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自転車で旅にでよう/Cycle tourism in KYOTO Ep1

「折りたたみ自転車をクルマで輪行して京都をめぐる旅をする」これをやりたくて僕はBROMPTONを購入した。あれから2年、ようやく京都に向かう。

僕は欧州的なツーリングワゴンタイプのクルマを好むが、その正しい使い方として輪行はひとつの形だ。日本的なワンボックスや米国的なSUVやRVよりもイギリスのBROMPTONはワゴンにこそよく似合う。と、思う。今回旅行に出かけるにあたりAliで運搬ボックスを見つけたので購入した。やはり専用設計なのは使い勝手が良いし平らに畳めるのはありがたい。念のためワンタッチバックルで固定が楽なストラップベルトを使い固定する。当日は朝早く出かけることになるため前の週にクルマに積み込んだ。

Aliで購入した

深夜の出発は道も空き走りやすい。いつも余計な時間がかかるルートも思いがけずスムースに進んで久しぶりに訪れる京都へ着いた。今回は御池地下駐車場に停めることにした。700台以上のスペースを誇るので午前10時を過ぎてしまっても空きがあった。ただ、公用車専用スペースもあるので注意したい。慣れない場所でエレベーターも見つからないので仕方なく担いで地上へ向かう。コンパクトで軽めのBROMPTONはこういう時にありがたい。そして、ロードバイクと違いフォールディングバイクは展開が圧倒的に速いのが良い。旅への期待が高揚するのを妨げないのだ。さて、出かけようと自転車に跨いで愕然とした。

後輪のパンクである。これはまずい。早くもこの旅が暗礁に乗り上げる。BROMPTONの特に後輪のタイヤ交換は自信がない人はやめた方が良いという話しを聞いていたのでさらに焦る。よもやま自転車屋があったとしてBROMPTONに対応出来るのだろうか?とよぎる。付属のポンプで空気を入れてみたがとてもではないが陽が暮れるため、諦めて近場の自転車屋を探してみた。京都は日本有数の世界でも名高い観光地。レンタサイクルなども充実しているので自転車屋もかなり近場に点在している。助かった。まずはそこに向かおう。Googleマップは本当に優秀で力になるのはみなさんもご存知の通り。確認するとミニベロも扱う店舗のようで安心する。

2階の青い自転車看板が目印

今回、FridgeBiycicleさんにお世話になった。完全に後輪の空気は抜けているが見てもらうと穴が空いていなかった。何故だろう?前週に乗せてしまったのがいけなかったのだろうか。つまりパンクではなくエア抜けであった。ただきちんとみてもらえば安心してまわれるので結果的には良かった。アメリカンバルブの空気圧を調整出来ない機械式のポンプなので申し訳ないと言われたが、実際その後の空気の抜けはなかった。店主に京都の自転車事情を聞く。なんでも撤去が多いようでなるべく駐輪場に停めるのが良いとのこと。

奥さんはヒグチユウコ仕様の缶で提供されるビスケットを買いに“ ERIE MAISON DU BISCUIT “に先に行ってもらったので合流すべく向かう。行きたい店に自転車を停められない場合は駐輪場に置きたいところだが、先に話したように京都はクルマのコインパーキング同様、駐輪場が多いので利用したい。

京都の駐輪場は各所にある

整理券をもらい時間があるので奥さんリクエストの店に向かう。京都市内中心部は自転車通行不可の場所もあるので注意したい。事前に確認して出かけて欲しい。街には桜が多く植えられていて目を楽しませてくれる。自転車で走れば桜のカーテンに遮られた陽射しが柔らかく降り注ぎ走行を楽しませてくれた。到着した店は“ アンティーク着物店 戻橋 “。江戸川乱歩の世界を現出したような怪しげなムードの店内。軍服や謎の医学用品、剥製や骨格標本とアンティーク着物が並ぶ店内は何か艶めかしい空気が漂う。オープンは13時からなので訪れる方は注意したい。ちなみに2階に綺麗な毛並みの黒猫がいたニャ。

お店の黒猫さん

朝ごはんといっても深夜に食べただけでお昼もまだな14時ではヘトヘトすぎたので、入れる店に滑り込む。滑り込んだ先は“ BRUN BRUN “というチョコレートショップ。軽食もあるので濃厚カルボナーラをいただいた。ケーキも美味しそうだったがこの後どこかのカフェに行くかもしれないので控える(結局行かなかったけど)時間はあるようでないもので、自転車を停めるごとに鍵をかけたり外したり、コンビニによったりと移動はスムーズだけど予想以上に時間がかかる。ここは今後検討の余地がある。

美味しかったカルボナーラ

食後に向かうのはトラベラーズファクトリー京都店。行ってみるとクラシカルな新風館という建物の中にある。大正15年(1926年)に新風館の前身である「旧京都中央電話局」が誕生。歴史的な価値が認められ、1983年京都市指定・登録文化財一号として登録された。創建当時の貴重な姿を現代に伝えている。2001年英国の著名な建築家、リチャード・ロジャースによるあらたな商業施設が開業。京都に新しい風を吹かせたいという想いから、その施設は「新風館」と名付けらた。2016年「伝統」と「革新」の融合というコンセプトを継承し、京都の顔、そして街のランドマークとして再開発がスタート。2020年複合施設として隈研吾が手掛けたあらたな「新風館」としてオープンした。このクラシックかつ、革新的な建築とBROMPTONの相性はとても良い。伝統と技術に培われたブランドの姿がここにある。

BROMPTON at 新風館

トラベラーズファクトリーでは京都でしか購入出来ないグッズを選んで購入した。お店ごとのオリジナルグッズがあると行ってみたくなる。中目黒の店とは雰囲気も異なり面白かった。

Ep2へと続く

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