見出し画像

「行方不明展」に行ってきた話

怖いものを観たり、危険な体験をしたりした際に「背筋が凍る」と言いますが、あの現象には何か名前があるのでしょうか。
ググりましたが、それらしい答えに行き着くことができなかったので、ご存知の方がいたら教えてください…笑

ということで、そんな恐怖による涼(?)を得るべく、前々から気になっていた行方不明展に行ってきました。

入口にあるのぼり


今回はその行方不明展についてのレビュー(というか感想文)となりますが、先にお断りさせてください。

  • この記事には一部ネタバレが含まれています。これから見に行く予定がある方はご注意ください。

  • 行方不明展はフィクションです。不謹慎だと思われる方は、ブラウザバックされることをおすすめします。

上記、ご留意いただいたうえでご覧ください。
それでは、始めていきましょう。


「行方不明展」体験記

行方不明展は、その名の通り「行方不明」をテーマにした展示会です。
話題となった前回の「その怪文書を読みましたか」にも行きたかったのですが、結局行けずじまいで…。
「行方不明展こそは!」と意気込んで、会場のある日本橋に向かいました。

会場に着いたらびっくり。
意外と若者が多いんですね~。
展示物は写真撮影がOKでしたが、中には3DSで撮影している人もいて。
携帯・スマホを持っていないということは中学生か…?

それはさておき、早速受付を済ませて鑑賞スタート。
身元不明(ひと)・所在不明(場所)・出所不明(もの)・真偽不明(記憶)の4ブロックからなる構成で、画像や文献、映像、音声を駆使した展示物の数々がありました。


人が行方不明になる要因はさまざま。
悪意のある「誰か」の仕業か、精神崩壊が引き起こした所業か、はたまた人知を超えた超常現象によるものか。
行方不明者たちが最後に残したであろう残留物からは、彼ら彼女らが何を思い、どのような要因で姿を消したのか、深く考えさせられます。

キレイに並べられた革靴…自殺があったのだろうか?
上記画像の上部にある写真(拡大)
樹海に置かれていたというオブジェクトの数々
オブジェクトの中に一枚のメモが…


一方で「○○を探しています」のような既視感のあるポスターは、一昔前にテレビで放映されていた、生放送で行方不明者を捜索する番組を見た時を思い出すような…。
「早く見つかってほしい」という思いとは裏腹に、どこか不気味さも感じられます。

「あなたが反省することを許可します。」
一体何があったのだろう…


展示の中にはアナログテレビを使ったものもありました。
下の画像は、撮影者が廃墟を探索している様子を映したものです。
ホームビデオ用のカメラなのか、画質はあまり良くなく手ブレも激しい。
でも、それがより一層緊張感を高めます。

僕自身こういう廃墟探索モノが好きで。
学生時代、ニコ動が全盛期だったころは「実況肝試し」のような動画をよく観ていました。

今でこそ、YouTubeでも心霊スポット潜入系の動画は多く観れて、画質も1080pのHD。
キレイな映像だからこそのリアリティのある緊迫感は素晴らしいです。
しかし、ニコ動(エコノミーモード)の粗い映像も良いんですよね。


話が脱線してしまいましたが、そんなこんなで会場をぐる~っと回り、最後に行き着いたのがグッズ売り場です。
パンフレットを片手に会計を済ませると、右手になんとガチャガチャが…!
物は試しに、100円を入れて回して見ると…


はい、こっくりさん、おいでませ。
こんな特級呪物を掴まされるなんて、自分の命もここまでか…
この記事をご覧の方に呪術高専の関係者がいたら、回収をお願いします。


おわりに

パンフレットに封入されている仕掛け人たちの対談にもあった、自分が行方不明になる感覚。
これは田舎で育った僕には共感できる部分が多くて。

大学2年の夏、友人たちと遊んだ帰りに深夜の夜道を原付で走っていると、外を歩いている人もいなければ、対向車もない。
ちらほらと点在する民家には明かりがなく、原付のライトと心許ない光量の街頭、赤く点滅する信号機だけが頼り。
セミやカエルのうるさい鳴き声も止んでおり、聞こえるのは原付のエンジン音のみ。
脇に見える雑木林にスレンダーマンはいないし、背後から「よしえ」が近づいてくるわけでもない。
何もかも「無」で、この世界には自分しかいないのではないかと錯覚する体験をしたことがありました。

この行方不明展もそうした非日常を体験できるように思えます。
自分と同じ時間帯に訪れた入場者はたくさんいましたが、一瞬でも回りに誰もいない時間は確実にあり、その際に何か引き込まれる感覚に陥るのです。
感受性、強すぎですかね…?

とにもかくにも、いろいろと物議をかもしている展覧会ではありますが、一つのエンタメとして割り切って見る分には良いのかなと。
興味がある方は訪れてみてください。

それでは。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?