デザイナーこそブログを書くべき3つのメリットと苦手克服法
嫌になるほど苦手だったブログ執筆は、
デザイン制作に欠かせないスキル向上の宝庫だった
会社の技術ブログ執筆に誘われたことがきっかけです。
「ブログ執筆を習慣化すればデザイナーは一石二鳥だ!」と感じたデザイナーにとっての3つのメリットについて。そして、ブログ執筆の苦手意識をどのように克服したかについてお話します。
先日SketchとAdobe XDの比較についての記事を会社ブログに書きました。
【チームの課題から考える、Adobe XDとSketchの導入メリット】
予想に反して多くの方に読んでいただきまして恐縮しております。振り返れば執筆依頼されたときは正直本当に嫌で(笑)全く筆が進まず完成まで2週間以上もかかっています。発狂しそうでした。
ただ一方で、書くことで得たスキルや工夫したことは、デザイン制作に欠かせないコミュニケーション力とよく似ていると感じました。
デザイン制作におけるコミュ力こそ私の最も不得意な分野です。日常生活ではコミュ力ある方なのに、仕事となると自信がなく萎縮してしまい、これまで何度も影響を感じていました。
克服のために読書や講習を受けましたが、それよりも日頃からブログに書き慣れることで実践に近いトレーニングが気軽に行えるのではないか?と考えています。すでに1本記事を書いただけで心なしか制作物の意図を説明するスキルも上がった気がしています。
メリット1:【伝える力】→情報設計力、説明力が鍛えられる
制作の意図を的確に話す、プレゼン、ヒアリング、画面設計、紙面構成...
「Design=設計」であるように、デザインの仕事はすべてこのスキルが必要です。記事を書く際にもらったアドバイスは内容の質よりも伝え方の部分であり、まずはこの3点を第一に明確化しました。
「読者はどんな人?(ターゲット)」
「一番伝えたいことは?(結論)」
「なぜこの記事を書く必要/読む必要があるの?(課題や目的)」
そして伝え方の手段として、ブログ記事冒頭の時点ですべてがわかる構成にしています。これはLP やチラシの構成、プレゼンでも同じです。
ブログに書き慣れることで日頃から重要なポイントを整理してからアウトプットするスキルが身に付きます。
メリット2:【教える力】→持ってる知識を磨くきっかけになる
メンバーに制作指示を出す、指示を出すための豊富なデザイン知識
「人に教えることができる=自分がそれ以上に詳しく知っている必要がある」という言葉を聞いたことがあります。
なぜそのような結論になるかを相手に説明するには、その領域の知識が今よりも更に必要だと感じました。ブログを書くことで分からないその知識をより深く調べるという癖がつきます。
また、知識をオープンに発表すればもし勘違いより間違えた情報を書いていたとしても、読者に指摘してもらえることもあります。知識を公開していないと間違えた認識かどうかは自分一人では気づきにくいですよね。
メリット3:【決断する力】→自分の発言に自信がつくようになる
どのデザインか決定する、違う方向になりそうなとき軌道修正する
人に教えるということは「~かもしれません。」「~と思います。」といった曖昧な表現ではなく断定した言い方で書くことを心がけるようになります。
そして、そもそも発言が曖昧になるのは自分のスキルに自信がないからと考えています。ブログを書くことで書いた後の反応からスキルに対して自信がつきます。
書く前は「こんなのつまらないよなぁ。。」と自信がなかったのですが、事例をもとに書いた記事は思った以上に評判がよく、みんなから求められていたスキルだったのかと気づくことができました。
とはいえ、ブログ記事がマジで書けないぞ問題
ブログを書きなれていない人が記事書くには、色々と越えなければならない苦手意識の壁があります。今回私が書く前に感じていた苦手意識はこの3点。
・このテーマが求められているのか自信がない
・どうやって構成したら読みやすいのか分からない
・じっくり考えて書く時間なんてとれない
