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病むこともできなかった私が、かわいそうすぎて(前編)

気づけば、私の何かが切れていた。

どこか、もう全てがどうでもよくて。

ちっとも安定感がない。保てない。もう仕方がない、これが私だ。心配されてもなんだっていい。私は私のことをもう持ちきれない。限界だ。


* * *


このnoteは、数週間前に感じたことの振り返り。

#聞いてよ20歳 の企画に出そうかと思いつつ間に合わなかった話でもあるので、そのまま聞いてよモードで書こう。何を聞いてほしいかって、突然だが、

私の推すボカロ曲を聞いてみてほしい。

20歳の方にも、そうじゃなくても、隠れメンヘラ全員に聞いてみてほしい。

私は今34歳で、12年くらい前かな、新卒時代に出会ったニコニコ動画で出会った数々のボカロ曲がなかったらどうなっていたか分からないくらい聞いていたニコ厨だった。夜更けに聞いて泣いて、会社にどうしてもいけなくて向かったネカフェで聞いて、土日にヒトカラで歌っていた。

このnote(前編)には最近知ったボカロ曲を、後編では昔一番刺さったボカロ曲をご紹介したい。どちらもまじで神曲なのでぜひ聞いてほしい。

そして、本当の本当に聞いてほしい話は次のnote(後編)に書きました。


* * *


この春、静かに訪れた "限界" は私にとって、ものすごい吉報だった。

なぜなら、私はずっとこの状態になれなかったから。

ずっとずっと、我慢していて、我慢をやめることを自分に許せなかった。たぶん2歳のころからだと思う。弟や妹が産まれるたび、ストレスで小児喘息になり入院してきた。今でも覚えている、入院当時に他の入院している少し年上のお姉さんに「赤ちゃん」と呼ばれた時「赤ちゃん扱いするんじゃねえ」とすでに虚勢を張っていた。(そこまで口は悪くなかったとは思う)

そして妹は元気に育ったが、弟は生まれてすぐに亡くなった。その時の事は何も覚えていないけれど、おそらく私は全力で母をサポートしたはずだ。母は情緒豊かで繊細な所があって.... 私の一部は、生まれてすぐに大人になってしまった。人前では泣かない、心配されるようなことは起こさない、良い子に育った。

経済的に困ることはなく、父や親戚も社会的になにやら立派で、当然期待されて、その期待に応えたくてがんばってきたけど、私はそんな器ではなかった。そんな風に育てなかった。当然こじらせながらここまで生きてきた。

何を考えているか分からない子でもあり、自分でも何を考えているのかよく分からなくなっていった。

家訓は「嘘をついてはいけません」だった。

親の良いと思える範囲と私はおそらくかけ離れていて、自分の感じ方を抑圧しながらも、さらにあふれてくるものはある。嘘をつかないことなんてできるわけがなかった。おかげで嘘も秘密もアリバイ作りも上手くなった。

外向けの私と、内向きの私、いつの間にか二人の私が育っていたのはごく自然な成り行きだった。


* * *


"限界"を感じた今の私。いったい何がそんなにきついんだろうか。

簡単に言えば家賃などの支払いだった。しかし家賃を払い続けられるよう頑張ればいいだけの話だ、就職するでもしないでも、とにかくやれよ、健康体なんだから...

しかしその頑張りができなくなってきたのが私だった。

そもそも今取り組んでいる天然石の仕事を、なぜもっとがんばらないんだ、もっと発信して、石の魅力を伝えて、応援を求めて、販路拡大して...って、どうしてちゃんと動かないんだ。やるべきこと、やれることはいくらでもあるだろう。

客観的に考えると、自分でも不思議だった。

紙に書いたりパートナーに話したりして俯瞰した結果、何か限定的な原因というよりも、全体的にプレッシャーがかかりすぎなのではないか、という仮説にたどり着いた。

とにかくいったん、自分をいじめるのをやめよう、「やらなきゃ」の圧力をかけるのをやめよう。

今までの活動をいったんすべて停止した。

そして私はずっと延期してきた"自分の話"を聞くことにした。


* * *


私はnoteに"かわいそうな私"について書く事は避けてきた。いやいやだいぶ書いてるよって、だいぶばれてるよって、言われるかもしれないけど、最近のかわいそうな私のことではない。

もっと昔の本当にかわいそうな子どもだった私のことだ。

私は明るい道と暗い道と同時に通ってきている。一人は明るい道を歩いて、もう一人は暗い道を引き受けた。

私は、明るい道にいる私だけを私だと思い込みたかった。しかしこの道は明るいのに永遠にどこにもたどり着かない。暗い道を歩いているほうの私がどうしてもぶら下がっていて、足を止めさせるからだった。

