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ヒマラヤの地殻変動が生んだ超希少なスーパーフード ”シラジット” とは?



シラジットとは?


日本ではまだまだその存在を知られていない。
スーパーフード ”シラジット

シラジットとは、植物や海洋土、プランクトンの堆積物であり、海に生息していたプランクトンや植物、海洋土が何万年もかけて地殻変動により圧縮されてできたものです。自然界では希少とされるフルボ酸、フミン酸や鉄やマグネシウム、亜鉛をはじめとしたミネラル成分を多く含み、まさに自然が生みだしたスーパーフードです。インドでは”山の征服者”と呼ばれています。

人里離れたヒマラヤのとある小さな村。
この一帯に映る山は夏場になると岩の亀裂からシラジットが滲み出て採取
できます。

シラジットはヒマラヤ山脈の2500〜5000mの高所(インド国内ではヒマーチャル・プラデーシュ、ウッタラカンド、ジャンム・カシミール、ラダックエリア)の一部エリアで採取されます。また年間で採取できる期間も短く、強度な直射日光に曝される5月〜9月の間でしか採取することができません。

インド国外の有名なシラジットでは、同じくヒマラヤ圏に属するネパール、ブータン、ロシアとモンゴルに属するアユタヤ山脈のシラジット(ムミオ)が挙げられますが、いずれも標高が高いエリアであり、機械を使い採取できないため、現地の人の手作業でのみ採取可能なため、インドのヒマラヤ地方でも純粋な精製されたシラジットを購入することが困難であり、世界でも超希少な天然鉱物です。

見た目の特徴 (未精製の生シラジット)

シラジットは天然鉱物であるため、精製前のシラジットは鉱物状の形をしています。この状態の生シラジットは、石や土を含んだ不純物も多く含まれているため、摂取することはできません。

生シラジット
※鉱物状の生シラジットは、採取している限られた現地人しか持っておらず、マーケットでは購入することができません。


見た目の特徴 (精製済のシラジット)

ヒマラヤ現地で売られているシラジットは、鉱物状のシラジットを精製したものであり、見た目は黒褐色でタール状の形態で売られています。

インド・ラダック地方で購入したシラジット


自分で精製した100%純粋シラジット


乾燥させると表面に膜ができます。

精製方法はヒマラヤの各地方により異なった方法で行なっていますが、
基本的には、鉱物状の生シラジットを水で抽出・フィルター濾過を行い、石や土などの不純物を除去、その後、加熱、乾燥を行い、微生物を除去し精製します。

加熱処理のプロセス

※伝統的に、水の代わりに牛の尿を使い精製を行う地域もあります。

水の代わりに牛の尿を使い精製されたシラジット
加熱処理を行うと、すべての精製シラジットは黒褐色のタール状に
なるため、見た目では判断できません。

しかし、現地のマーケットで売られているものの多くは、純粋のシラジットではなく、水飴または角砂糖が混ざったタイプかコーヒーが混ざったタイプのものが多く売られてます。

中には水分で傘増したリキットタイプのシラジットも多く売られています。

ヒンディー語の記事ですが、インド国内でも偽物のシラジットについての記事が出ています。

私が住む場所でも多くの偽物のシラジットが低価格で売られています。

シラジットの主成分

シラジットの主成分としては、フルボ酸、フミン酸があります。フルボ酸はシラジット全体の60~80%を占める主成分です。また、シラジットには、鉄、マグネシウム、亜鉛など80種類以上のミネラルも含まれています。

シラジットの特性

シラジットの特性は次のとおりです。

  • 抗炎症作用

  • 抗酸化作用

  • 抗アルツハイマー特性がある可能性

  • 血糖値を下げる効果がある可能性

  • がん予防・抗がん作用の可能性

  • 心臓の健康に利益をもたらす可能性

どんな効果が期待されるのか?


アンチエイジング

シラジットは強力な抗酸化・抗炎症物質であるフルボ酸が豊富なため、フリーラジカルや細胞レベルでの損傷から体を守ってくれる可能性があります。結果的に、シラジットの日常的摂取は長寿、老化をゆっくりにする、または全体的な健康の向上が期待できます。
このような効果があることから、伝統的にインドでは主に若返り(ラサーヤナ)を目的として摂取されています。


抗アルツハイマー

シラジットの主要成分はフルボ酸という抗酸化物質です。この強力な抗酸化物質は、タウタンパク質の蓄積を防ぐことで認知的健康に貢献します。タウタンパク質は、神経系には重要なものですが、その蓄積が脳の細胞にダメージを与える引き金となります。

シラジットに含まれるフルボ酸がタウタンパク質の異常な蓄積を止めて炎症を抑え、それがアルツハイマー症状を改善することが期待できます。しかし、これには今後のさらなる研究と臨床検査が必要です。


貧血・鉄分不足の解消

貧血は、赤血球数または血液中のヘモグロビンの標準量の減少を特徴とします。鉄欠乏性貧血は一般的なタイプの貧血です。

鉄欠乏性貧血の主な症状は以下が挙げられます。

  •  疲労感

  •  力が入らない

  •  手足の冷たさ

  •  頭痛

  •  不整脈

シラジットには鉄分が多く含まれています。
動物実験では、栄養補助食品として摂取した場合、シラジットがヘモグロビンレベルを上昇させることが観察され、貧血に対するシラジットの潜在的な効果が示されました。
栄養補助食品としてシラジットを摂取することは、鉄欠乏性貧血の管理に有益である可能性があります。
ただし、この研究は動物に対して行われているため、人に対する効果はさらなるる研究を行う必要があります。


