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江之浦測候所に行ってきた話。

こんにちは。しふぉんです。

最近は美術館しか紹介していない月1note、今回は先日訪れた江之浦測候所について写真と共に振り返っていこうと思います。

江之浦測候所

1年ほど前にここの写真を見て以来一度行ってみたいなと、密かに思っていた場所。

海の見えるトンネル。

ただ美術館などといった記載がなく、どういった位置付けの場所なのかイメージは付かないまま、事前に特に調べずに今回訪れてみた。

結論から言うと、訪れた後でもこの江之浦測候所が美術館なのか、アートギャラリーなのか、自分では何物なのかよく分からなかった

場所は小田原と熱海の間、相模湾に面した斜面に位置している。関東に住んで5年目となるのに訪れたことなかったエリアだ。
現在完全予約制であり、最寄駅である根府川駅からの送迎バスも予約が必要であるため、事前確認が必須となる。

江之浦測候所は小田原文化財団設立者である杉本博司さんが手掛けたギャラリーである。
私が杉本博司さんを知ったのは一昨年に森美術館で行われていたSTARS展。当時ポストカードを購入した記憶があり、勝手に写真家、芸術家の方だと思っていた。だが実際には建築家であり演出家でもあるということを、今回初めて知った。

待合所にて手続きをするとしっかりとした作りで見応えのあるパンフレットを頂くことができ、そのあとは順路に決まりはなく自由に見学することができる。

昨年の大河ドラマ"青空を衝け"の題字を書いたのも杉本博司さんらしい。


今回は諸事情により到着が遅れて1時間しか時間がなかったので一部省いて散策してみた。順路は決まっていないので、まず明月門の方から攻めることに。

明月門

この明月門を潜り抜けるとスタートだ。
抜けた先には現れるのが様々な石が配置された、石舞台だ。

石舞台
奥の細長い建物はギャラリー棟。

右手奥の石の上を進むとトンネルが現れるので、その中を進んでみる。 

中には鏡のある空間も。私の姿は呪文で消しました笑

ここを進んで外へ出ると現れるのが、光学硝子舞台だ。

光学硝子舞台
重石の置いてあるところまで進んでも大丈夫。

床は清水寺と同じ釘を一本も使わない"懸造り"という方法で組まれている。

この横の階段をさらに下っていくと現れるのが、冬至光遥拝隧道

冒頭でも紹介した写真。シルエットがいい感じ。
水平線。

冬至光遥拝隧道は70メートルに及ぶ鋼鉄製の隧道で、冬至に朝日が昇る方角に向かって作られている。
見ることは難しいが、実際の写真がこちらに掲載されているので、気になる方はぜひ。

トンネルを抜けていく途中には採光の為の光井戸が設置されていた。

24-105一本で行ったためこれが限界であった。
写真撮られる方は超広角を持っていくことをおすすめします。
子供の頃にゲームセンターで取った、アクリルの石みたいなのが敷き詰められていた。

このトンネルを抜けた先はギャラリー棟の反対側。

冬至光遥拝隧道

この先は高低差を活かした、竹林エリアへと続いていく。

相模湾と眼下に広がるみかん畑を一望できるこの場所は、今回建物を除いた中で一番お気に入りの場所であった。

菜の花もいい感じ。

時間もなかったので、今回はこれより下まで行かず折り返してガラス棟方面へと反対側から戻った。

戻る途中、光学硝子舞台を真横から見ることができた。
トンネルの上を平気で先まで歩いていく人が何人もいて驚いた。私は高所恐怖症ではないものの、足がすくんであまり進めなかった。
これから訪れる人にはぜひチャレンジしてみてほしい。

ここに戻ってきたのでようやくギャラリー棟へ。
と、その前に個人的に通路の石畳の質感が好みだったので載せておく。

石と石畳。
お気に入りのドクターマーチンのモンキーブーツ。

ようやくギャラリー棟へ。正式名称は夏至光遥拝100メートルギャラリー


先程の冬至光遥拝隧道が冬至の朝日が昇る方向であったのに対し、こちらは夏至の朝日が昇る方向に一直線に配置されている。

外から見たテラス。
みかん畑と光学硝子舞台。

テラス部分からは、竹林エリアと光学硝子舞台を一望することができる。

このギャラリーには杉本博司さんの作品"海景"が展示されている。一枚一枚の迫力が凄いのでぜひ見てほしい。

こっち側から水平線込みで見るのもいい。

中も美しいがこのガラス張りの外観も楽しみたいところ。

斜めから。
近くから斜めカット。
正面から。

近寄ってみると海や緑が反射して美しいのでおすすめ。

そして戻ってきた待合所。最後にもう一度じっくりと楽しむ。こちらもガラス張りの建物で美しい。

待合所。
反射が綺麗。

階段を下った待合所の地下にはお手洗いがあり、杉本博司さんの作品"放電場"が飾られていた。

なんかかわいい階段。
美術館のような雰囲気の地下。
"放電場"

この地下空間だけ他の場所とは雰囲気が異なっていたように感じた。特に建築に対して知識などないが他の場所が近代的な印象を受けたのに対し、この空間は現代的な印象であった。
公式サイトを見てみると、財団の各建築物は、我が国の建築様式、及び工法の、各時代の特徴を取り入れてそれを再現し、日本建築史を通観するものとして機能するとのことであった。

最初に書いたように結局ここはどういったカテゴリーに位置付けられている施設なのか、自分の中で結論は出なかった。

しかし、このnoteを書きながら調べていく中で、江之浦測候所はその杉本博司さんが若いころから集めていたコレクションを展示する場として、"構想10年、工事10年"の年月をかけて敷地全てを設計しつくられたランドスケープであると知った。

ぜひ一度自分の目で見て体感してみて欲しい。

いかがでしたでしょうか?
MIHO MUSEUMの美しさを引き出せていたら嬉しいです。
今回のフォトセットもLUMIX S5と24-105のレンズで撮影しました。
特にみかん畑のディテールがよく写っているように感じました。

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こちらではLUMIXで撮影した他の作品も掲載しているので、ぜひご覧下さい。

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