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ある日野良猫を養うことにした祖母

祖母は家の軒先で毎日決まった時間に野良猫にご飯をあげていました。

そのうち、1匹の野良猫が祖母の家の庭にいつくようになり、非常に祖母に懐いていました。

ある嵐の日、強風と豪雨に晒されるその野良猫を見かねて、祖母は野良猫を家に迎え入れることにしました。

そこから、祖母と野良猫の奇妙な共生生活が始まりました。

祖母は配偶者である祖父を10年前に亡くして以来一人暮らしで、ご近所付き合いもさほど多くはなかったことから、

嵐の時だけ猫を迎え入れるくらいのつもりでしたが、祖母と猫の絆は日に日に強まっていき、気がつくと我が子のように猫を可愛がるようになったのです。

祖母は、その猫をペルと名付けました。

しかし、祖母も90歳手前になり、家事をしたり、一人で歩行することもままならなくなってきて、

自分の亡き後のペルの処遇が気掛かりになってきました。

祖母は、近くに住んでおり、行政書士をしている孫の私に、

「私が死んだ後のペルのことがとても心配。ペルに遺産を残すことはできないか。」と相談してきました。

(※このお話はフィクションです※)

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