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「:」コロンと「;」セミコロンって何?違いは?

ビジネスに使えるデザインの話

ビジネスにデザインの知識はけっこう使えます。苦手な人も多いから1つ知るだけでもその分アドバンテージになることもあります。noteは毎日午前7時に更新しています


欧文のルール

日本人は知らない欧文(主に英語)のルールというものがあります。これは英語の授業でも教えてくれません。それゆえか翻訳者からの原稿にも、このルールに則っていないものがすごく多くあります。
知っておくと何かとアドバンテージになるので少しずつご紹介していきます。ご紹介した欧文のルールはこちらのマガジンにストックしていきます。


「:」と「;」って何?違いは?

「:」は「コロン(colon)」と読みます。「;」は「セミコロン(semicolon)」。それぞれ欧文において、記号のひとつとして使われます。こういう言葉を表記する文字のなかでの記号を「約物(やくもの)」と呼びます。約物は、英語では“punctuation mark”と言います。punctuationは、句読点という意味だけじゃなくって、句読法も意味していますので、「句読法の記号」というのが直訳です。実はこの約物って、きちんと習う機会がほとんどないので正しい使い方がわからないものが多いんです。ではそれぞれの意味と違いを観ていきましょう。

「:」の3つの意味と使い方

「:」コロンには、3つの意味があります。といってもだいたい1つに集約されてますが。

(1)「すなわち」

コロンの意味のひとつめは、「すなわち」という意味。コロンのうしろには半角スペースをひとつ入れるのがルールです。例えば、

I have three sisters: Mary, Bec and Jess.
(わたしには3人の兄弟がいる:メーリ、ジェス、ベックだ。)

https://www.fruitfulenglish.com/blog/meagan-10/

こんな使い方もあります。

Bring the following items:(次のものを持ってきてください。)
 •A
 •B
 •C
 •D

https://www.fruitfulenglish.com/blog/meagan-10/


(2)引用

これもほぼ「すなわち」に近い意味ですが、引用符を使ったバージョンです。

He said after a long pause: “I don’t really understand what you just said.”
(長い沈黙の後、彼は「あなたが言ったことがよく分かりません。」と言った。)

https://jp.blog.voicetube.com/others/colon/


(3)強調

これまた「すなわち」という意味といっても良いですが、加えて「強調」の意味が含まれます。

Only one student from the school has been nominated for the piano award: me.
(ピアノコンクールに推薦されたのは、この学校でたった一人だった。それは「わたし」です。)

という具合で、コロンの意味はだいたい「すなわち」です。


「;」の2つの意味と使い方

「;」こちらは「セミコロン」。こちらも直後に半角スペースを1つ入れるのがルールです。

(1)接続詞

セミコロンには、接続詞としての意味があります。「and(そして)」、「but(しかし)」、「or(または)」、「because(なぜなら)」などとけっこうバラバラというかざっくり接続詞として使えてしまえます。コロンと似てる?コロンは「すなわち」でした。

たとえばこの2つの文をつなげる時、コロンもセミコロンも使えるでしょうか?

I like playing baseball.
My mother likes cooking.
(私は野球が好き。
私の母は料理が好き。)

https://jp.blog.voicetube.com/others/colon/

コロンを使うとこうなります。

I like playing baseball: My mother likes cooking.
(私は野球が好き。すなわち私の母は料理が好き。)

となってしまうため、コロンの「すなわち」はこの2つの文をつなげることはできません。セミコロンを使うとこうなります。

I like playing baseball; My mother likes cooking.
(私は野球が好きで、私の母は料理が好きです。)

「でも」でも「なので」でも「;」は表現してくれます。

I couldn’t attend the meeting yesterday; I would like a summary of the details.
昨日の会議に出席できなかったので、詳細の要約を頂きたいです。)

https://jp.blog.voicetube.com/others/colon/

接続副詞+カンマ(however, / therefore, / moreover)」を付けたバージョンもあります。

I guess it is a good proposal; however, we need to review the basic data.
いい提案だったけれど、基本データを検討する必要がある。)

https://jp.blog.voicetube.com/others/colon/

という具合で、セミコロンは、2つの文をつなげる役割を持っています。セミコロンをピリオド「.」に置き換えても文法的には問題ありません。しかしながら、明確に区切らないおかげで、読み手には2つの文が強い関連があることが伝わります。

(2)リスト

リストを文でみせるとにセミコロンが使えます。コロンのときは「すなわち」という意味で、このリストのような使い方もできましたが、「コロン」はもっと直接的にリストを見せるときに使います。

We have students from Tokyo, Japan; Taipei, Taiwan; London, UK; New York, US.
(私たちの生徒は、日本の東京、台湾の台北、イギリスのロンドン、アメリカのニューヨークから来ています。)

「日本の東京」という表現のなかで「カンマ(,)」を使っているので、次に続く「台湾の台北」とのあいだにもカンマを使うとややこしくなるので、こういうときに使えるのが「セミコロン」です。


まとめ

使い慣れるまでは、コロンとセミコロンの違いはなかなか分かりづらいかもしれません。「コロンは“すなわち”」、「セミコロンは接続詞とリスト」ということを何度か復習するとだんだん覚えていきます。このなかで地味に一番便利なのが「リストわけするときのセミコロン」かもしれません。

The people present were Jamie, a man from New Zealand; John, the milkman's son; and George, a gaunt kind of man with no friends.
(参加した人たちは以下の通り、ニュージーランドから一人、ジェイミー;ミルク屋さんの息子のジョン;友だちのいないやせっぽちのジョージ。)



参照


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