限界を叫んだのは、ぶらさがっている私のほうだった。

* * *


いつか文章にして記録しておきたいと思いながら、ずっと体の何処かにこびりついているたくさんの風景、エピソード、感情を、紙のノートに書いていった。

覚えていることを書けるだけ書いて、頭にセルフレイキをして、また書いて、頭にセルフレイキして、と繰り返した。

レイキとは手を当てるヒーリング技法で、頭へのレイキは精神的なダメージを和らげたり癒す働きがある。こんな使い方は邪道かもしれないけど、良い具合に頭をぼーっとさせ、普段アクセスできない深層心理の私に手を伸ばす事ができたと思う。

絶対に私に忘れられたくなかった私の言葉を、やっと聞くことができた。


* * *


私は、隠してきた私のこと、嫌いじゃないよ。頑張ってきた、渋谷で、塾で、新宿で、いろんな街で、会社で、友達の中で、自分の部屋で、わけわかんないくらい一人で生き抜いた君のこと。

いいよもう、気がすむまで一人でいよう。他の人はもうどうでもいいよ。私は私と一緒にいるから、それでいいよ。

あの時、生きてる意味とかもう、さすがになくなったよね。

ねえ本当にそのままでいい。あの時勝手に抜け出した絶望の淵に、私ももう一度戻るから。

無理やり出てきたけど、もう十分社会経験積んだから。

もういいんだよ。


ーうるさい。もう全てうるさい。全てどうでもいい。もう散々やってきた、もう知らない。きちんと生きるとか...... 

なんで私、もう34歳なんだろう。あの頃泣いたボカロ曲でまだこんなに泣いてるのに。これじゃ、20代の子と変わらないじゃん。


年齢、本当にどうでもいいよ。もう24歳でいい。そのくらいしてあげていいよ。10歳くらい私があげるから。だからそのまま生きていてほしい。



うまく立ち回れなくて当然だよ。できるフリしなくていいよ。

心が変なままでいいよ、

依存症でも、忘れっぽくても、うまくできなくても、こだわりすぎてても、他人から見て理解不能でも、

そのままでいいから。



ー私、まだ生きてるよ。


よかった、ほんとうによかった。

生きててくれて、ありがとう。

よくやってきたよ。

ほんとうにありがとう。

君が一緒にいてくれないと、どんなに頑張ってても私の生きてる意味、結局なくなっちゃうんだよ。


生きのびてくれて、私を生き延びさせてくれて、本当にありがとう。


* * *



ご紹介するのは19 -iku-さんの「ハイドアンド・シーク」。

ぜひ聞いていってください。

タイミング良すぎて、私はめちゃくちゃ泣けました。



※歌詞は上記の動画の字幕から転記させていただきました。
※特に読んでいただきたい歌詞を太字にしました。


【初音ミク】ハイドアンドシーク(19 -iku-さん)

嫌われることが怖くて 僕は僕は僕を隠した
誰かの陰口が痛くて 僕は耳を耳を塞いだ

本当の僕は汚くって きっとみんな僕を嫌うから
本当の僕は隠しちゃって 綺麗なとこだけ見せてたんだ
ある日誰の言葉も全部 嘘に聞こえて悲しくなった 
そうだ僕のことを嫌うのは 誰かじゃなくて見せたくない方の僕だ

今君に もういいかい ねえまだだよ 本当の僕が恋しくなって
もう一回 呼びかけてみるけけどまだ 見つからないよ
ほら もういいかい ねえまだだよ その内声も届かなくなって
もう一体 僕は僕が誰なのか 分からないんだ

鬼さんこちら 手のなる方へ 君は此処にいちゃいけないから
そんなこと告げる僕の方が よっぽど君より鬼みたいだ
遠く暗い世界に落ちた 君が最後に一言言った
君が僕を捨てて手に入れる 誰かの愛は 見せかけだけの愛だ

今君に もういいかい ねえまだだよ 僕は誰かに愛されたくって
もう何回 嘘に嘘を重ねれば 救われるかな
ほら もういいかい ねえまだだよ その内僕が僕じゃなくなって
もう一体 何をしたいのかさえも分からないんだ

明日僕に打ち明けるんだ 僕は卑怯で臆病だって
誰かに嫌われる事よりも 何十倍も辛い事に気づいたよ
今君に もういいかい ねえまだだよ 本当の僕はどこにいますか
もう何回 君の事を信じれば 断ち切れるかな
今君に もういいかい ねえもうちょっと 僕の世界が君に近づいて
もう一回 呼びかけてみたら君の 声が聞こえた
ほら もういいかい ねえもういいよ その内空も少し色づいて
もう一歩 足を踏み出したら ほらね 
やっと君を見つけた

愛される事を望んで 僕は僕は僕を隠した
傷んだ傷口を塞いで 僕は君を君を愛した


この曲は私がボカロを聞いていなかった2014年の曲。最近動画クリエイターのぶんけいさんの踊ってみたを見て癒されていたところ、あれ、歌詞神がかってないか....?と気づいた曲です。踊ってみた好きな方は上記もぜひ。



・後編はこちら


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