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祭りとあらば馳せ参じる!!

静かに物語は始まる


まるで初夏のような天気の日曜日。気温ばかりは低かったが確かに見かけたふきのとうは食べられないほど育ち、点在するたんぽぽが大輪の花を咲かせてはまた、雑草たちが今にも草いきれを生み出しそうなほどいきいきとした緑色を輝かせていた。

そんな好天の下、しかし我々は浮かれてなどおれなかった。なぜなら我々には達成しなければならぬノルマがあったからである。

ああ幻のラーメンよ、ありがとう

我々には猛烈に食べたいという食欲に駆られながらも、見過ごさねばならなかったラーメン店があった 。その名を『地鶏ラーメン ありがとう』という。仕事の昼休みに今日こそはと目指していくのだが、行けば時すでに遅し、第一第二含めすべての駐車場が埋まってしまっているのである。空くまでまとうとすれば昼休みは過ぎるし、断念せざるを得なかった。
だからこそありがとうのラーメンを食べる!という長年温めてきた目標を休日の決行しよう!ということになり、そして本日遂行した、という訳なのである。

所長の車の点検が時間掛かるなど多少の予定外の出来事はあったが、また結局駐車場はやはり満員になってしまったりとあったが、職場に車を止め歩いて向かうなど試行錯誤の険しき山道を乗り越えて食したその幻のラーメン(我々にとって)は、まさに至高のラーメンであった。

僕は塩バターラーメンを食べた。

塩バターラーメン

麺は細めんだが弾力があり、噛むとブチブチと弾ける。そして会津地鶏の出汁は深く濃厚で、ついついスープを飲み干しそうになるほどだった。餃子は水餃子だったがこれも美味だったな。メガネさんは輪切りのレモンがたっぷりのっかったラーメンを食べていたが、見るだけで僕の涎が垂れて、それがよりラーメンの美味しさを際立ててしまい、果たしてこの先鹿田は別のラーメンを食べて感動することができるのか、一抹の不安を覚えたほどである。

斯くして我々はありがとうラーメンを食べるという目標を達成させることができたわけである。いやー、本当に美味しかったよ。福島県郡山市に来た方はぜひ食べてみてください。先日テレビで放映された福島ラーメンのランキングにも入っていた。

満たされた我々であるが、今日の目的は実はもう1つある。それぞれ腹を抱えつつ所長のハイブリットノートに乗り込み大きなため息を吐いたあと、我々はすぐさまに「あと2時間しか無い!」と再び真剣な顔つきでそれを合わせる。

さて、そんなクソ真面目な顔を突き合わせ我々は次にどこへ行ったかというと。

飲めぬ祭りなどつまらぬわと所長は宣う

次に我々が向かったのは同じ郡山市、その田村町にある仁井田本家である。
4月9日(日)の今日仁井田本家では『にいだの感謝祭』が開催されており、それに参加するためラーメンを食べてすぐ、再び所長の車に乗り込み向かったのである。なぜすぐ行ったかといえば、祭りは15時終了だったためで、みな少しでも長く祭りを体感していたかったからに違いない。僕がそうなのだからみなもそうなのだ。そうだったはずなのだ。

入り口にはいつの時代からあるのかと溜息をつかせる立派な木材で作られた門があり、我々は500円を支払うとお猪口をもらえ、それで飲み放題というなんとも素敵な祭りなのである。

しかし明日は仕事、みなそれぞれ車で自宅に戻らなければならぬので、飲むわけにはいかず、鹿田なしに会場を見て回ることになった。門を抜けるとすぐ左手にはステージが用意され、素敵な衣装を施した男子5人組が美声を響かせていた。

そこをすいっとくぐり抜け、我々は目的の『ココ・ファーム』の店舗をさがした。そう、ここに来た目的は、ココ・ファームのワインを買うためなのである。
詳細は↓の記事を読んでもらうとして、とにかく我々はあの日、陽気に昼間のワインを楽しみながらも、ワインを買うことなくココ・ファームを後にしてしまっていた。なのでココ・ファームの出張店舗が市内にくるとはこれは運命!とそしてココ・ファームのワインを買うことを心待ちにしていたわけなのである。

そして入り口で配布された地図を頼りにテンポを見つけ、僕は念願のワインを購入した。ロゼだった。
そして歩きできているので、少し重い。(ギュイー…)
さて訝しい音がしたが、これは僕のなにかのメーターが弱まった音である。
しかしその裏で(ギュルルルウルイイイイイイ!)とすさまじい音を立てるメーターが1つあった。

それは所長のメーターだったのである。
なにかいらいらしているな、と思っていた。
まあ、日頃の疲れもあるしな、と思っていた。
しかし次の瞬間、所長の本音を知ることとなる。

「くそー、みんな飲んでるのに飲めないのがイライラするウウウ!!!」

ご尤もである。

そして我々はいそいそと日本酒に赤らんだ桜みたいな人々の笑顔の間をスタスタと通り抜け、もう一本日本酒を購入し、では帰るか、となった。
帰り道もずっと所長は同じことを言っていた。
来月の飲み会の日程が決まった。



そして我々はロイヤルホストでやけ食いをする

所長は怒っていた。それにつられて鹿田も飲めないことに少しイライラしていた。鹿田は意思が弱いのですぐ人に引っ張られる。
そして、アイスを食おうということになった。とびきり大きいやつを!
近くのロイヤルホストにより、我々はがっつりといちごパフェを食べた。
その頃にはもう早く家に帰って買った酒が飲みたくて鹿田なかった。


仁井田本家の門にたどり着く少し前に放置されていたもの。根拠は全くないが、古の侘び寂びを感じる
これはただ鹿田好みの道があったので撮影しただけである、いつもの愛機Tg-6!!


そんなこんなで今は自宅におり、冷蔵庫で冷やしたロゼを、まだぬるいかもしれないけれど飲もうとしている。
なので、祭りはまだ続いている。

そのまま、来年の春くらいまで続く。


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