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衛星と地球

衛星は地球になにをもたらしているのか

衛星とは...常に惑星の周りを周回している天体のこと。月、フォボス、ダイモス、イオなど天然のもの。英語名:natural satellite

人工衛星とは...惑星、主に地球の軌道上に存在して、具体的な目的を持つ人工天体。英語名:artificial satellite

月がなくなると地球がヤバイ

普段何気なく夜空に浮かぶ地球の衛星、月。月は地球に何をもたらしているのか、月がなくなったら地球はどうなってしまうのか。
月がなくなると
・1日が8時間に
・時速数百キロの強風や砂嵐が吹き荒れる
・潮の満ち引きがなくなる
→干潟がなくなる
→海洋生物の多様性が失われる
・火や電気など光るものがなければ夜は真っ暗闇になる
・地軸が安定しなくなる
・巨大隕石が地球に直撃する可能性が上がる
さまざまな問題が発生する。生物にとっては存続の危機。地球のシステムは月があって初めて成り立っている。この月も毎年4センチずつ地球から遠ざかっている。

12000個を超える人工衛星が宇宙に

月の次は人工衛星の話。2021年12月時点で12000個を超える登録がされている。特に近年では年間1000個以上が登録されているようだ。

人工衛星の種類としては目的別に
・軍事衛星
・通信衛星
・科学衛星
・地球観測衛星
・航行衛星
に大別される。

軍事衛星
偵察・監視による情報収集および通信など、軍事目的で使用される人工衛星。英語名:military satellite
敵国の人工衛星を破壊するための兵器であるキラー(衛星攻撃)衛星や秘匿情報を取り扱うためのスパイ(偵察)衛星なども含まれる。以前の記事でも書いたが、宇宙条約に定める原則の一つである宇宙の平和利用原則は宇宙空間に限定されるため、軍事衛星は条約では禁止されていない。しかし、地上での核戦略システムの中枢神経となっているため、大きな問題となっている。

通信衛星
マイクロ波帯の電波を用いた無線通信を目的とした衛星。地上から発信された電波を受信したら、その電波を増幅して地上へと送り返す「中継局」としての役割を果たす。英語名:communication satellite (CSと略されることもある)

余談ではあるが、最近、イーロン・マスクのスペースX社が小型通信衛星「Starlink」によって家庭でも衛星通信でインターネットの利用が可能になった。下り(ダウンロード)速度は100〜200Mbps程度出ると言われていて、YouTubeなどストリーミング系も問題なさそう。もはや固定通信の時代ではないのかもしれない。

科学衛星
地球周辺や宇宙空間に関する科学的観測を目的とする人工衛星。英語名:science satellite
地球周回軌道を飛行しながら地球大気や電離層などの観測、もしくは光や赤外線を発する天体やX線やγ線など高エネルギーの宇宙線を発する天体の観測を行うもの(宇宙望遠鏡もこれに含まれる)。地球周回軌道から離脱して月、小惑星、太陽系惑星に接近し、目的の天体の持つ引力によって周回軌道に入り観測、もしくは天体に着陸して土壌や岩石のサンプルを採取する「探査機」と呼ばれるものがある。

地球観測衛星
赤外線、可視光、マイクロ波、電波などを捉えるセンサを搭載し地球で地上や海洋、大気の状態の変化や自然現象、災害の観測を目的とした人工衛星。英語名:earth observation satellite

航行衛星
船舶や航空機に各自の位置を知らせ、航行を助けるための衛星。GPSに利用されている。英語名:navigation satellite

現在稼働中の日本の主な人工衛星
🛰地球観測衛星
温室効果ガス観測技術衛星2号「いぶき2号」(GOSAT-2:Greenhouse gases Observation SATellite)
気候変動観測衛星「しきさい」(GCOM-C:Global Change Observation Mission- Cimate)
陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2:Advanced Land Observing Satellite 2)
🛰 通信・測位・技術試験衛星
小型実証衛星2号機(RAISE-2:RApid Innovative payload demonstration SatellitE-2)
光衛星間通信システム(LUCAS:Laser Utilizing Communication System)

🛰科学衛星・探査機
・水星磁気圏探査機「みお」
・ジオスペース探査衛星「あらせ」(ERG : Exploration of energization and Radiation in Geospace)
・小惑星探査機「はやぶさ2」
・惑星分光観測衛星「ひさき」
・小型ソーラー電力セイル実証機IKAROS
・金星探査機「あかつき」
・太陽観測衛星「ひので」
・小型高機能科学衛星「れいめい」
・磁気圏尾部観測衛星GEOTAIL

🛰️気象衛星
・ひまわり8号
・ひまわり9号(待機中)

このほかに民間のものも含めてさまざまな衛星が宇宙には存在して、地球に利益をもたらしてくれているようだ。

衛星について、概要は理解できた。次回は月に話を戻して、クレーターの命名や使われた偉人たちの中で興味がある人にフォーカスしてみようと思う。

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