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多分一日18時間くらい寝てなんとか生きている、文章を書く練習をしようと思いながら。

 大体15~多くて20時間くらい。

 眠っているというと少し違って、ただ横になっているだけである。
 眠るほど生産的ではない。ただ縦になっていられないから横になっている。それだけだ。ずっと横になっていて疲れることもないので眠たくなることもほとんどない。ずっとただ横になているとぷつりぷつりと意識が途切れて眠っているような状態にはなる。けれどそれは前向きに眠っていることとは違うし、ただ意識を失っているだけ、或いは全く考えることが止まっているだけなのだと思う。
 そんなに眠っていてなにかおかしくならないのか、多分おかしくなっている。時間の感覚はほとんど失っているし眠気という感覚も曖昧になっている。基本的にはないものだが、「起きたくない」を眠気と言い換えるならば、眠気はずっとあるともいえる。
 ずっと横になっていて暇ではないのかと思う人は多いだろう。とてつもなく暇だ。けれど「何もしない」ことを突き詰めていくと、暇だから何かをする、という選択肢はなくなる。暇なときに体がムズムズして飛び起きるようなことは全くなくなった。とにかく何もする気がおきない、だから横になっているのだから、何かをするはずがない。何かをしたいとも思わない。そもそも発想しない。

 私は精神病者と呼ばれる類の人間であり、国から年金を受け取って生きている。年金を受取るということは働く能力がないということである。中年に片足を突っ込み始めた人間で対して納税もしていない非生産的な人間でも、これから働く能力の回復する見込みがわからなくても、この国は生かしてくれる。なんと慈悲深いことだろうか。
 しかし横になっている間はそんな風には思わない。ただただ非生産的で無意味な自己の存在に触れては虚ろな人生に絶望し、ひたすらに自己を傷つける。自分いじめだ。横になっている間はそれ以外にすることがない。ただじっと体の動きを止めて、それでもまだ僅かに動く脳で微かに考えることはただ自分の無能さを様々な角度から論証して、論証というほどでもない無駄に暴力的な言葉で存在を否定し続けるのみである。

 そもそもどうして起き上がることができないのか、そんなことを考えることもない。今こうして考えられているのは、少し回復して縦になることができているからだ。縦になってパソコンに向かい、noteを書いている。一銭にもならない行為であるがただ横になっているよりは幾分かマシで、脳もそう感じているのか多少は働いてくれる。
 それでも若い頃のように脳みそが働くことはなくなった。考え事ができなくなった。文章を作ることもできなくなった。昔はもっとうまく文章がかけていたはずだ。昔でなくとも、去年くらいはもう少しマトモな文章をかけていたような気がする。しかし唯一愉しいと思えていたソーシャルゲームすら手につけることなくログインボーナスを逃し、スマートフォンの光を見るだけで目に痛みを覚え画面に集中できず放り投げるような体たらくでは、ただ私的な文章を書くことも難しい。文章を書くというのは途方もなく高度な行為であるが、日記すら書けないのは、いつぞやかは私小説を書くのを小さな楽しみとしていた身としては、目も当てられないほどである。本当にかなしい。
 このままただ横になり続ける生活をして年をとるだけ取っていては何も残らないことは明白である。労働ができなくても、ただ生きる間小さな楽しみを見出すだけの体力があれば人間はまだ人間としていきていけるのかもしれないが、このままではそれすら失ってしまうと思った。
 なのでこうしてここで文章を書いている。下手くそで誰にも読んでもらえなくて誰に評価されるでもない、書いている自分が楽しいわけでもなく寧ろ苦痛である、何かをする・生みだすことの苦しみだけを味わう行為を、行っている。そしてここに記している。
 でもこれも長くは続かないんだろうな。noteを始めると言ってから全然記事書いてないし。その間に起き上がることもできなくなってしまっているし。書いている人は継続的に書いているし、私がこうして一つ二つ記事を書く間に毎日書いて10記事20記事を更新している人もいる。いやこういう比較はやめよう。相手にも失礼だから。
 それでもまぁ、続かなくてもいいか。やろうと思ったことが肝心と開き直るには人生周回遅れが過ぎているけれど、全く何もせずただ横になっているよりは幾分かマシだろう。後で見返す気も起きない稚拙な文章を出して後で恥ずかしくなって見ないようにしながら消すことになっても、それでも何もしないよりはマシなのだ。何もしなくても生きて時間は過ぎていくのだから。
 そう、何もしなくても、生きて時間は過ぎていく。
 ひどく残酷なことである。



 ただひたすら無意味な時間を過ごしながら、今日だけはどうしてこうやって文章を書く気になったのか、のちの自分のために思い当たることを書き残しておこうと思う。
 ・昼過ぎまで寝ていたが、昼食は食べた。
 ・夕食も食べた
 ・夕に寝たが、昼は起きてテレビを見ていた
※ずっと横になっている時は昼食を食べない
※夕食を食べないこともある
※昼食を食べたとしても、朝起きたとしても、それからまたすぐ横になっていることが多い
※最近はテレビもまともに見ていなかったと思う
 ・薬の量を勝手に減らしている
※薬の影響もあるかもしれない。薬の量が増えてから動けなくなっていたような気もする。


 どうして生きているんだろうなぁ。ギリギリで生かされているからだ。

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