自分より優れた者に働いてもらう技術【序章】
私が所属するビジネスコミュニティに「携帯販売プロジェクト」があります。ショッピングモールにて他社からの自社への乗り換え(MNP)を推進するというものです。
その中でも面白い結果がありそれに関しての記事となります。
どんな結果かと言えば『目標2倍の成果』を出した時のノウハウです。
携帯業界は縮小傾向にある業態です。
携帯ショップの来客数は激減しておりショップ数も今後どんどん減っていきます。
ドコモショップに関しては2300店舗の内、三割相当の700店舗が2025年までに閉鎖するといわれており、また2022年12月には携帯電話販売大手、伊藤忠商事の子会社で業界3位であるコネクシオがTOBによりノジマの完全子会社化というショッキングなニュースが業界に激震を走らせました。
その様な厳しい市場の中にあって一定の成果が出たのは別にマグレという訳ではありません。
「自分より優れたものに働いてもらう技術」
題名はそのノウハウを一言で表した言葉です。これが全てと言えます。
この記事は以前「店舗総研」というサイトに掲載した所、反響が大きかった為、その内容を大幅に加筆修正したものとなります。
この記事は以下の悩みや課題がある方へ向け書いています。
個人では数字が出るが組織では思う様な結果が出ない
スタッフにやる気がなく強く言っても動かない
上が現場の事を理解せずもうどうしたらいいか分からない
と、その前に…
結論を申し上げておくと「当たり前を当たり前にやる」が結果に繋がるという事だけ先にお伝えしておきます。
よって「特別な事」や「衝撃のノウハウ」という記事ではありません。世の中にそういう魔法の様なノウハウがあるかもしれません。
そういうものを求めている場合は「見当違い」の記事に見えるはずなので別の記事や書籍を当たる事をお薦めします。
「実直」
地に足付け泥臭く実績を追いたい場合はそのまま読み進めて頂ければと思います。
この記事は全体を通し現場感が伝わりやすい様に時系列ストーリー方式でお伝えしていきます。
では続きをどうぞ。
最悪の条件下で過去最高の結果を求められた。
この販売イベントは土日の2日間で行われました。
2日間の結果は以下の通りです。
1日目の達成率 46%
2日目の達成率 154%
合わせて 200%達成
具体的な数字は社外秘により記載できませんが2日目が急激に上昇したという事が分かると思います。
そしてこの販売イベント開始前、前提として決まっていた事が以下です。
5チーム合同の運営(初対面同士)
目標の200%達成を狙う
看板商材無し(有るか無いかで結果が1.5〜2倍変わってくる)
この前提から難易度が相当に高いプロジェクトである事がお分かり頂けると思います。
つまり即席のチームでこの1年間達成した事ない高い数字を看板商品なしで戦う、という事でした。
実際に私自身も〝無理だろう〟と思っていました。
営業開始前から追い討ちをかけた災難。
1日目
当日の朝。現場統括の方がなかなか現場に現れませんでした。
仕方なく準備を進めていくと体調不良により欠席すると連絡が入ります。
そこで急遽、私が指揮を取る事になりました。
私たちコミュニティーのセールスデザインに「事前の準備と設計が全て」という基本理念があります。
今回はそこが丸々抜けた格好でした。加えて私は前日にチームメンバーと夜中まで飲みすぎ寝不足。
突然の出来事だったため当たり前に現場は朝からバタつきました。
前日に設営された売り場配置の意図も分からず、オペレーションも決めきれず時間が来た為そのまま営業はスタートしました。
いきなり絶対絶命の危機。
混乱のまま営業を進めたところ…
1/4の時間が過ぎたところで達成率わずか3%
どう考えても目標未達成が見えています。。。
死神が微笑んでコチラを見ているかの様な気分です。
未だかつてない異常事態に急遽MTGが行われました。
そしてここが転機になります。
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