


この「何か」にはいろんな代名詞・名詞が入る。

夢、恋、希望、人、場合によっては自分。

それを「信じてこれたかなあ・・・」と。


ところどころ、くすぶってる。

誰かの声に気づき ぼくらは身をひそめた
歩き出すことさえも いちいちためらうくせに
つまらない常識など つぶせると思ってた


もしくは、「君」が残していったものを、じっと考えている。

君が何か伝えようと にぎり返したその手は
僕の心のやわらかい場所を 今でもまだしめつける
君に話した言葉は どれだけ残っているの?
僕の心のいちばん奥で から回りしつづける


本当は、ぼく「ら」は何かを信じて、ここまで来たのに、結局君は居なくなってしまったなあ、ということだろうか。

夢、恋、希望、人、場合によっては自分。

それを「信じてこれたかなあ・・・」と。


でも、それでも、

夜空のむこうには もう明日が待っている

 のだから、まずは明日を、過ごそう。


最後に。

この3曲の順序には一応意味がある。選曲は半分ネタ、半分本気だ。

「夜に駆ける」は生きることへの失望から、「人生を捨てよう、君と一緒に」

「夜を駆ける」はどうなるかわからないけど、「駆け抜けよう、君と一緒に」

そして「夜空ノムコウ」では「君はもういないけど、また明日がそこにある」と。

夜の歌には、決して明けることない夜も、もしかしたら抜け出せる夜も、明けた夜も描かれるのかな。どうなんだろう。


過去の「読むRadio」はこちらから↓


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