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わたしが「noteのディレクターになりたい」と思った理由。

noteのディレクターになったことをつぶやいたら、とってもたくさんのいいねとコメントをもらいました。ただの転職ツイートなのに、こんなに祝福をいただけたこと(noteというサービスへの愛情と、わたしへの激励だと受け取ってます)がほんとうに嬉しかったので、なぜわたしがピースオブケイクに転職を決めたのか、これからどんなことをやっていきたいのかをちゃんと書こうと思います。

1. 読書という文化を盛り上げたい

わたしには、「15年後くらいに自分の本屋を開きたい」という夢があります。新卒で就職した会社を辞めたときにぼんやりと夢を抱きはじめ、前職のSHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(書店 兼 出版社)で働くうちに、より想いは強くなりました。

小さい頃に親に連れられ本屋に行ったとき、「ここにはわたしの知らない世界が広がっている!」と、とてつもなくワクワクした感情。現実世界で人間関係がうまくいかなかったときに、本の世界が救ってくれたという経験。そうした原体験が忘れられず、わたしはいつか自分でも、本屋という世界との接点であり、駆け込み寺にもなれるような居場所をつくりたいと思うようなりました。

しかし、実際に書店員を経験し、本屋を経営する会社ではたらくうちに、業界の厳しさを身にしみて実感するようになりした。昔から変わらない流通の仕組みやお金の仕組み、本にお金を払うことに対する価値観の差が、インターネット化する社会において、本業界の窮状を加速させていると感じました。

「新しいカタチの本屋をつくりたい」「おもしろい本をつくりたい」と思い、「読書文化を盛り上げる」ことを掲げるSHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERSに入社し、いまでもそのビジョンには心から共感しています。しかし、ひとつの新しい店舗や1冊のおもしろい本をつくるところから、もう少し取り組みをスケールさせたいと考えるようになったとき、インターネットという場所で、まさに本(製本された紙の本に限らず、広義の意味)の流通とお金の仕組みを変え、読者の価値観を変え、新しい文化を創造しようとしているnoteというプラットフォームに興味を持つようになりました。

本屋をつくりたい。その想いはいまも変わっていません。ですが、15年後に本屋がビジネスとして成り立っているためには、インターネットを使って、“ものを読む”という文化をもう一度盛り上げなくてはいけないと思っています。そして、noteならそれができると信じています。

2. 一人ひとりのクリエイターとフラットに向き合いたい

前職では編集の仕事をしていました。自社出版物の編集もしていましたが、業務の8割はクライアントワークでした。クライアントワークでは、さまざまな領域の著名人と仕事ができたり、自分の興味の範疇では行き当たらなかったであろうテーマに出会えたり、限られたリソースや条件下で最大限の成果を出すための思考力を鍛えられたりと、厳しいながらも楽しいことがたくさんありましたし、なにより編集者としてとても鍛えられました。

しかし、これは完全にわたしの力不足でもあるのですが、どうしてもクライアントとわたしたち、そして仕事をお願いするライターさんやデザイナーさんたちとの関係をフラットにすることができませんでした。発注者・受注者という上下関係を取っ払って、ひとつのチームになれないことが、ずっともどかしかったんです。

そんなとき、「noteは法人も個人も関係なく、みんな“クリエイター”と呼ぶ」という話を聞き、そのフラットな考え方に感動しました。法人も個人も、同じ土壌で、同じ目線で語ることができるなら、それぞれのクリエイティブも、コラボレーションによるクリエイティブももっと良くなっていくのではないかと思ったのです。

また、企業のメディア制作を多数請け負うなかで、「書いてほしい企業はたくさんいるし、書きたい個人もたくさんいるのに、マッチングができていない」という課題にも行き当たりました。noteではそうした両者のマッチングもできないかと考えています(これはあくまでわたし個人の想いです)。

3. チームで働きたい

わたしは人との共同作業が苦手だと思っていました。人に頼るのも苦手だし、誰かに教えたりするのも苦手。だから、チームプレーよりも個人プレーを好んでいました。

でも、所属するコミュニティ「コルクラボ」で昨年、文化祭をつくったとき、「ほんとうはチームで働きたかったのかも?」と気がつきました。キャパ超えしたときは正直に「たすけて!」と言う。誰かが困っていたら手を差し伸べる。みんなであーだこーだと長時間の議論をする。一見非効率にも思える大人数でのプロジェクトが、とっても楽しかったのです。そして、いつもなんでも一人で片付けようとしていた自分の孤独に気がついてしまったのです。

ピースオブケイクには、エンジニア、デザイナー、編集者、コーポレート……ディレクター以外にもさまざまな職種の人がいます。でも、みんなが同じ未来を見据え、ひとつのチームとして機能しているであろうことが、SNSでの社員の発信からも感じ取れました。なにより、わたしが「もっとチームで働きたいと思っていて……」と、ディレクターのみずPに相談したとき、「ピースオブケイクなら実現できるよ!」と迷わずに言ってくれたことが、大きな決め手となりました。

これから会社は大きくなり、人も増えていくと思いますが、「one team」の意識はずっと持ち続けていたいし、ずっと苦手だと思っていたチームビルディングに、今年はしっかり向き合おうと思っています。

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こんな話を、みずPに相談したり、面接で社長の加藤さんやディレクターの皆さんにしたところ、無事にnoteディレクターとして採用してもらうことができました。

まだ入社して1週間。情報量の多さとスピードに圧倒されるばかりで、やりたいことを実現するための道筋を描ききれてはいませんが、この初心は忘れずに、noteのクリエイターのみなさんと、noteというプラットフォームと、ピースオブケイクのみなさんに、真剣に向き合っていきたいなと思ってます。これからどうぞ、よろしくお願いいたします。

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