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【呟き】映画版モンハンのコレジャナイ感【映画感想_02】

 どうも、式です。

 最近はゆっくり漫画を読んだり本を読んだり、趣味のブログを書いたりしながら生きてます。

 気がついたら4月になっていて2021年の4分1が既に終わっているという事実に驚きを隠せません。

 そんなわけで今日は先日観てきた映画、『モンスターハンター』のレビューになります。

 一応ですが僕のモンハン歴を挙げると、僕はPSP時代のモンハン2nd、モンハン2nd G、モンハン3rdをプレイして育ちました。お気に入り武器はライトボウガンと弓でした。好きなモンスターはクシャルダオラとナルガクルガ。


 というわけでやっていきましょう。ちなみにですがちょっと辛口レビューです。


1.仲間全滅するの早くない?


 まずはこれです。

 ミラ演じる主人公は軍の小隊を率いて行軍中に謎の嵐に巻き込まれてモンスターが跋扈する異世界に飛ばされます。

 ここまではいいです(ツッコミたい衝動はありましたが)。異世界転移モノの導入なので。

 それにしても主人公以外の隊員が死ぬのがちょっと早すぎませんか。突然現れたディアブロスだったりネルスキュラによって次々とやられていくの、確かにモンスターの強さの表現としてはかなり分かりやすいなとは思いますが、仮にも現代の軍隊で訓練を積んできた兵士が、主人公以外誰も生き残らないというのはちょっとなぁと。

 せっかく登場したアジア系の軍人や、黒人系の軍人等、多様性のある面々を軒並み即殺して、最後に生き残った主人公が現地のハンターと出会って元の世界に戻る術を探すというのは、映画の2時間という尺を考えてもやる必要あったのかなぁと疑問でした。せめて数人は残して、使用する武器に幅を持たせて戦闘描写を派手にしたりとか、そういうやり方はあっただろうにと思います。

 モンハンの楽しいのは絆のある仲間との共闘、様々な武器を用いたバラエティある戦闘なはずなのに、仲間が全員死んで現地のハンター1人と一緒に戦うって、展開の幅を自ら狭めてるなぁと感じました。

2.いつまで人間同士でやり合ってんねん


 次に、ミラ演じる主人公とトニー・ジャー演じる現地ハンターの攻防に割く時間がちょっと長いなぁと感じました。

 確かに言葉は通じないし、お互い得体の知れない人間と出会ったわけだからそりゃ警戒はしますが、にしてもそこにそんなに尺取る必要あったのかなぁと。

 ハンターに捕まった主人公がハンターと殴り合ったり、そうかと思えばハンターも負けじと主人公に応戦したり……

 え、僕が観てるのって『モンハン』ですよね。

 モンハンって、当たり前ですけどヒトとモンスターの生存闘争が一番の醍醐味なのに、物語序盤で描かれる部分にあまりにもモンスターが出てこなくてびっくりしました(二人が打ち解けるまでに出てきたのがディアブロスとネルスキュラだけ)。

 そこはいいから早くモンスターとバッチバチにやり合ってくれ……とヤキモキしました。

3.言葉が通じない設定って必要だった?


 主人公と現地ハンターは言葉が通じないんですが、物語後半になって登場する翁ハンターがなんとびっくり主人公の言語を話せました。

 これやられてしまうと一気にそれまでの話が冗長に見えてしまうんですよね。これまでは「言葉が通じない主人公達が、言語の壁を超えた信頼関係、友情を育んでいく」という人間描写に一定のドラマ性があったからよかったのに、「いや言葉通じるやつおるんかい」となりました。一応設定上は「以前にもこちら側の世界に転移した者がいて、そいつから教わった」そうなんですが、物語を進行させるというメタ的な役割にしてももうちょいやり方あっただろうに、とちょっとだけ残念でした。

