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文章を書くという事①

たまに文書についてお褒め頂く事がある。大変ありがたい限りだ。

しかしながら文章の書き方について学んだ事があるかと言えば、全くない。なんなら勉強が苦手だった為に学校の成績も平均点以下。基本的な文法も頭に入っていない。

じゃあ何が文章に影響しているのかな?と考えた。すると何点か思い当たる事があったので今回は誰の役に立つかも分からないが自分の文章作成について意識的に行なっている事を何回かに分けて書いてみる事にした。

とその前に結論を先に。

「自分の特徴を活かす」これに限る。

それは弱みと思っている事でも強みと思っている事でも、自分が思う特徴でも他人が感じている自身の特徴でも何でも良い。よって誰かの文章を真似ても真似なくてもどっちでも良い(良識の範囲内で)。

「いきなり抽象的で分からない」と思われた方もいるだろう。「なんの関係があるんだ!?」と思った人もいるかと思う。

もう少し噛み砕いていうと「苦手を得意にしようと思わないこと」とも言える。

よくあるのが「上手い文章を書こう」とする事。

この「上手い文章」とは大体の場合は「自分が上手いと思っている人の文体」の事なので、これの意味するところは「それ以外は下手な文章」もしくは「それ以外は認め難い文章」や「それ以外は何となく違う気がする文章」になってしまう。

早い話「教科書通りの文章」を求めてしまうという事。言い換えれば「正解の文章」があると思っている。

当然そんなものは存在しない。

色んな本を読めばわかるが「文体」にはそれぞれの「色」があるのは直感的にでも解ると思う。

文章だけでなく音楽でも同じアーティストの曲はどれもどこかそのアーティストっぽい曲、という事があるかと思う。歌は上手くないが響く名曲だってある。

よって上手いかどうかは必要条件ではないという事。じゃあ必要条件は何か?と言えばそんなの決まっている。

「伝わること」

言語が生まれた理由はコレだから疑いようがない。目的は伝わる事だから、手段である上手い文章が目的になる事は有り得ない。

つまり「伝えること」これを「文章」にどう落とし込むか?が本題。

よってこれから以下に記す文章術と逆の方法をとる事も当然ありうるわけだ。だからあくまでもこれらは私の文章術(特徴)の一部でしかない。

前置きは長くなったが、以下解説。

文章を書く際の心構え的なもの。

①嘘を付かない。

これが自分の文章の「骨」の部分。

意識しているというより性格的に嘘が付けないので(コレは実生活で度々問題もあるが)書けないと言った方が正しい。

その意味で冒頭に述べたように逆の方法をとるのも方法論としては有りだ。

やったことはないが嘘を並べれば文章のどこかに致命的な欠陥が出るだろう。そもそも苦痛で書けないかもしれない。繰り返しだがこれは私の場合の話。

例えばあるラーメンを食べたとする(私は無類のラーメン好きだ)。そしてその時の感覚を「言語化して覚えておく」という様な事をする。

  • 平打ちで細いのに見事なコシの麺だな

  • 五味のバランスが絶妙だな

  • 温度変化で旨味が後半上がって来たな

この時点では主に五感と五味(甘.酸.塩.苦.旨味+脂味)で“素直に”覚えておく。表現は考えない。

この時点で素直にそのまま言語化するのには意味があって「記憶には鮮度がある」からだ。人間の記憶というのは事程左様に変化する。

そしてなぜ“素直に”なのかと言えば前述した様に文章から「嘘」を極力無くすため。「自分にとっての雑味を取り除く」と言ってもいい。

また文章「鮮度」の先には「熟成」もある。

試しに文章を書いて一晩寝かせてみると良い。昨日とは随分と印象が変わるだろう。

これはどっちが良い悪いというわけでなく「どの時点での表現が最適か?」のバランスを取っているだけ。

トゲトゲしているがフレッシュな印象で届けたいのなら出来るだけ文章を寝かせない方がいいし、文章を丸く落ち着いた印象にしたのなら一晩は寝かせた方がいい。つまり睡眠後ということ。

時には誤字脱字があった方が伝わる場合もある。それが読み手にとって

  • 急いでいたんだな

  • 熱意があるんだな

  • 焦っているんだな

の様に気持ちまで伝われば問題ない。

目的は「伝わる」なので仮に言葉を間違えてもそれ以上に伝われば、これは伝達という意味として正解だと個人的には思っている。主にLINE等のリアルタイムのやりとりで度々あるだろう。

②読み手ベースで文章を作る。

「伝わる」が目的なのでここでは「自分をころす」事をする。

表現は「自分を表現」すること。それなのに自分をころすってどういう事!?と言われるかもしれない。あえて強い言葉を使っただけ。それぐらいしないと伝わらないから。

簡単に言えば自分ベースにすると「自己満足で他人不満足」になる事が多々あるからだ。

目的は「伝わる事」なのでそこには必ず「受け手」がいる。

そこで伝わらないのは「受け手が悪い」という主張がたまにある。これは明らかに間違っている。結果的に「伝わっていない」のだからこれは他責や言い訳に近い。だからここでやるとすれば原因をプロセスの最初に遡って検証すること。

