見出し画像

週刊Bリーグ #29|2021.10.13

みなさんこんにちは。
さらに発信の幅を広げるべく、まずはYouTubeで配信している「週刊Bリーグ」のテキスト版を配信することにしました。

今回はB1第2節の試合結果、ならびにB1第3節の見どころについて解説していきます。

B1 第2節 試合結果

画像1

宇都宮ブレックスvs川崎ブレイブサンダースは、見事なディフェンスを見せた宇都宮がGAME1を制しました。GAME2では一時15点差をつけた川崎に対し、宇都宮が驚異的な粘りで残り1分17秒で同点に追いつきます。それでも川崎は残り10秒でヒース選手の見事なタップシュートが決まって勝ち越し、連敗を阻止。1勝1敗の痛み分けとなりました。比江島選手が日本人では唯一両ゲームで2ケタ得点を挙げるなど、攻守における奮闘が光りました。

思わぬ連敗スタートの両チームの対戦となったアルバルク東京vs富山グラウジーズは東京が2連勝。A東京は開幕節(琉球ゴールデンキングス戦)で鬼門となった第4クォーターで崩れることなく、GAME1は29得点、GAME2では30得点の大爆発。インサイドもさることながら、素晴らしいアウトサイドシュートを駆使してゾーンも織り交ぜた富山のディフェンスを翻弄。GAME2におけるA東京3Pシュートは21本中15本成功、成功率は驚異の71.4%を記録しました。

京都ハンナリーズと大阪エヴェッサの京阪ダービーはなんと両ゲーム1点差の大接戦。GAME1は残り5.1秒でニュービル選手のシュートが決まり大阪が逆転しますが、京都はタイムアウト明けのラストオフェンスでサイモン選手がポストアタック。ディフェンスふたりを引き付けてハーパー選手にディッシュし、これをハーパー選手が沈めて残り1.5秒で劇的な決勝点を奪いました。GAME2では前半から京都が終始リードを奪いましたが、大阪が巻き返して第4クォーター終盤にはリードチェンジが頻繁に発生する痺れる展開に。大阪は残り7秒でハント選手が逆転のシュートを決めると、ラストオフェンスの京都は鈴木選手が獲得したフリースローを2本とも失敗して辛くも1点差で逃げ切りました。

そのほかの結果はご覧の通りです。
第2節も100点ゲームあり、1点差ゲームを含めたクロスゲームありと、非常にエキサイティングなゲームが多くみられましたね。
第2節の結果で、早くも全勝のチームがなくなりました。
この混戦がどこまで続くのか、今週末の第3節も非常に楽しみです!

B1 第2節 ピックアップマッチ 群馬vs千葉

画像2

GAME1は74-103で千葉ジェッツが勝利、GAME2も81-97で千葉が制して本カード2連勝ということになりました。
GAME1は、第2クォーターオフィシャルタイムアウト前後までイーブンに近いクロスゲーム。ただし、前半終了間際から群馬のミスに乗じて千葉が得点を重ね、前半終了時には千葉が13点リードして折り返します。後半も千葉が流れを渡すことなく、5選手が二けた得点を挙げる活躍で100点ゲームを達成。特にガードの富樫選手が3Pシュート6本を含む28得点、さらにウイングのスミス選手もベンチスタートながら16得点6アシストでチームを引っ張りました。
GAME2も群馬が立ち上がりから得点を重ね、第1クォーター3分過ぎから終始ゲームをリード。最大22ポイント差をつけましたが、後半ディフェンスのギアを一段上げた千葉が巻き返し、第4クォーター立ち上がりに逆転します。千葉はそのまま自慢のトランジションを中心に得点を重ね、逆に16ポイント差をつけるランを展開して押し切りました。千葉は前日がBリーグでのデビュー戦となったムーニー選手が20得点14リバウンドのダブルダブルで本領を発揮。群馬はエースのジョーンズ選手がひとりで33得点の活躍も、ファウルトラブルに見舞われて終盤ファウルアウトになるなど、後半大ブレーキで非常にもったいないゲームになってしまいました。

続いて各チームの気になるポイントを見ていきたいと思います。

まず群馬クレインサンダーズです。
インサイドを支配するバルヴィンの存在は脅威
チェコ代表として東京オリンピックに出場したバルヴィン選手ですが、217㎝、110Kgのサイズを活かしたポストアタックは非常に強力ですし、リバウンドも強さがあります。さらにインサイドでしっかりポストアップして相手を引きつけられますので、シューターが多い群馬としては「ディフェンスをシュリンクさせられる」非常にチームスタイルにマッチした選手だと思います。ただし、ここまでFG%がなかなか上がってきていないため、対戦相手としては千葉戦のGAME2のように、なんとか少しでもゴール下から遠ざけてシュート確率を落としていきたいですね。

3番ジョーンズが優位性をもたらすも不在時に完全停滞
GAME2で33得点を挙げたことからもわかるように、3番に入るジョーンズ選手は群馬に圧倒的な優位性をもたらしています。得点力はもちろん、クイックネスとハンドリングにも優れておりプレーメイクをつかさどる場面もあるなど、万能な活躍を見せました。ただし、ジョーンズ選手がプレーしていないときにオフェンスが完全に停滞してしまう場面が多くみられました。ジョーンズ選手がいないと1on1での優位性がなくなってしまいますので、千葉ほどのディフェンス力があるチームになってくると、ズレを作ることができなくなり、ディフェンスを崩すのはかなり難しくなってしまいます。他のチームとも試合をしていくにつれスカウティングを進めてくるでしょうし、この点は今後も大きな課題になってくると思います。