4.モンスターはガチでカッコいい


 ただ、モンスターはマジでカッコいいです。僕達がゲームの世界で戦ってきたディアブロスやアプケロス、リオレウスやクシャルダオラがそのまま現実世界に飛び出してきたような臨場感、圧倒的な存在感がありました。

 細部まで作り込まれた表情や鱗、外殻等は、彼らがまさにその世界に「生きている」と錯覚させるほど緻密でリアリティがあり、この辺はやはり邦画には出せないCG技術だなぁと。いやほんとに、思わずニヤつくほどカッコよかったです。

 惜しむらくは、登場するモンスターの種類がそこまで多くなかったことでしょうか。

 主人公の前に立ちはだかるのは序盤のネルスキュラを除けばディアブロスとリオレウスの二体だけだったので、個人的にはもう少し色々なモンスターをあのクオリティで見てみたいなと思いました。せっかく砂漠を舞台にするならティガレックスとかドスランポスとか、多様な生態系を描いてほしかったなぁと。

 個人的にはそれらを補ってあまりあるクオリティで躍動していたのでこの点に関しては文句の付け所はないですが。

5.近代武器とハンター武器のパワーバランスどうにかならん?


 主人公達は最初、近代兵器を使ってディアブロスに立ち向かいますが歯が立たず壊滅します。

 現地のハンターから双剣を教わり、戦い方を学んでいくわけですが、このパワーバランスはもう少し手間を加えてほしかったなと思いました。

 もちろんモンハンなので、あの世界に出てくる様々な形状のカッコいいデザインの武器をブンブン振り回してモンスターを狩っていくのが醍醐味なのは分かっていますが、「いや、近代兵器だぞ…?」と思ってしまいました。描写から見るに彼らの所属は国連の多国籍軍(その中でもアメリカ出身?)なので、持っている武器も最新鋭のはずです。

 加えて物語終盤、現代に戻ってきた主人公と一緒に転移してしまったリオレウスとの戦闘で登場した戦闘ヘリや戦車の類もそうですが、ちょっと通じなさすぎでは……?

 銃弾は一発として友好打にならないし、戦車の砲撃は当たらない、ヘリは機動力で負けて撃墜されるし、リオレウスにトドメを刺したのも駆けつけてくれたハンターの弓矢の一撃(その前に主人公の攻撃もありましたが)。

 ここはもう少しなんとかしてほしかったなぁと。

 せめて武器をぶっ放す主人公達にハンター達が駆け寄ってきて「それよりこっちを使え」といって武器を渡してくる、みたいなやりとりがあった方が説得力があるし、近代武器もダメージゼロではなくちょっとは敵を削るのに役立った、くらいにしてくれた方がいいかなぁと感じました。


6.総評


 個人的にこの映画は、めちゃくちゃ駄作というわけではないけれど、絶対に観てほしい!と友人に勧めるほどでもないな、という感想でした。

 強いていうなら、「モンハンの映画気になってるんだけどどう思う?」と聞かれたら「モンハンが好きなら観に行ってもいいと思うよ」と返すくらいの完成度、でしょうか。

 全体的に「惜しさ」が目立つなぁと感じました。主人公達の描き方も、ハンターとの交流も、モンスターとの戦闘も、あともう少しでめちゃくちゃ面白くなる!というタイミングで何故か場面が移ってしまうから没入感が少し薄めでした。

 あとは現地のハンター達の扱い方でしょうか。物語冒頭であれだけ色々描いておいて、日本からは山崎紘菜が(モンハンワールドのキャラクターにそっくりなビジュアルで)登場しているのにほとんど台詞もなく、活躍シーンもなし。せめて主人公との交流は描いてほしかったし、多くの視聴者が望んでいたのはきっとそういう形での「モンハン」だったんじゃないかなと。


 めちゃくちゃ惜しい作品、個人的にはそういう総評となります。

 今まではなんとなく褒める方向性のnoteばかりだったので少し意外かも知れませんが、思ったことは赤裸々に綴っていこうと思うので。


 それではまた別のnoteでお会いしましょう。

 またね。

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