そこで行った3つの苦手克服法をご紹介します。
克服1:【自信がない】→コーチ、事前読者をつけた
この記事が面白いのかどうか、ひとりで考えてたら不安ですよね。
一番助かったのはコーチと事前読者をつけたことです。特にコーチには【克服2〜3】の方法も教えてもらいました。最高。
コーチ:記事の読みやすさの確認
ロジカル思考な人にコーチをお願いをします。書き方が分からない時期、ある程度本題が書けた時期にアドバイスをお願いしました。
彼はデザイナーではなかったので中身よりも【メリット1】で紹介した「ターゲット」「結論」「課題や目的」が明確かを中心に見てもらいました。
近くにSNS等で記事が拡散された経験を持つ人がいたら、「その時どの部分が読者に刺さったと思うか」と、「自分の記事を読んでもらい読みやすいか」を聞いてみるとよいです。そして3記事分ほどコーチングしてもらえないかお願いしてみましょう。
事前読者:記事の面白さの確認
社内にいたデザイナーに率直な感想を聞きました。事前にこの記事は公開しても問題ないレベルだと気づくことができるので質が保てます。
仮にもし面白くなかったとしても現状の内容をベースに、どういう方向性に変更すればよくなるかアドバイスをもらうこともできます。
事前読者を持てば、同時に他人の知識を得ることもできるのです。
克服2:【書き慣れない】→読みやすい記事の法則を型化
記事が読まれるかどうかは見出しタイトルと冒頭で決まります。冒頭で読者に共感・興味をもたせることでようやく以下の内容が読まれます。この分かりやすい構成を王道型と称します。次にタイトル、画像、見出しだけでまずは全体像が見えるような構成を王道型にはめていきました。
私が書く記事のターゲットはデザイナーさん。ということはきっと忙しく朝の限られた時間で多くの情報を集めたいでしょう。
細かい文章は更にじっくり読みたい人のための補足説明です。突然ほんにゃらぷにゃぷにゃぽーなんて意味不明なこと書いてもあまり読まれないのではないかと考えています。(読まれてたら恥ずかしいけど試しに書いてみるテスト笑)
※コーチ曰くあまりガチガチに型を決めてしまうと、意外性を持った独特な記事は書けなくなるとも言っています。体験談や日記の種類は結論ファーストよりもストーリーがよいと思います。まずは技術ブログを書き慣れるまでの手段として使いましょう。
克服3:【時間がない】→順に書かない。型の書きやすいところから自由なスタイルで書く。
【克服2】の型まで考えられたらもう8割完成です。型を決めた以降の細かい文章はあまり集中して考えていません。
各見出しの内容に沿ってちまちまと自分が一番書きやすいところから書いていくと、ビックリするほどスラスラと書けるようになります。
最初はどういう言い回しが言いか悩むこともありますが、まずは1本時間がかかっても書ききれば2本以降からだいぶ時間短縮されるのが感じられます。
デザイナーの武器である図化を活用してもよいでしょう。まずは各見出しに対して箇条書きで思い付くままに書いてから少しずつ形にしていくといつの間にか完成します。
まとめ:「晒すこと=恥ずかしいこと」ではない。考えも作品も、公開していこう
ブログを書くメリットに「伝える力」「教える力」「決断する力」というデザイン制作には欠かせないスキルが鍛えられること。そして、苦手克服手段としてコーチや事前読者をつけ、読みやすい記事構成を型化することをご紹介しました。
人に自分の何かを見せるというのは何事も勇気がいります。しかし、デザイナーは相手に作品と言葉を伝えることが仕事のすべてだと最近あらゆる制作フェーズで感じています。
伝える力を鍛えるために、知識をもっと磨くために、自分に自信を持つために、2018年は積極的にやっていきたいです。
なんでもいいからブログを書く習慣をつけよう
そんな想いからこのnoteを開設しました。デザイン、ライフハック問わず「わかりやすく説明する」ことを練習テーマに記事を書いていきます!
ありがとうございます!何か気になることあったらお気軽にご連絡くださいませ!