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ここらへんでその花を咲かせましょ【しまさんのラジオ】

最近、またロックにハマり直している。

↑THE HIGH-LOWS↓、B'z、Mr.Childrenなどなど。若干世代が前かもしれないけど笑

それこそ、↑THE HIGH-LOWS↓はこの前noteを書いたばかり。考えてみればあれを起点にハマり直したのかも。

そんな最近聴いてていいなぁと思った曲を取り上げたい。

「愛のために」奥田民生

この曲を聞いた最初のきっかけは、少し前まで日本テレビの年末特番でやっていた「ガキの使いやあらへんで」の「笑ってはいけない」シリーズで、定番の大物アーティストが持ち歌を替え歌にしてその年の振り返りをエンディングにするというものから。

その年は「笑ってはいけない空港」で、それこそ奥田民生が歌っていた「愛のために」の替え歌だった。

▼歌詞を保管している人がいた。さすが。

(よりにもよって、また15年以上前の曲である)

奥田民生さん自体を知ったのもそのときだったし、元の曲までわざわざ聴きに行ったのは、たぶんビビッと来たのかもしれない。

※ちなみに、同じ系統で藤井フミヤの「TRUE LOVE」も聴きに行った。素敵な曲だった。

ややこしい世の中でも、まあとりあえずいこう

隣の席ではフケた男が さんざんからんで人生語る
どっかで聞いたことある話だ 思えばあいつは昨日も来てる
おっさんあんたはそう言うけれど いろいろややこしい世の中で
(中略)
おっさんわかるよまあそういうな 確かに近頃よくわからない

奥田民生「愛のために」より

具体的にどういう話をしているかは描かれてないのに、なんとなく何を話していたのかがわかる。

「人生ってのはな、踏ん張らないといけないけどよ、それをポーズで取っちゃいかんのよ」
「頑張った分、返ってくるかなんてわからんけどよ、どうなるかわからん世の中でさ、頑張るっきゃないのよ」
「でもさ、労ってほしくない?ぶっちゃけオレは疲れたよ?」

そうね。色々ややこしい世の中になった気がする。曲が生まれた2005年でさえそう言ってるんだから、2023年なんかもっとややこしい。

充分休んでから行こう いちいち道草していこう
残りの福をみなもらおう イエー

奥田民生「愛のために」より

こんなにややこしくて、でもスピードだけやたらめったら早い世の中になったからこそ、こんな気分でいいのかもしれない。

休み休みいこうぜ。
なんかめんどくさくなったらふんぞりかえっちまおうぜ。
おもしろいもん見つけたらいちいちみちくさしちゃおうぜ。
ついでだから残してくれた福をみなもらっちゃおうぜ。

僕の世代(いわゆるゆとり世代。95年生まれです)はこのくらいのマイペースで行くことに違和感がないと思ってる。僕だけかもしれないけど。

荒れる海原に船を出せ

ここまでは、なんとなく「世の中なんか暗いけどさ、僕らは僕らの時代を、楽しく生きましょうぜ」という、酒場ロック感があるのだけど、サビだけは「決意表明」にも聞こえるような、そんなフレーズになっている。「愛のために」という言葉の通り。

ここらへんで そろそろ僕が その花を咲かせましょう
愛のために あなたのために 引き受けましょう
あー 燃えてるんだぜ 僕好みの ワールド オブ ワールド
荒れる海原に船を出せ

奥田民生「愛のために」より

マイペースさこそ変わってないかもしれないけど、「愛のために」となったら目の色を変えて(?)引き受けましょう、俺は燃えてるんだぜ?とか言い出しちゃう。あれ、結局酒場ロック感ある?

よくわからない、ややこしい世の中でも、「愛のために」引き受けちゃうし、燃えてくる。だから「荒れる海原に船を出せ」って意気揚々に言っちゃう。


思えば、こういう「勢い」を最近忘れてしまっていた気がする。もう少し、威勢をあげてみようかしら。


愛のため、人のため、そして自分のために、今の世の中で戦うことを引き受けましょう、俺が。


そう言っているように聴こえる、「決意表明」の歌なのかもしれないなと思った。


陸海空 いろんなところから どこでも駆けつけましょう
愛のために あなたのために 生きて行きましょう
あー 知ってるんだぜ 君好みの ワールド オブ ワールド
荒れる海原に船を出せ

奥田民生「愛のために」より

とも思いきや、最後の最後は「愛のために、あなたのために、生きて行きましょう」と歌っている。

この曲には登場しないけど、確かにいる「君」に対して、「君への愛のためになら頑張れるんだぜ?」という愛の告白的要素も歌われているように聴こえる。


少し前のフレーズでも

僕らは僕らでそら行こう 10年経ったら空行こう
君を必ず連れて行こう イエー

奥田民生「愛のために」より

と歌っている。


君と一緒なら、こんなややこしくてめんどくさくてよくわからない世界であっても「生きて行きましょう」って言えるよ(いや、もしかしたらどっかに飛んで行ってもいいかもな)

とでも言っているのだろうか。

集約したら「人生と愛の決意表明」とでも総括できるような、不思議なクサさの歌なのかもしれない。(ちゃんと歌詞を味わうとこういう感想も出ちゃうのだ)


こんな世の中でも、「愛のために」と思い直して、のびのびと休んで、ときには戦って、それでいいじゃないか。

最近くすぶっていたけど(気がついたら新生活が始まって10ヶ月だし、相当時間を使ったミュージカルからも2ヶ月まるまる経ったし)、少しは思い直して、そろそろ花でも咲かせに行きましょうかね。


▼全歌詞はこちら

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