攻撃のスピードは魅力だが、ターンオーバー多発で流れを失う
それともうひとつ群馬の課題となるのが、TOとそこからの失点です。群馬は五十嵐選手やジョーンズ選手などを中心にスピードのあるオフェンスで速攻からイージーバスケットの形を作ってくるのが得意ではあるんですが、逆にペースの早いチームにありがちなオフェンス精度を欠いてしまう場面も多くなっています。実際に千葉戦ではGAME1で29ポイント、GAME2では25ポイントもTOから失点しており、TOそのものとTOからの失点を減らしていかないと、上位に食い込んでいくのは難しくなってしまうかもしれません。

そして千葉ジェッツについて。
完璧なディフェンスローテーションで群馬を封殺
両ゲームとも立ち上がりこそ群馬のスピードあるオフェンス、ジョーンズ選手の1on1など高い個人能力に対して失点を重ねてしまったんですが、ゲームのペースが少し落ち着いた中盤以降は完璧なディフェンスを遂行しました。個々のディフェンス力の高さもさることながら、それに裏打ちされたローテーションでズレを作ることを許しません。特にウイングにサイズのあるスミス選手、さらに原選手や佐藤選手といったディフェンス力の高い選手を置くことで、ペイントアタックへのヘルプが非常に効果的で堅守を体現していました。

スミス、ムーニーの新外国籍コンビが早くもフィットか
先ほども少し触れましたが、スミス選手はこのカード両ゲーム15得点以上、ムーニー選手は開幕節はコンディション不良で欠場していましたが、デビュー2戦目でダブルダブルの活躍。昨シーズンリーグチャンピオンに貢献したショーター選手、サイズ選手の穴は正直心配な部分もありましたが、それを補うことができるんじゃないか、というようなプレーを見せてくれました。トランジションからのランニングにも対応していますし、千葉のプレースタイルに適応できる選手が獲得できているな、というのがこのカードを見た限りでの感想です。

リバウンドはサイズ移籍の影響は小さくない
とはいえ、GAME1で18本ものオフェンスリバウンドを群馬に許しており、リバウンドに関しては少々不安な部分も見せてしまいました。このゲームでは個人でのリバウンド獲得数はムーニー選手が8つ、ダンカン選手とエドワーズ選手が5つずつと、バルヴィン選手とパーカー選手を擁する群馬に完全にリバウンドを支配されてしまいました。それでも勝てたのはトランジションオフェンスでカバーできたのが大きな要因だと思います。GAME2ではムーニー選手がひとりでオフェンスリバウンド8本、トータルリバウンド数では14本の活躍。エドワーズ選手は昨シーズンの平均リバウンド獲得数6.1本、ダンカン選手も7.1本と圧倒的な強さを見せているわけではなかっただけに、リバウンド、という観点で見ればムーニー選手の奮闘は不可欠ではないかなと思います。

B1 第3節 対戦カード

画像3

B1第3節ですが、琉球ゴールデンキングスと川崎ブレイブサンダースは他のカードに先駆けて10月15日(金)から開催されます。
そのほかここまで4戦全敗の茨城ロボッツはB1で初のホームゲーム開催ですが、宇都宮ブレックスを迎えた北関東ダービーとなります。
さらに横浜ビーコルセアーズはサンロッカーズ渋谷を迎えた東横線ダービー、京都ハンナリーズは滋賀レイクスターズとの京滋ダービーと、近隣エリアとのダービーマッチが多く開催されます。

それから今シーズンの週刊Bリーグで実施している「ピックアップマッチ」、今回は琉球ゴールデンキングスvs川崎ブレイブサンダースをピックアップします!
ここまで強豪チームとの対戦もありながらも、3勝1敗で白星先行となっていいる両チームの対戦です。

事前に見どころを発表させていただきますので、よろしければみなさんもその見どころに沿って週末のゲームをご覧いただければと思います!

B1 第3節 ピックアップマッチ 琉球vs川崎

画像4

画像は第3節のピックアップマッチ、琉球ゴールデンキングスvs川崎ブレイブサンダースの予想スターターと見どころです!

やはりリバウンドを含むインサイドの攻防というのはひとつの見どころなんですが、なかでも琉球はクーリー選手に頼らざるを得なかった昨シーズンから、帰化選手枠の小寺ハミルトンゲイリー選手を加えたことで、タイムシェア・ファウルの使い方含め余裕が持てるのが非常に大きいですよね。
それから昨シーズンのチャンピオンシップでのブレイクから、移籍した琉球でもプレータイムを得ているフリッピン選手とベストディフェンダー藤井選手の攻防。さらには196㎝99㎏のジャニング選手によって川崎が優位性を得ることができそうなウイングで、今村選手、田代選手をはじめとする攻守に優れた力を持つ琉球が対抗できるか、というところも大きなポイントになりそうです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回はB1第2節の結果と、群馬クレインサンダーズvs千葉ジェッツのゲームをピックアップして振り返りました。さらに第3節のピックアップ、琉球ゴールデンキングスvs川崎ブレイブサンダースのみどころについても紹介させていただきました。

「週刊Bリーグ」では、Bリーグを中心に日本バスケットボールに関して毎週紹介しておりますので、今後もご覧いただけると嬉しいです。

YouTube動画ver.はこちら


この記事が参加している募集

Bリーグ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?