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「円」

◇ポテチが値上げ

世界的インフレ、円安、気候変動、作物の不良。戦争で航路が制限され物流コストが上がるなど特にここ数年慌ただしい。

ここに来て子供のおやつの定番ポテチが値上げのニュース。経済原則の話で子供に被害が及ぶのは何とも不愉快な気持ちになる。

そもそも経済原則は子供をおざなりにする。
なので少子化なのだろう。

少子化は世界的に起きていることでもある。


◇それで思い出したのは何でも「手作り」した祖母の事。いや、時代と言った方がいいかもしれない。その最後の世代じゃないかと思う。元々農家っていうのもあるが。

味噌を手作りしている人なんて現代で何人いるのか?食べ物は買うより作るもの。今の世の中は殆ど全てが貨幣と交換可能になった。その方が便利と言う事だろう。逆にいえば楽をしているとも言える。

「食べ物を他人に作らせている」

こういう当たり前のことを忘れている人は“高い高い”とカンタンに文句を言う。

身体を作り生きる為の食べ物を他人に作らせている、今の様な状況の時にそれが困った事になるのは当然といえば当然。


◇田んぼを荒らすイナゴだって日本人は無駄にせず佃煮にして食べたのだから、石油等の資源が無く生産力の低い日本は本来「勿体無い」を土台に生きてきた。実際に自分も小さい頃はイナゴを収穫して食った。

食べ物を粗末にすると多くの日本人は怒る。それは日本人のDNAがそうさせるのだと思う。

今は西洋文化が浸透してきたから金を払えば自由と思う人も多い。食べ物は安くいつでも貨幣と引き換えに手に入るからそう思っても仕方ないという理屈もある程度は通る。

野菜は種を植えれば勝手に生えてくると思っているのかもしれない。自然に触れていないと手入れの思想がない。電気もスイッチ一つ、火は取っ手を捻るだけ。

ある料理人の言葉で「若い奴は火の使い方がわかっていない」と、ぼやきぶしがあった。それは当然で、火は取っ手を捻って付けるものだからだろう。便利にするという事は工程を省くという事。

何かを手に入れる代わりに何かを失っているという面は、必ずある。それを生産性の向上と言っている。けど実際の所どうか?は考えた方がいいと思わないでもない。


◇「握手をしてもらうとね、身体の底から元気が湧いてくるんだ」

80歳半ばくらいの、あるお店の爺さんは握手が生きる糧と言った。特に若い女性との握手は元気が出るそうだ。歳も歳だから性欲が湧く訳じゃないらしいが生きる活力の様なパワーが漲ってくるのだと言う。

なんだ、そんな事で老人は元気になるのならどんどんやるべきじゃないか。社会も政治も見当違いに明後日の方を向いてるじゃん。そう思った。

子供と同様に老人も経済原則の中では扱い難い存在らしいが、望んで経済発展して人口が増えて寿命が伸びたのに、いくら何でも邪魔者としてしか認識していない空気はどうかと思うな。

これは豊かになったという事なのか?どうなのか?子孫繁栄は生物の本能だから現代は相当な異常事態だと思う。










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