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「イカとクジラ」

ノア・バームバックの「彼女と僕のいた場所」がとても良かったので、「イカとクジラ」も見てみたら、これまたとても良かった。

「イカとクジラ」は、両親の離婚を経験する16歳と12歳の兄弟の物語。ノア・バームバックの両親が離婚した時の経験を元に描かれた自伝的作品なので、とても個人的な思い入れの強い作品なのだと思う。

母親を演じたローラ・リニーは、つくづくすごい。役柄によって、平凡な女性に見えるときもあれば、妖艶な美女に見えるときもある。この人の演じる役は、いつも魅力的に映る。

別れた夫に「料理とか頑張るから、やり直したい」と言われた時の、ローラ・リニーが泣き笑いで一蹴する演技が印象的だった。

「マリッジストーリー」といい「イカとクジラ」といい、ノア・バームバックは離婚を描くのがうますぎる。自身が経験したことを、こうして作品に昇華できるってすごい才能。

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