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好きなことは腹8分目

ハードな部活をしていた人にその後そのジャンルごとやめてしまう人は多い。

 私は今もアマチュアの団体で管楽器の演奏活動を続けている。一緒に活動しているメンバーにはいわゆる強豪校で部活でやっていたという人もおり、メンバーに勧誘できそうな人はいないかという話題になるとだいたい同じような答えが返ってくる。
「部活で一緒にやってた子はだいたい引退したらそのまま楽器も辞めちゃうんですよね。もういいって。」
 私も強豪校といったものではないが、それなりに活動が盛んな大学の部活で楽器の演奏活動をしていた。部活引退後、半年は楽器を吹きたいとも思わなかった。まったく吹きたいという意欲がわかなかったのだ。幸いにも半年ぐらいで「楽器吹きたいなー」という気持ちが湧き出てきて、その後ジャンルは違えど楽器を演奏する活動は続いている。

「やりたい欲」と「食欲」は似ている。

 「好きなことをやる」の満足できる総量は人によって違う。それは食べられる量が人によって違うことに似ている。食べたい量より少ない、食べていないから食欲が湧く。お腹が空いていないのに食べ続けていると当然食欲は湧かず、おなか一杯で食べたいと思わなくなる。それと同じことが「好きなことをやる」ということにも起こると思っている。
 難しいのは食べることと違い、好きなことを部活などほかの人と一緒にやる場合、自分のやりたい量ではやめるのが難しいところ。ましてや強豪校の部活のような「やりたい量の総量がハンパない人」がリーダーシップをとっているような環境だとそれなりの割合の人がやっている量がやりたい量を超えてしまうのではないだろうか。度を超え続けた結果「もう一生やらなくていいや、まあ聞くだけ見るだけぐらいでいいかな」という感じになるのではないだろうか。

好きなことは腹8分目

 せっかく好きなことなら長く持続した方が好きなことをずっと楽しめるし、新たな出会いや、見える世界も変わってくる。そうするためには自分が好きなことをやりたい量の8割ぐらいが満たされるぐらいの環境が長続きのコツではないだろうか。
 今の演奏活動では「もうちょっとやる時間があればより完成度を高められたのにね。」と話が出ることも多い。実際そうなのだろう。でも実はそれをやらないことが長くおいしく楽しめるコツなのではないかと思うのだ。

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