⑯姫と㊺母
市役所から3つも封筒がきてる。
先週も2つ。20歳を過ぎた子どもたちに
住民税お支払いのお便りだ。さて今回は・・・
開けるのイヤだなぁ~ お弁当箱を洗い終えると
①ビリビリっ !
えっ!! 振り向くと学校から帰宅した
⑯姫が封筒の口を雑にやぶってる。
そして、だるぅ~い口調を言う。
⑯姫→肝炎ウイルス検診のご案内 だってぇー
㊺母→行かなぁ~い
②ビリビリっ!
⑯姫→胃がんリスク検診のご案内 だってぇー
㊺母→行かなぁ~い、それお金かかるでしょ?
⑯姫→でも千円ぐらいだよぉ、行けよ
㊺母→行かなぁ~い
③ビリビリっ!
⑯姫→骨粗しょう症検診、これは 行っときなよぉ
㊺母→行かないよ
⑯姫→ねぇ なんで行かないの??
㊺母→だって、死ぬきっかけなくなるじゃん。
私、キッチンに向き直って夜ご飯の準備を始める。
小松菜を袋からだして、ハサミで切る。
ボールにいれてお水で洗う。
⑯姫の声に反応した私。何言ってるんだろ??
聞き取りにくい声のボリュームだ。
⑯姫→生きてください
姫の声ひろった。
㊺母→えっ??
また言った。低音で少し怒ってる。
⑯姫→生きてください
㊺母→生きてください??
私は聞き返した。
心の中はドキッとしている。
ウルッともしている。
⑯娘→だからぁ 行ってきてください!!
㊺母→えぇー聞き間違いぃー 笑った。
⑯姫→行ってきてください! もぉ!
㊺母→生きてくださいって聞こえたぁ
⑯と㊺→なにそれぇー どこでどこで (笑笑)
「行ってきてください」と「生きてください」
を大笑いしながら連呼している。
言い変わる、言い替えるタイミングを探しながら。
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