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30代後半 突然襲われた体調不良 ~慢性上咽頭炎、慢性疲労症候群 克服記③~

前回は主に慢性上咽頭炎の治療について書いたが、今回はいよいよ最後の本丸、慢性疲労症候群についてである。なぜ本丸かと言うと辛さのレベルが慢性上咽頭炎の比ではないからである。最初にとにかく辛かったと書いたがそれはほぼ全て慢性疲労が辛かったということである。

マイコプラズマ肺炎は早期検査+抗生物質、慢性上咽頭炎はBスポット療法(EAT)という治療法があるのだが、慢性疲労症候群は残念ながらこれをしたら確実に良くなるという治療法は現状ない。そもそもどうして発症するのかもまだ謎が多く日本でもようやく本格的に研究が始まった段階で治療法の確立までにまだまだ時間はかかるだろう。

ただ治療法が確立されていないから全く治らないと言う事ではない。ここは大事な所である。個人的には慢性疲労症候群はある程度のレベルまでは治せるものだと思う。ただしものすごく時間はかかる。1年2年は当たり前、少なくとも5年10年という単位になると思う。発症してしまった以上はとても辛いがこれは受け入れなければいけない事実である。

私の場合7年前の2014年から慢性疲労症候群のような症状を最初に覚え、だんだんと悪化し(悪化のピークは2016年くらい)、2018年から本格的な治療をはじめ2021年時点で感覚的に発症前の8割、体調が良い日は9割方治ったと思えるくらいまで回復出来ている。もちろん発症時の疲労度のレベルは人それぞれで、重度な症状の方に何年後には8割方回復できるなどと軽率には言えないが、少なくともずっと最悪の状態が続くことはないのではと思う。

■以下が慢性疲労症候群の診断に使われる疲労・倦怠の程度(PS値)である。

0 倦怠感がなく平常の社会生活ができ、制限を受けることなく行動できる。
1 通常の社会生活ができ、労働も可能であるが、疲労を感ずるときがしばしばある。
2 通常の社会生活はでき、労働も可能であるが、全身倦怠感のため、しばしば休息が必要である。
3 全身倦怠感のため、月に数日は社会生活や労働ができず、自宅にて休息が必要である。
4 全身倦怠感のため、週に数日は社会生活や労働ができず、自宅にて休息が必要である。
5 通常の社会生活や労働は困難である。軽作業は可能であるが、週のうち数日は自宅にて休息が必要である。
6 調子のよい日には軽作業は可能であるが、週のうち50%以上は自宅にて休息している。
7 身の回りのことはでき、介助も不要であるが、通常の社会生活や軽労働は不可能である。
8 身の回りのある程度のことはできるが、しばしば介助がいり、日中の50%以上は就床している。
9 身の回りのこともできず、常に介助がいり、終日就床を必要としている。

PS値の情報元
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%85%A2%E6%80%A7%E7%96%B2%E5%8A%B4%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4

■以下が私の各年の疲労・倦怠の程度(PS値)である。※3以上が慢性疲労症候群と診断される目安

2013年:0 
2014年:1
2015年:2
2016年:4
2017年:4
2018年:3
2019年:2
2020年:2
2021年:1

私のPS値は最悪時で4程度だったと思う。3以上が慢性疲労症候群と診断される目安なので、慢性疲労症候群としては軽い方かもしれない。
当然4の頃はまともに仕事ができない状態の日が大半であったが、職場が家から近い(車で5分)、デスクワーク中心、上司や同僚の理解もある職場だったのでなんとか仕事を辞めずに済んだのは不幸中の幸いであった。
なのでPS値4前後の人なら私のように1程度まで改善した例があるので希望を持ってほしい。

※もっとPS値が大きい人の記事が下記にあります。ほぼ寝たきであったり、車いす、介護が必要となる人の記事ですが、健康だった人がある日突然発症し寝たきりになってしまうこともあります。

https://news.yahoo.co.jp/feature/1117/


ここからが私の慢性疲労症候群の治療についてである。とにかくいろいろ試したが効果があったと感じたものだけを記載する。

■病院処方薬
漢方薬:補中益気湯(ツムラ㊶):1日3回

漢方薬の補中益気湯は必須である。類似の漢方薬でもよいが、これがポピュラーでよいと思う。市販でも購入可能だが、病院で先生に症状を言えば保険適用で処方してもらえるはず(保険的用で薬代は月2000円程度)。体調全般、免疫系の改善に効果がある。また長期間飲んでも問題ないというのもよい。現在でも1日1回に減らしてのみ続けている。