テストステロンの向上

シラジットはテストステロン生成のトリガーとなる、黄体形成ホルモンと卵胞刺激ホルモンを増やすことでテストステロンを増加させます。

45歳~55歳の男性にシラジットを1日2回250mgを投与し、シラジットを90日間連続摂取した場合のテストステロン量の変化を調べました。その結果、シラジットを摂取することで総テストステロンと遊離テストステロンの上昇が見られました。

他にも精子の状態に様々な変化が確認されていました。精子数の61.4%の増加や精液量の37.6%増加、精子の運動性や正常な形をした精子の割合の増加が確認され、さらにマロンアルデヒド(MDA)という、精子にダメージを与える過酸化脂質の量が減少したことも分かっています。

出典1
出典2


筋持久力の向上

シラジットには、筋持久力を向上させる効果があります。
シラジットにはミトコンドリアの機能を高め、ATP合成を促進する働きがあります。また、シラジットに含まれる鉄や銅、ニッケルなどのミネラルは、多くの酸素を運ぶ役割を持っているため、筋肉強化にもつながるようです。実際の研究においても、500mgのシラジットを8週間摂取することで筋持久力が向上することが分かっています。

出典


慢性疲労の改善

シラジットを摂取することで、慢性疲労の改善に効果的と報告されています。
2012年に実施されたラットを対象とした研究において、シラジットが慢性疲労症候群(CFS)の行動症状を軽減し、視床下部・下垂体・副腎(HPA)軸とミトコンドリアの生物エネルギーに影響を与えることが示されています。

慢性疲労症候群(SFC)とは、日常生活が著しく損なわれるほどの強い全身倦怠感、慢性的な疲労感が休養しても回復せず6ヶ月以上の長期にわたって続く状態です。

具体的には、シラジットがHPA軸の活動を調節し、ミトコンドリア機能と完全性を保護し、CFSによる行動症状とミトコンドリアの生物エネルギーを逆転させる可能性が示唆されています。

ただし、この研究は動物に対して行われているため、人に対する効果はさらなるる研究を行う必要があります。
出典


ガン予防と抗がん効果

シラジットに含まれるフミン酸化合物には、抗炎症作用、抗酸化作用、抗変異作用、抗毒素作用、抗ウィルス作用、重金属キレート作用、抗腫瘍作用、アポトーシス作用、紫外線防御作用があり、これらの特性によって、シラジットはがんの治療および予防に効果を発揮する可能性があります。ただし、これらの効果はまだ予備的な研究段階であり、さらなる研究が必要です。

出典


心臓機能の保護・向上

シラジットは心臓を守り、機能改善をしてくれると考えられています。動物実験により、シラジットの強力な抗酸化作用は心臓や循環器の健康に良い事が証明されています。

出典


副作用について

シラジットは基本的に自然界に存在する天然鉱物で、特別な副作用はありません。ただし、シラジットに含まれているマグネシウムやカリウムなどのミネラル成分は、過剰摂取すると腎臓や心臓に負担をかける可能性があります。

  • テストステロンの上昇は、1日500mgを90日間摂取した場合に確認されています。

  • 筋持久力の向上は、1日500mgを8週間摂取した場合に確認されています。

  • 精子の質の向上は、1日200mgを90日間摂取した場合に確認されています。

以上のことから、1日に200mgから500mgを継続的に摂取することが推奨されています。

しかし、精製精度の低いシラジットには重金属(鉛、アルミニウム)が含まれている可能性があります。また、*採取した場所の鉱物に重金属が付着している可能性もあります。

※鉛やアルミニウムは水に溶けやすいため、精製精度の良いシラジットにも鉛やアルミニウムが含まれてる可能性があります。

そのため、採取場所の山の成分によってもこれらの問題は変わります。

以上の事から、シラジットを購入する際は重金属検査の結果を公開しているブランドから購入することをおすすめします。

少し古いデータですが、2016年に安全性を明記している8ブランドのシラジットを非営利の消費者センター(国際認定検査機関)が成分検査したところ、各社のシラジットから高濃度の鉛とアルミニウムが検出されたとのことです。以下のリンクから確認できます。


日本で推奨されている鉛、アルミニウムの定量下限について


の基準値をまとめました。


アルミニウム
の基準値をまとめました。

以上のことから、食品添加物公定書や農林水産省の調査結果から見ても、鉛の保有量は0.01 mg/kg以下であれば日本で推奨されているる鉛の定量下限を満たしている可能性が高いと考えられます。

アルミニウムの保有量に関しては、「米及びその加工品」、「その他の野菜・海草類」及び「雑穀・芋」と同じくらいかそれ以下(0.02mg/kgまたは0.01mg/kg)の量で重金属検査結果を公開されているブランドのシラジットを購入するようにしましょう。


まとめ

シラジットにはフルボ酸やフミン酸をベースにした多くのミネラル成分が含まれいます。

シラジットの健康効果が多岐にわたり、インドで万能薬と呼ばれる理由は、この多様なミネラル成分のお陰であり、定期摂取することで病気、ストレスに強い身体を作ることができます。

現代社会では、化学農業の進化により土壌のミネラル成分が失われ、野菜からのミネラル摂取が不足していると言われています。

日々の健康のために摂取することをお勧めします。

また、希少な天然鉱物であるため、混ぜ物、傘増ししたものが多く販売されているため、購入する際は成分検査、重金属検査を公開している信頼できるブランドから購入しましょう。


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