「読」
◇読書というとエライ事みたいに言われるけど一昔前の読書は贅沢だったし、ゲームはバカになると言われたけど今や大金が動く世界的スポーツだし、下品だと言われたアニメが国民的にもなる。
要はその時代に無く新しくて批判される物事は、それだけ人の心を揺さぶるし無視できない存在という事だろうと思う。
そう考えると肯定ばかりされる物事はキナ臭く、批判される物事が時代を変えるというパラドックスがあるんだよね。
◇「何を言っているか」を読み取る事が極めて重要。
X(旧Twitter)なんかでは反射的に反応して怒っている人が多くいる。大体は文が読めていない。本を読まないからだと思う。
また何を言っているか?より「何を言っていないか?」の方が重要という事もある。これは現代では人気がない考え方だと思う。行間を読む、背中で語る、見て学ぶ、それと同じ。
「なんで言わないんだろう?」
注意深く読んでいるとその人は知っているはずで避けて通れない事柄の筈なのに何故か言わない事が見つかる。
ということはそれが極めて重要という事の裏返しでもあるんだよね。
◇「夜と霧」という本がある。
ドイツ強制収容所の記録の本だが人間の残虐さの極みが書かれており、そのあまりの壮絶さにページが進まず根を上げそうになっている。
こういうのを読んでいると一番表現の幅が広いのは“言葉”という気がしてくる。映画やドラマなど映像だとある種の規制が入るが、本であればあまり規制されない。
それが本の魅力だと思う。表現の自由が最も利くメディア。
書店の減少や読書習慣の減少が言われるが、そういう魅力をちゃんと伝えていないせいというのも少なからずあるんじゃなかろうか?
◇読書というと最初から最後まで全てを読み切る事だと信じてる人が割と多いと思う。それが間違い。
小説などストーリーがあるものを除き、読むのは好きな場所だけでもいいし、興味ある所だけ読むでも良い。
日本人が真面目なせいか、もしくはサンクコストが働くのか、最初から最後まで読もうとする理由はそんなところだと思う。
これでは読書は続かない。苦痛になるからだ。
ダイエットもそうだが最初からハードなトレーニングしても続かないし意味がない。少しづつコツコツが正解。一攫千金みたいな欲をかくといけない。
寝る前の5分読書から始めるとよい。スマホをいじる5分を本に充てれば解決。
ちなみにダイエットは頑張らない方が痩せるしリバウンドもしない。これも一種のパラドックス。
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