2歳 会話が成立し始めた

　娘が2歳になった。

　1年前、1歳になったときも感激したけど、2歳もこれまた感慨深いぞ。一気に年齢が2倍になる誕生日なんて2歳だけだ。

　「何歳になったん？」と聞くと、「にしゃい！」と、指でぎごちないピースもどきを作る。去年の誕生日はよく分かっていなかったのに、今年は自分の誕生日だとちゃんと理解している。いろんなところでお祝いしてもらったのが嬉しいみたいで、誕生日から1週間以上経った今も手拍子付きでバースデーソングをノリノリで歌っている。

　誕生日プレゼントに、おばあちゃんとおじいちゃんからおままごとセットをもらった。「ママ、おちゃ のむ？」と聞くと、小さな木製のティーポットでお茶を淹れ、「はい どおぞ」と小さなティーカップを渡してくれる。「クッキーももらえる？」と言うと、「はあい」と缶からブロックを出して、いそいそとお皿に乗せ、届けてくれる。

　随分と会話ができるようになった。「おかあさん、こっちおいで！」「ここ おっちんとん して」と指示。気に入らないことがあると、「ママ！　メンメよ！　メンメ！　あかん！」と怒る。私のことは、お母さんと呼んだり、ママと呼んだりする。

　自分のことも名前で呼べるようになり、「これは 〇〇ちゃんの！」と、所有格も覚えた。何が食べたいか聞くと、「みかん ちょうだい！　みかん！　あとはあ〜 バナナ！」など、しっかり伝えられるようになった。

　保育園から帰ってきて、「〇〇ちゃん えーん えーん」とか「〇〇ちゃん 〇〇せんせ だっこちた」とか、教えてくれるようになった。

　私がすぐに携帯を失くすからか、出かける前に「ママ ケータイ あった？」と確認してくれた時はビックリした。

　コッソリ飴を食べると、「ママ？　あーん ちて？」と口の中を確認される。「これはお薬やねん。ママ喉が痛いねん」と言うと、飴を食べるたびに「おくしゅり？　イタイ イタイ？」と心配してくれる。

　言葉が増えてコミュニケーションが取れるようになって、ますますかわいいし、楽しい。もちろん、もう限界だ... と思うほど大変な瞬間もある。いや、結構頻繁にある。ほんと、こんなにかわいくないと割に合わないよな〜子育てって。

　一気に子供らしく大きくなって、もう2歳やもんな、と思ったり、まだたったの2歳なのに！と思ったり。

　おしゃべりが上手になったことで、夫も娘と接するのが楽しそうだ。いつだったか誰かに、父親は子供が喋れるようになってから子供をかわいいと思うようになる、と言われたことがあって、確かにそんな感じだ。娘と喋っている時、一人称が「お父さん」になっている夫を見ると、ニヤけてしまう。娘が私を母親に、夫を父親にした。

　朝、保育園でバイバイする時、自分からバイバイしてくれる日が増えた。「ママ、もう行っていいよ」って感じでバイバイタッチしたあと、自分から先生に抱っこされに行ったり、くるっと背を向けて遊びに行ったりする。迎えに行った時も、なかなか帰りたがらず、暗くなるまで園庭で遊び回る。私の知らない他のクラスの子を見て「〇〇ちゃん」と名前を呼び、バイバーイと手を振ったりして、娘の社会が出来ているんだなと感じる。

　相変わらず脱ぎ癖が治らず、保育園でもしょっちゅう裸族になっているらしい。もう少し寒くなったら脱ぐのをやめるんだろうか...？

　娘が2歳になる直前、夫の転勤が決まり、年末に県外へ引っ越すことが決まった。娘が楽しんで通っている保育園も退園しなければならない。娘の転園先、私の仕事のこと、新しい住まい... 考えることがたくさんあって、この1か月は頭がパンクしそうだった。

　ようやく住む家が決まり(子連れでの不動産巡り、めっちゃ大変だった...)、娘の転園先も目処がついたところ。あとは書類作業、引っ越しの見積もりと手配、家の片付け、掃除、次の土地では絶対必要な車の購入、電動自転車の購入など、年末にかけてあともうひと踏ん張りだ。

　娘は京都での日々をいつか忘れちゃうんだろうな。

　私と夫にとっては、初めての子育てを経験した絶対に忘れられない2年間。娘のおかげで、私は近所にたくさん友達ができた。子育てをする上で、近所にママ友がいることのありがたみを痛感した。いろんな人が声をかけてくれる保育園からの帰り道。同じマンションにできた友達。みんな私と夫だけの思い出になるのか。

　新しい土地で元気いっぱい2歳を満喫してほしい。とりあえず引越しまで、風邪など引かないように過ごさなければ。

▷おしゃべり覚書

・おーたん(お父さん) ギューしたい
・だっこ したい、だっこ して
・おちたまま(お月様)
・エピオン(エプロン)
・おいくえん いこか (保育園 行こか)
・おっきいねえ(工事現場のクレーン車を見て)
・おかあさん おふろ はいった？
・おかあさん ねんね した？
・おきて、入れて、はずして、出して などの依頼言葉
・だいじょぶよ！(虫刺されなど、痛い？と聞くと)
・はい どおも〜(軽く会釈しながら)
・ごめんね(私を叩いたり、噛んだりしときに言わせてる)
・行こか！、行くぜい！(夫のマネ？)
・ママ おそい(お迎えが遅くなったとき)