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カレーとおでんと海老〜金沢旅行記〜



 初めて金沢に行った。アフリカ大陸よりも後になってしまった。全く下調べしていない頃の印象として、日本海側なので温泉街と海鮮と日本酒のイメージだったが、金沢駅周辺には温泉はなかった。今後はレンタカーを借りて能登まで北上したい。他2つの印象は合っていて、回転寿司チェーン店「もりもり寿司」は、現地でもとんでもなく行列ができていた。平日朝8時開店だったので、朝から寿司なんて贅沢する人は少ないだろうと思っていた。8時ちょうどに近衛町市場の店に行くと、タッチパネルには既に18組待ちだった。慌てて整理券と取ると、その後1分刻みで整理券が発行されていた。1組目はなんと6:47と表記されており、「君たちどんだけ寿司食いたいねんー」と思わず関西弁が出てしまった。私は九州出身だ。私は開店のタイミングで店に入ることができたが、次の組から満席で入ることができなかったので、運が良かった。店を出た後もまだいたので、目を合わせないようにした。ネタは大きく新鮮で、軽くお腹を満たす予定だったが、がっつり食べてしまい、その日は昼食は不要だった。ガスエビと呼ばれる甘エビより甘いエビを初めて食べた。他のエビを食べることはあってもおいしいと思えることはないだろう。

 同じ日に食べた金沢カレーは、カレーブームを巻き起こす程にハマった。ゴーゴーカレーの店舗は近所にあるが、行ったことはなかった。CoCo壱の方がおいしいと思っているし、CoCo壱にすらもう5年は行っていない。代わりにネパールカレー屋にはよく行っている。辛いものは基本的に苦手だが、金沢カレーはコクのある辛さで色も黒く、おいしく食べることができた。エビフライトッピングという暴挙までした。とてもおいしいエビだった。

 もう一つグルメを。金沢といえばおでん。日本で消費量が1位になるほどおでんの街なのだ。元々は1軒しか行かない予定だったが、2軒立ち寄ることができた。最初に入った海鮮とおでんの居酒屋は入口からおしぼりを席まで自分で持ち込むこと、メニューから番号を紙に記載し(サイゼリヤ方式)、席の上にかかっている洗濯バサミに付け、それを店員が持っていくという独自のスタイルだった。その際に店員を呼び出してはならない。店選びを失敗したなと思いきや、メニュー回収から左右次々と品が運ばれてきて、最高のタイミングでお冷まで出してもらえる両親的な店だった。

 別日に行ったおでん屋は何年も続く老舗で、私が整理券を取ったタイミングで「本日の定員は上限に達しました」と予約不可となってしまった。何組か並んでおり、まじかよ〜と嘆いていたので、目を合わせないようにした。30分以上の待ち時間があったので、おでん屋の隣にあるバーに寄り道をした。そこでのバーテンダーは以前阿佐ヶ谷で働いていたらしく、酒は人を繋げるのだなと感心。店主に別れを告げ、おでん屋に入ると、21時半閉店なので既に締め作業が開始されていた。とてもおでん以外に牛すじとか頼める雰囲気ではなかった。車麩(くるまふ)呼ばれる輪っか状の麩はお出汁が染みており、なおかつあっさりしていて食べやすかった。前述の店では、出汁の味が強くて濃い味付けだったので、「これが金沢おでんか」と食べた時は思っていたのだが、店によりにけり。

 今回は金沢と食について書いているが、他にもとにかく歩道が広かったり、秋だったのでレンタサイクルで観光することができたり、泊まった宿がコーヒー牛乳飲み放題だったり、関西だったら文化の押し付けがあるところ、そんな強要は特にないので、関東からの観光にはうってつけかもしれない。東北新幹線に感謝だ。

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