言葉や文章をボールに例えれば

  • ボールをあさっての方に投げている

  • 受け取れない速度や変化球を投げている

  • そもそも受け手を間違えている

これでは伝わらなくて当然。

小学生に伝えているのか?特定の個人に伝えているのか?特定の組織のメンバーに伝えているのか?それによって表現が異なるのは教科書LINEメールを見ればわかること。全部文体が違う。

つまり誰でも普段からある程度の意識はしている事で特別な事をやっているわけではない。

Twitterの様なSNSの場だとそれを忘れてしまう人が多いだけ。

話を戻すと「自分をころして他人目線になる」という事。

すると

  • 普段ラーメン食べない人はこう感じるよな?

  • 自分が感じた事をどんな言葉に乗せれば近いイメージを持ってもらえるかな?

  • 何に例えれば感情が伝わるかな?

これが意外と出来ない人が多い。なぜならば自分がいる場所を基準に人は考えがちだから。

「何度言ってもわかってくれない」と嘆いている場合の原因も大体これ。それは受け手側も同じ事を思っているという構造。

これで伝わるわけない。

実生活の中で言えば「人材教育」や「顧客への周知」なんかでよく起こる問題だと思う。

どれも「受け手」を無視してる事が大体の原因。
よく言われる対策の代表には「業界用語や専門用語を使わない」などがある。

ここに関してはテクニックが多数あるが今回の主題ではないので割愛。

追記

「伝えない」という方法が「伝える」最短距離という事柄もある。言語化できる部分は物事の一部分でしかないという事は念頭に置いておくべきだろう。

③文章のリズムを整える。

ここは正に「自分の特徴を活かす」という部分で、属人的で再現性は無いが個人の「色」になる部分として大きなウェイトを占める。個性と言ってもいいかもしれない。

そして私のこの部分は文章の構成というよりもワードチョイス。

私には「音楽好き」という自分のベースがある為、文章全体をぼんやりイントロ、Aメロ、Bメロ、サビ、間奏、Cメロ、大サビ、アウトロなどの構成で見たり、言葉自体の語感からブレイク、転調みたいな事を意識する事がある。

偉そうに書いたが単純に「音読した時の響き」でリズムが崩れていないかのイメージ。その意味では「歌詞」的な要素で考えているかもしれない。

なぜ“かもしれない”かと言えば殆ど無意識に近いからだ。見返すと音楽的だなぁと感じる事がある。その程度。

希少な九州産麦ブレンドのムチムチ食感、特徴的な粘り甘みの麺は圧倒的存在感。ざらつく濃厚な素材感、豚骨魚介ツケダレ凝縮の旨み。向き合う、互いに正面を見て対するって事を本気やると本気の一杯になると改めて

自分のTwitter

ここでは「ムチムチ食感」「圧倒的存在感」「濃厚な素材感」でやや韻を踏んでリズムを整え「向き合う、」が※フィルインで後半へ。文としては二部構成で前半は「味」後半は「想い」になっている。
※パターンとパターンの繋ぎ目の変化。曲のスパイスになる。ドラムの「タカタン!」っていう感じのやつ。

上手い文章かどうかは別として「自分の色が出ている」と思う。

この部分は「自分の特徴」であれば何でもいい。

ゴリゴリ体育会系なら語尾が強い力強く説得力ある文章になるだろうし、自分に自信がない人ならそんな自分と同じく自信がない人に共鳴する救いの文章が書けるだろうし、頭の良い人なら自分より頭の良い人に考えの穴を指摘され議論し切磋琢磨の上で更に精度の高い文章を生むかもしれない。

いずれにしても自分の特徴に逆らうと文章全体がチグハグになると思う。

大体にして「自分がいいな」と思った場合は「自分と類似性がある」か「自分に無い要素を持っているか」の2種類。よって、自分と真逆だからこそ憧れるという場合においては自分の特徴と逆行してしまう。

サッカー選手がバスケ選手として有能であるかと言えば違うという事は誰にでもわかると思う。

まとめ

  1. 嘘を付かない。

  2. 読み手ベースで文章を作る。

  3. 文章のリズムを整える。

これが私の文書作成の心構え。

嘘をつかないことで「説得力」「リアル感」を文章に持たせる。その文章は「読み手」がどう考え読むかだけを考えて言葉を紡ぐ(主に音読した時の語感と脳内に浮かぶイメージを想定)。音楽的に文章を整える(文章のリズム)。

一言で言えば「自分の特徴を活かす」文章にすること。

結果的にそれが「一番伝わる文章」になるから。

だから私と同じように「嘘をつかない」のではなく貴方が「嘘が上手い」なら嘘で固めるのもアリだと思う。そして嘘は愛だと言ったアニメ「推しの子」は私の推しなので是非見てほしい。

ちなみに私は嘘付きメチャクチャ嫌いです。

では今回はここまで。

続きは気が向いた時にでも。

ではまた。

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