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文化の結び目を作る『翻訳』という仕事

そういえば先月頭、翻訳をしていました。イギリスの劇作家の短編戯曲です。殆ど趣味に近い素人仕事でしたが、楽しかったです。同時に辟易もしました。短編でこの疲労感、長編を訳すとなると…ゾっとします。昔、尊敬する翻訳家に言われました。

『(日本において)いい翻訳者とは、誰よりも多くの日本語を知ってる人です』

語学を学ぶ私にとっては目から鱗でした。同時に『日本語も更に勉強しなきゃなのか…』と絶望したものです。『好きな本を原文で読み、それを私の筆で世間に知らしめる!』という青き欲求は見事に爆ぜました。勉強嫌いな私には土台無理な話です。

個人的嗜好を言うと…ソリッドで中立、無機質な翻訳も好きですが、それを心掛けながら各所に訳者の想像的個性が見え隠れする翻訳も好きです。罵声語や若者言葉をどう訳すのかとか、翻訳好きにとってドキドキの注目ポイントです。

文化の結び目を作る『翻訳』という仕事、それを生業にする翻訳家の方々を尊敬と羨望の目で眺めています。一番恰好良いと思う職業は何かと問われたら、『翻訳家』と答えます。実際会うと奇人変人も多いですが…それがまた良いのです…。

ある種の推しの話でした。
ここまで読んで下さりありがとうございました^^

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