■市販薬
強力わかもと:1日3回
ビタミンC タブレット:1日3回

強力わかもとは消化酵素が入っている珍しい胃腸薬で食べたものの栄養をきちんと吸収できるようになる。私は子供の頃からお腹が弱く体が細いところがあるのだが、おそらく私のような体質の人は慢性疲労症候群になりやすい傾向があると思う。なのでまずきちんと栄養を吸収できる体を作る意味で効果があると思う。消化酵素以外にもビタミンB群、アミノ酸など体に良いものがいろいろ入っているのも嬉しい。現在でも1日3回継続して服用

ビタミンCはシンプルに疲労を取るために飲んでいる。原因はなんであれ体は疲労しているのだから、まずそれを軽減する必要がある。アリナミンなどのビタミン薬も大事だが、それらは主にビタミンB群でありビタミンCは意外と入っていないので、ビタミンCタブレットは必須である。現在でも1日3回(規定の上限量)継続して服用

■行動
睡眠:1日7時間以上
体操、ストレッチ:1日2回くらい
瞑想、呼吸法:朝、寝る前など

慢性疲労症候群の治療は基本的には規則正しい健康的な生活、日々のストレスを軽減する事が一丁目一番地である。地味であるがそうなのだから仕方がない。睡眠に関しては私の場合常に体がだるかったためいくらでも寝れるような感覚があった。今でもそうだが夜はとにかく泥のように寝ている。また起きた瞬間からだるさを感じるため、ある意味寝てる時が唯一だるさを忘れられる幸せな時間である。最低7時間以上の睡眠、もちろん不規則にならず決まった時間に寝て、朝日と共に起きるのが良いだろう。

体操はラジオ体操やNHKのみんなの体操をよくやった。回復のためには体を動かすのもかなり重要で、少々だるくても動ける状態なら間違いなくやった方がよい。アンドルー・ワイル博士のナチュラルメディスンという本にも軽い運動はした方がよいと書いてあった。可能なら外を散歩をするもの良いだろう。

瞑想、呼吸法は体調面にもメンタル面によい効果があると思う。やり方は大体どれも同じなのでネットで調べてほしい。また瞑想、呼吸法までいかなくても、仕事中など日中に10秒間を目閉じるというのも地味だが意外と効果があると思う。日中に10秒間目を閉じる機会は意識しないとまずない(昼寝はのぞく)。目を閉じることで沢山の視覚情報が遮断され落ち着き、安心感が得られ不安も少なくなる。目を閉じながら体調がよくなる、だるさがなくなる、など自分に言い聞かせるのもよいだろう。


■慢性上咽頭炎の治療
Bスポット療法(EAT):良くなるまで週1回以上
鼻うがい:1日1~2回
プロポリス服用:1日1~2回

こらは前回のnoteにも書いたが、私も含め慢性疲労症候群の患者は慢性上咽頭炎になっている人が多いようである。慢性上咽頭炎があれば当然その治療をしなければならない。治療法はBスポット療法(EAT)一択である。
慢性上咽頭炎が改善することで慢性疲労症候群の症状も少なからず改善する効果はあったと思うが治療は別々と思った方が良い(Bスポット療法で全てが解決するわけではない)。

鼻うがいは食塩を少し入れた水を鼻から入れ、口から出すことである。これがなかなかに難しい。失敗すると耳の方に水がいってしまうので、そうならないように「エ~」っと声を出しながらやる必要がある。私は1年くらい続けそれなりに効果はあったと思うが、正直かなり面倒くさく今はやっていない。効果は感染症にかなりにくくなる、上咽頭が刺激にさらされることで炎症しにくくなる、自律神経系によい効果が出る人もいるようで、トライはしてみる価値はあると思う。

プロポリスは強力な抗菌作用があり免疫力を高めるため、慢性上咽頭炎、慢性疲労症候群どちらの症状にも予防効果があると思っている。もちろん飲めば治るとかではないが、飲んでいて体に悪い事はない。プロポリスの値段はピンキリだが私は小瓶で3000円台のものを飲んでいる。個人的にプロポリスはかなり信頼しており今後も飲み続けると思う。朝晩、少量の水にプロポリスを5滴ほどたらし喉をうがいするように飲んでいる(けっこう浸みます)。


以上がマイコプラズマ肺炎の後遺症により慢性上咽頭炎と慢性疲労症候群になった私の治療法である。他にも試したことはいくつかあるが、効果が感じられたものはこれで全てだと思う。
読んでもらえれば分かる通り、治療と言ってもとにかく対処療法で疲れを取る、体力をつける、免疫を強くする、こういったものに効果がありそうなことを根気よく続ける(服用する)しかないのである。
まず最初の1年は多少お金がかかってでも続けてもらい、その後は自分が効果を感じられるものだけでも継続していくでよいと思う。

まだ日によって波はあるものの、私はこの治療を続けたことで日常生活に支障がないレベルまで回復できた。このnoteが同じような症状で辛い日々を過ごされている方に少しでも希望になれば幸いである。

2021年10月8日

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